9630 | 返信 | Re:午前中なのにもう3本目(Re:責任の軽重) | URL | ルキュ | 2001/09/09 13:13 | |
inti-solさんの9569へのレス
>「陛下が感想を言い、それを様々な勢力のうちの一つが利用した」・・・・・・それ、十分に大問題ではないですか?利用されるようなことを言った天皇には責任がない?「神聖にして侵すべからずの国家元首」だと言う人が、感想を言ったら利用されちゃった、で済むわけはない。 で、それはどういう罪名になるんでしょうか。 「神聖にして侵すべからずの国家元首」=政治責任無問責ですからね、道化師の独り言と変わりませんよ。 テレビドラマ見て影響された人が殺人したら、ドラマ制作者が処罰されるんでしょーか。 道化師の独り言を利用してギャンブルで擦ったら、道化師は損失補填しなきゃいけないのでしょーか。 願望と現実を一緒にするのは是非にやめましょう。 > ハッキリ言ってしまえば、陸軍の「独断専行」と同じですね。満洲事変の石原莞爾にしろノモンハンの辻政信にしろ、参謀には法的には指揮権はない。だから、彼等の発した命令はすべて法的な命令ではありません。 > と、言ったところで、彼等の責任は否定のしようもないと思います。 > 動かなかった例もある?そりゃそうでしょうよ。ヒトラーやスターリンだってすべての政策を自分の思い通りに出来たわけではあるまいし。 そりゃ軍法に違反した断行でしょうが。あなたの言うケースは法規違反だから「命令」に法的正当性がないのです。しかし正当性がないまま実行されたということです。 実際に独断を大本営が正すことは可能でした。 しかし先行黙認主義を採ったので正さなかっただけです。 結果責任は参謀本部にあります。立案の責任は立案者に軍法で定めてあるでしょう。 結果的に責任が問われなかっただけで、彼らにはしっかりと法的に責任があります。 また、越権行為についてはより重い法的責任が明白にあります。 一方、天皇が独自に何を「命令」しようとも、憲法違反ではありません。違反でない上に効力も持ちません。勅令であるためには大臣等の副署が必要条件です。 法的効力のない天皇の「ひとりごと」を誰かが利用しようとしても、大臣等の副署がなければ実行されません。 内閣等の合議で副署・実行される場合には、全面的に、合議に加わった大臣の意志と責任です。 憲法に違反して実行されたとしても、法的な責任は天皇は何ら負いません。 繰り返しますが、「道化師の独り言を利用してギャンブルで擦ったら、道化師は損失補填しなきゃいけないのでしょーか。」です。 両ケースを混同されぬようお願いします。 > あなた、本当の本当にそう思いますか? > 私はそうは思いませんね。 > 海軍の弁護なんかする気はらさらないんだけど、それでも海軍はかなりぎりぎりまで対米戦に反対でした。ただ、「米国と戦ったら負ける」という当たり前のことを、面子にこだわって自分の口から言えなかっただけ。誰かが対米戦反対の口火を切ってくれることを待っていた。まあ、何ともふらふらした、腰の定まらない態度ではありますけどね。 > 天皇が、ハッキリと戦争反対の意志を公言すれば、海軍は同調したでしょうね。 > 陸軍は、その海軍を敵に回して開戦を強行したり「元号を変える」ようなことは出来るはずがありません。 「『元号を変える』ようなことは出来るはずがありません。」の根拠はなんでしょう? 陸軍では既に天皇を暗殺し、秩父宮を擁立しようという動きがありました。 > なぜ? > オマエは立憲君主ではない、絶対的権力を握る神聖皇帝だと決められたのですよ。自分が立憲君主だという自覚があるなら、「ふざけたことを言うな、自分は憲法の枠の中で権力を行使する立憲君主である」と言わなければならないはずですよ。立憲君主が自分を立憲君主だと言うのは、独断でも何でもない。 > 言わなかったと言うことは、立憲君主ではなく無制限な権力を持つ絶対的な存在という定義を受け入れたということです。 > 結局のところ、自分自身の身柄が、あるいは天皇制という制度を安泰に保つには下手なことを言わない方がよい、という保身のみがあったようにしか見えません。 そんなことをしたら立憲君主ではありません。何も理解できていないようですね。 言わないことが立憲君主であり続けることです。 保身?なにか立場や役職の事と勘違いしてるんですか? ご本人の命がかかってるんですが? 選択肢のない人に、国のために死ね、あなたはそうおっしゃるわけ? 先帝陛下は、国のために死ね等と一度も誰にも言っていませんからね。 言ったのは軍部ですよ。 あなたのは発想は軍部と同じ、「国のためにお前が死ね」ですか。なるほど。 > そうですか? > その割には、戦争中も、ずいぶん「ご下問」という形で意見の表明を繰り返したようですが。戦争末期には、「あと一戦して戦果を上げないと講和はなかなか難しいと思う」などということも言って、またまた戦争を止めたくない「一派」に「利用」されて戦争を長引かせ、何十万かの犠牲者を無意味に増やしていますね。あんまり反省しているようには見えません。 > 戦後になってさえ、自衛隊に関して不用意な発言をして、それを時の防衛庁長官が喜々として利用しようとしたことがありましたねえ。 また意味不明なことを。そんなに自分の願望通りに行動していて欲しいのですか? 今後歴史修正主義者と呼ばせていただいてよろしいですか? 昭和20年2月14日の御前会議 近衛文麿の上奏文 http://cc.matsuyama-u.ac.jp/~tamura/konoejyousoubunn.htm > 敗戦ハ遣憾ナカラ最早必至ナリト存候、以下此ノ前提ノ下ニ申述候。 > > 敗戦ハ我カ国体ノ暇僅(カキン)タルヘキモ、英米ノ輿論ハ今日マテノ所国体ノ変革トマテハ進ミ居ラス(勿論一部ニハ過激論アリ、又将来如何(イカ)ニ変化スルヤハ測知シ難(ガタ)シ)随(シタガッテ)敗戦タケナラハ国体上ハサマテ憂フル要ナシト存候。国体護持ノ建前ヨリ最モ憂フルヘキハ敗戦ヨリモ敗戦ニ伴フテ起ルコトアルヘキ共産革命ニ御座候。 > > ツラツラ思フニ我力国内外ノ情勢ハ今ヤ共産革命ニ向ツテ急速度ニ進行シツツアリト存候。即チ国外ニ於テハソ連ノ異常ナル進出ニ御座侯。(中略) > > カクノ如キ形勢ヨリ押シテ考フルニ、ソ連ハヤカテ日本ノ内政二干渉シ来ル危険十分アリト存セラレ候(即チ共産党公認、ドゴール政府、バドリオ政府ニ要求セシ如ク共産主義者ノ入閣、治安維持法、及防共協定ノ廃止等々)翻(ヒルガエッ)テ国内ヲ見ルニ、共産革命達成ノアラユル条件日々具備セラレユク観有之候。即(スナワチ)生活ノ窮乏、労働者発言度ノ増大、英米ニ対スル敵愾心(テキガイシン)昂揚ノ反面タル親ソ気分、軍部内一味ノ革新運動、之二便乗スル所謂(イワユル)新官僚ノ運動、及之ヲ背後ヨリ操リツツアル左翼分子ノ暗躍等ニ御座候。右ノ内特二憂慮スヘキハ軍部内一味ノ革新運動二有之候。(中略) > > 昨今戦局ノ危急ヲ告クルト共ニ一億玉砕ヲ叫フ声次第ニ勢ヲ加へツツアリト存候。カカル主張ヲナス者ハ所謂右翼者流ナルモ背後ヨリ之ヲ煽動(センドウ)シツツアルハ、之ニヨリテ国内ヲ混乱ニ陥レ遂ニ革命ノ目的ヲ達セントスル共産分子ナリト睨(ニラ)ミ居り候。 > > 一方ニ於テ徹底的ニ米英撃滅ヲ唱フル反面、親ソ的空気ハ次第ニ濃厚ニナリツツアル様ニ御座候。軍郡ノー部ハイカナル犠牲ヲ払ヒテモソ連ト手ヲ握ルヘシトサヘ論スルモノモアリ、又延安(中国共産党ノ拠点)トノ提携ヲ考へ居ル者モアリトノ事ニ御座候。(中略) > > 戦局ノ前途ニ付キ何等カ一縷(イチル)テモ打開ノ望ミアリト云フナラハ格別ナレト、敗戦必至ノ前提ノ下ニ論スレハ勝利ノ見込ナキ戦争ヲ之以上継続スルハ、全ク共産党ノ手ニ乗ルモノト存候、随(シタガッ)テ国体護持ノ立場ヨリスレハ、一日モ速(スミヤカ)ニ戦争終結ヲ講スヘキモノナリト確信仕リ候。 > > 戦争終結ニ対スル最大ノ障害ハ、満州事変以来今日ノ事態ニマテ時局ヲ推進シ来タリシ軍部内ノカノ一味ノ存在ナリト存候。彼ラハ己二戦争遂行ノ自信ヲ失ヒ居ルモ、今迄ノ面目上飽クマテ抵抗可致者ト存セラレ候。(中略) > > ソレハトモ角トシテ、コノー味ヲー掃シ軍都ノ建直シヲ実行スルコトハ、共産革命ヨリ日本ヲ救フ前提、先決条件ナレハ、非常ノ御勇断ヲコソ願ハシク奉存候。 http://hb4.seikyou.ne.jp/home/okinawasennokioku/okinawasendetakan/syowatennohatugen.html > 「陛下 我国体について、近衛の考えと異なり、軍部では米国は日本の国体変革までも考えていると観測しているようである。その点はどう思うか。 > > 近衛 軍部は国民の戦意を昂揚させるために、強く表現しているもので、グルー次官らの本心は左に非ずと信じます。グルー氏が駐日大使として離任の際、秩父宮の御使に対する大使夫妻の態度、言葉よりみても、我皇室に対しては十分な敬意と認識とをもっていると信じます。ただし米国は世論の国ゆえ、今後の戦局の発展如何によっては、将来変化がないとは断言できませぬ。この点が、戦争終結の策を至急に講ずる要ありと考うる重要な点であります。 > > 陛下 先ほどの語に軍部の粛正が必要だといったが、何を目標として粛軍せよというのか。 > 近衛 一つの思想がございます。これを目標と致します。 > 陛下 人事の問題に、結局なるが、近衛はどう考えておるか。 > 近衛 それは、陛下の御考え……。 > 陛下 近衛にも判らないようでは、なかなか難しいと思う。 > 近衛 従来、軍は永く一つの思想によって推進し来ったのでありますが、これに対しては又常に反対の立場をとってきた者もありますので、この方を起用して粛軍せしむるのも一方策と考えられます。これには宇垣、香月、真崎、小畑、石原の流れがございます。これらを起用すれば当然摩擦を増大いたします。 > > 考えようによっては、何時かは摩擦を生ずるものならば、この際これを避くることなく断行するのも一つでございますが、もし敵前にこれを断行する危険を考えれば、阿南、山下両大将のうちから起用するも一案でございましょう。先日、平沼、岡田氏らと会合した際にも、この話はありました。賀陽宮は軍の建て直しには山下大将が最適任との御考えのようでございます。 > 陛下 もう一度、戦果をあげてからでないとなかなか話は難しいと思う。 > 近衛 そういう戦果があがれば、誠に結構と思われますが、そういう時期がございましょうか。それも近い将来でなくてはならず、半年、一年先では役に立たぬでございましょう」 > (藤田尚徳『侍従長の拭想』) 全文読めば、誰がどこからどう見ても、 近衛が「終戦に持ち込むには満州事変以来の『軍部の抵抗勢力』を一新する必要がある」と言ったのに対し、陛下が「(抵抗勢力の一新は)もう一度、戦果を挙げてからでないと(抵抗勢力を一新する)話は難しいと思う。」と客観的意見を述べただけです。 これの、どこをどうよんだら「先帝陛下が戦争継続を命令した」になるんでしょうか!? 本当に、歴史修正主義者の発言カットの醜さ、その特定思想とプロパガンダの盲従者の頭の悪さには参ったものです。 「講和」の話などでは全くありませんので、「先帝陛下が戦争継続を命令した」なんて言ってる人やサイトは今後信用すべきではないですね。 あくまで、「軍部の抵抗勢力一新には抵抗を先鋭化させないための『花』が軍部にないと結局うまくいかないだろう」という客観的意見です。 どのようなことも命令してません。 巷の言説がウソだらけということがおわかりいただけましたか? 先帝陛下に政治責任があるなんて頓珍漢なことを言っている者が居る限り、先の大戦の教訓は生かされんでしょう。 大日本帝国憲法の何が問題で、なぜ軍部と国家の利害が対立するような事が起こりえたかの分析が全くできていない人間が、安易に「戦争責任がある」とか言い出す始末ではね。 |
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