10178	返信	Re:横レス－天皇の責任　１／２	URL	渡辺	2001/09/28 23:52
これは、ルキュさんの「10036 Re:横レス－天皇の責任 -(投稿No.10000の訂正)」2001/09/22 への返信です。 http://bbs2.otd.co.jp/mondou/bbs_plain?base=10036&range=1 スレッドの頭は: http://bbs2.otd.co.jp/mondou/bbs_thread?base=9858&range=1 ------------- ルキュさん：＞ > 　「統治権の総攬」というのは「憲法の範囲内でのみ行える」と書いてあり、憲法には「すべての法律・勅令その他国務に関わる詔勅には大臣の副署が必要条件」と書いてあります。「統治権の総攬」は「憲法の範囲内でのみ行える」とは、どこに「書いて」あるんでしょうか？「憲法ノ条規ニ依リ之ヲ行フ」とは、意味が違うように思われますが．．．「統治権の総攬」という言葉自体が憲法に基付いたものですから、憲法に書かれている「統治権」は、憲法の枠内に決まっているんじゃないでしょうか？ルキュさん：＞ > 　よって、大権であろうがなかろうが大臣副署は必要条件なのです。主従関係が逆転しています。天皇に対して輔弼の責任を果たしたので、大臣は裁可された上奏書類に責任者として副書をする必要があるという意味です。ルキュさん：＞ > 　「統帥権の独立」というのは、前に言ったとおり補弼・副署する大臣を軍部大臣に限定する権利を慣習としたものです。「前に言ったとおり」は、下記のような内容でしたが．．．ルキュさん：＞ > ②統帥権の独立→軍の指揮命令は参謀本部・軍令部が補佐「統帥権の独立」は明治からのことですが、何から独立しているのかと言えば、国務から独立しているのです。軍部大臣は国務ですから関係はありません。「軍令軍部大臣の上奏を内閣総理大臣に報告しなくてよいとされたことで、軍の独立性は高まりましたが、「統帥権」には関係がありません。だいぶ混乱されているようですね。「統帥権」について「日本陸海軍事典」から引用いたします。 ---- とうすいけん　統帥権　軍を統率し、指揮運用する権限。一八七二年（明治五）一一月全国徴兵の詔、一八八二年（明治一五）の軍人勅諭での「我国の軍隊は世々天皇の統率し給ふ所にぞある」、また明治憲法第一一条での「天皇は陸海軍を統率す」の規定で、統帥権は天皇のものと確定した。これを帷幄[いあく]の大権・軍令大権と称するが、それまでの参謀本部の分離独立、帷幄上奏の制度から、統帥権は内閣総理大臣から独立した天皇直隷の参謀長・軍令部長の輔翼のもとで扱うことが制度的、慣習的に継承された。明治憲法下では兵政分離の建前がとられ、統帥は内閣の責任に属せず、また議会もこれに関与できないと解されていたが、これは憲法の明文で定められているものではなく、官制と慣習によって行われていたものである。この作戦・用兵・軍機軍令に関する業務を国務と全く別のものとすることを以て統帥権独立と称した。統帥権の範囲としては、①指揮権、②内部的編成、③教育権、④紀律権が一般的に挙げられるが、陸軍省と参謀本部との具体的業務分担は公布されない省部間の担任業務規定で定められていたもので、その分担規定は一九〇八年（明治四一）の改訂のあと一九一三年（大正二年）の軍部大臣の現役武官制の廃止直後、著しく陸軍大臣の権限を制限した参謀本部優位の体制に改訂され、この規定は敗戦まで全く変わらなかった。海軍も一九三三年（昭和八）の省部互渉規定改訂で大軍令部制をとり、陸軍に近いものとなった。「日本陸海軍事典」P275 わかりやすくするため、渡辺が、よみがなを[]内に記入し本文の一部を太字にしました。 ---- ルキュさん：＞ > 　この文脈においては、明らかに「天皇が大臣に命令する」ような考え方は含まれていません。憲法第五十五條は、国務各大臣が天皇を輔弼する責に任ずることと、「法律勅令其ノ他国務ニ関ル詔勅」について定められたものですから、明らかに「天皇が大臣に命令する」かどうかということには関係ありません．．．ましてや、大臣が天皇をさしおいて決定するなどということは書かれていません。ルキュさん：＞ > 　「第二十九条　日本臣民ハ法律ノ範囲内ニ於テ言論著作印行集会及結社ノ自由ヲ有ス」というのがあります。 > 　これを見て、「日本臣民には言論の自由がある」と考えるのは、明らかにおかしいでしょう？ > 　なぜだか分かりますよね？ > 　その「言論の自由」は「法律の範囲内」であるから、「言論の自由」を制限するような法律がいくらでも作れるわけです。 > 　全く同じように、「統治権の総攬」が「憲法の範囲内でのみ行える」というのは、「統治権の総攬」を制限するような憲法の条文が上位のものであり、それに従うのが「統治権の総攬」なわけです。憲法に天皇の大権が列挙してあるんでしょ？「統治権の総攬」を制限するような憲法の条文がいくらでも作れるわけではありません。憲法と法律では「全く同じ」どころか、ずいぶん違います。「言論の自由」の話とは違う次元の話ではないでしょうか。ルキュさん：＞ > 　これは、明らかに憲法が「統治権の総攬」の内容をいくらでも制限できるということを意味しています。明治憲法は「不磨の大典」で、法律みたいに簡単に変える訳には行きません。憲法を改正するには、天皇の「勅命」がなければできないのですから。（憲法第七十三條）ルキュさん：＞ > 　いーえ、「普通は」ではなく天皇は一度も人事案を作ったことがありません。なぜなら補弼を受けていない行動は副署拒否で抑制されるので。天皇がいちいち、役人の「人事案」など作らないでしょう。しかし、「人事権」はありますから、必要があれば人事について指図したのです。たとえば、阿部内閣（昭和１５年８月３０日)の陸軍大臣は、天皇による指名です。「近衛文麿手記」にはこう書かれています。 ---- 　ところが今度の阿部大将には、いつもの三ヶ条の他に、稍々具体的な御言葉があつたのださうだ、それは　一、英米に対しては協調しなくてはならぬ。　一、陸軍大臣は自分が指名する、三長官の決定は何あらうとも、梅津か畑のうちどちらかを選任せよ。　一、内務、司法は治安の関係があるから、選任に特に注意せよ。　といふのであつたさうだ、阿部大将は恐懼[きょうく]して引下がつたのであるが、全く当惑したのは無理も無いことである。＜途中１０行省略＞　それで、陸相の選任について、特に斯くいふ御言葉があつたものと思われるが、陸相の選任は三長官会議で決定することに多年の慣例が出来て居り、今度も、多田とか磯谷とか既に決定して、陸軍省の人事局長が現地へ行つて居るのを承知して居るので、阿部大将も弱つて、自分にも相談するので「それは陸軍大臣に打ち明けて諒解させるより致方あるまい」　と話したのであつた。 [田中寛次郎編集「近衛文麿手記　平和への努力」（日本電報通信社,昭和２１年）P118ｰ120] 渡辺註：文中「三長官」とは、陸軍大臣、参謀総長、教育総監の三者 ---- 天皇がいちいち細かい人事を自分でするはずはなく、近衛氏によれば、すでに慣例どおり三長官会議で決定されていたのです。しかし、天皇から「梅津か畑のうちどちらかを選任せよ」と指図があったので、「改めて三長官が畑を推薦したということにして」[P120]畑陸相が決まったとあります。この件は、「昭和天皇独白録」にも次のように記されています。 ---- 　阿部[信行]内閣の成立には軍部大臣の選定が一番大きな問題であつた。当時新聞では陸相候補として磯谷[廉介]中将他一名が出てゐた。この両名では又日独同盟をもり返へす怖れがあるし、又当時政治的に策動してゐた板垣系の有末[精三]軍務課長を追払ふ必要があつたので、私は梅津[美治郎]又は侍従武官長の畑[俊六]を陸軍に据ゑる事を阿部に命じた。 [寺崎英成／マリコ・テラサキ・ミラー「昭和天皇独白録」(文芸文庫,1998年)P53] ---- また、「昭和天皇独白録」によれば、小磯内閣の海軍大臣について意見を述べ、また軍令部総長の人事についても「反対」しています。 ---- 　当時海軍省部内には野村海軍大臣を初め岡[敬純]時間及び軍務局長等米内反対の空気があった。私は米内を大臣にし度いと思ふ旨を答へた。若しあの時、私が自分の考を決定して居らず、野村にこの話が出来なかつたら、海軍は怖らく、米内以外の者を大臣に推薦したであらう。＜一部省略＞　小磯は最初米内を海軍大臣に、末次[正信]を軍令部総長にすると云つてゐたが、私は末次の総長に反対した。 [「昭和天皇独白録」P115] ----- 天皇に「人事権」があったことは、憲法の条文に明記されているだけでなく、実質的にも人事を行ったことは上記の例からも明白であると思います。更に、１９４５年３月に高松宮が天皇に伊勢神宮に祈願するように勧め、都合が悪ければ自分が名代として参拝しようと申し出た件について、「昭和天皇独白録」ではこう書かれています。 ----- 　宮の考えでは、近頃官吏特に若い官吏が国民に対しとかく不親切で、官僚独善の風潮がある。よろしく彼等に神罰を蒙らしむべきであるから、自分が御名代となつて、伊勢神宮に祈願に参り度いと云ふのである。　私は木戸や松平とも相談したのであるが、官吏の任命は私の大権に属する、官吏が悪いなら、それは私の責任であるから、私が神に陳謝すべきで、官吏に神罰が降る様にと私が神に祈ることは筋違ひだと、断った。 [「昭和天皇独白録」P122] ----- 渡辺投稿：＞ > > 再三言うようですが、「必要条件」などという言葉は憲法に出てきません。書類の不備などがなければ、国務大臣は責任者として「副書」するに決まっています。ルキュさん：＞ > 　いーえ、「要す」は必要条件と解さなければなりません。 > 　根拠１　公式令により、国務の法的効力はこの形式でなければならない、つまり副署が必要条件であるということの内実を明示したものであると言えること。 > 　もしも、公式令の形式を破っても法的効力が有ると仮定するならば、公式令はその存在の意味が全くないことになる。この公式令は法律であり、覚え書きやガイドラインではない。拘束力を有す。 > 　根拠２　 > 　この貴族院に賜った詔勅は、国務大臣の副署がないとして問題となり、伊藤首相は他の閣僚とともに待罪書を奉呈したが却下され、その職にとどまった。勅語は、伊藤首相と田中光顕（みつあき）宮相により、極秘裏に万事運ばれたもので、御名も御璽（じ）もないという異例の措置であった。これに対し衆議院では、憲政本党、三四倶楽部、帝国党及び無所属議員ら政府反対派が内閣弾劾決議案を提出して伊藤内閣の責任を追及したが、採決の結果否決された。　結果的に弾劾を逃れたものの、副署のない詔勅を「偽造」しようとしたことは効力がないと弾劾されているのは明らかであり、この当時には少なくとも「あらゆる国務に副署が必要条件」という憲法解釈で有ったことが明白であり、その不足が「自ら待罪書を出せ」との弾劾の根拠足り得たことが明白である。君主である天皇が裁可したからこそ、憲法に従って副書がされるのです。「根拠２」は、どういうつもりで書かれたのか分りませんが、私の言っていることを支持しているのではありませんか？つまり、天皇の親書と御璽があれば問題なかったので、書類が整っていたら、むしろ副書をしなければいけないのではないでしょうか。ルキュさん：＞ > > > 　補弼のない事項を天皇陛下が単独で裁可・発効することは認められていませんので、国務大臣が権力を持っていることになります。「補弼のない事項」という言葉は、どこに書かれているのでしょうか？主人より補佐する方が「権力を持っている」とは、奇妙な現象ですね。渡辺投稿：＞ > > 「補弼のない事項」って何でしょうか？ルキュさん：＞ > 　誤魔化してはいけません。天皇が独自に考えた勅令などを発効できないということです。「補弼」とは、国務大臣が何もかも決めることではありませんが．．．「天皇が独自に考えた勅令」ではなく、「天皇が独自に考え」、手続に従って「勅令」とすることは可能です。ルキュさん：＞ > 　あり得ます。たとえば憲法に規定されていない侍従長などが補弼したものを天皇が裁可することは出来ないのです。当然ながら天皇自身が考えた内容も勝手に御璽をつくことは出来ません。 > 　副署が必要条件でないあなたの憲法解釈なら、御璽を勝手につけばどんな命令でも乱発できることになります。そのような史実はありません。宮中の侍従長は国務大臣ではありませんから「補弼」は最初からできません。しかし、二・二六事件以前までは、上奏権を持つ内大臣がすべき職務もしていたようで、政治的にかなりの発言権があったようです。桂太郎は内大臣兼侍従長で、首相になりました。鈴木貫太郎という人も侍従長で、首相になったんじゃないでしょうか。いずれにしても、天皇がしたいことがあれば、適当な人に奏上させればいいことです。渡辺投稿：＞ > > 天皇が「単独」で何をするんですか？米国大統領でも、ヒトラー総統でも補佐するスタッフがおり、「単独」で決めるわけではありません。ルキュさん：＞ > 　ヒトラーは思いつきであらゆる命令を発することが出来ます。 > 　天皇は全く違います。「単独」でないことについては、ヒトラーも同じことだと思います。国家がある程度の規模になれば、一人で何もかもはできません。ルキュさん：＞ > > > 　天皇陛下の人事提案が内閣に拒否されたことがほとんどです。渡辺投稿：＞ > > 実例をいくつか教えてくださいませんか？これには、返信がありませんが、「実例」がありませんでしたか？一方で「人事権」がないと言い、もう一方では「人事権」がないはずの天皇が「人事提案」をしたと言われます。どうなっているんでしょうか？渡辺投稿：＞ > > 大日本帝国では、主従が逆転してしまったというような「史実」があるのでしょうか？ > > 「天皇が人事権を持っていた」ことは、憲法に明示されているんですが．．． > > ---- > > 第十條　天皇ハ行政各部ノ官制及文武官ノ俸給ヲ定メ及文武官ヲ任免ス但シ此ノ憲法又ハ他ノ法律ニ特例ヲ掲ケタルモノハ各々其ノ条項ニ依ル > > ---- > > ---- > > 而して大臣は天皇の親く任免する所たり。勅任以下高等官は大臣の上奏に由り裁可して之を任免す。 > > [「憲法義解」第十條 P37] > > ---- ルキュさん：＞ > 　「天皇は人事権を持っていない」とはっきり書いてあるでしょう。逆じゃないでしょうか？憲法には「天皇ハ行政各部ノ官制及文武官ノ俸給ヲ定メ及文武官ヲ任免ス」と「はっきり書いてある」のですが、「任免」とは人事じゃないんでしょうか？なお、「人事権」があったことは、すでに実例を挙げました。ルキュさん：＞ > 　「すべての国務に副署が必要」なんですよ？ > 　現憲法で天皇が最高裁長官を任命・罷免するのと何ら変わりません。 > 　このようなシステムは、明らかに「人事権を持っていない」と言います。天皇主権の明治憲法と、現在の憲法と同列に扱うのは無理です。 ---- ＜現在の憲法＞第六条　天皇は、国会の指名に基いて、内閣総理大臣を任命する。 2　天皇は、内閣の指名に基いて、最高裁判所の長たる裁判官を任命する。 ---- 現行憲法では、誰が「指名」するんでしょうか？明治憲法では、「文武官」の人事は天皇の大権であり、「近衛文麿手記」などから引用しましたように天皇自らが「指名」できるのです。ルキュさん：＞ > > > 　公式令 > > > 　あらゆる国務に副署が必要条件であることが慣習法でありつづけたことは、↑ > > > から明らかです。 > > > 　未だに理解できていないようですね。ルキュさん：＞ > 　御璽と副署が必要条件です。しかし、補弼上奏のないものに御璽は押せませんので、御璽は通過点にすぎません。 > 　現在の憲法で、内閣総理大臣の指名が国会によって行われ、天皇が任命するのと同じ構造です。 > 　指名の行われていない人物を任命することは出来ないのと同様に、補弼を受けていない事項を裁可できません。 > 　あなたの解釈によれば、現憲法でも天皇が独自に様々な人を任命できることになってしまいます。 > 　明らかにおかしいです。「指名の行われていない人物を任命することは出来ない」というのが誤りであることは、すでに「近衛文麿手記」などから示しました。国務については、国務大臣の副書が必要なことは憲法にそう書かれていると、私は最初から言っています。慣習法ではありません。しかし、「公式令」は書式を定めたものだと思うのですが、「公式令」により国務大臣の権限がどう変わったのか「理論的」に説明していただけないでしょうか？「公式令」は、そんなことより、内閣総理大臣の副書が必要になったことに意味があるように思いますが。（憲法では第五十五條により、大臣は単独輔弼を行うとされていた。）ここで、実際に詔書がどのような手順を経て「副書」に至るのかみてみましょう。 ------ ＜「公式令」第一條＞　詔書ニハ親署ノ後御璽[ぎょじ]ヲ礼[けん]シ其ノ皇室ノ大事ニ関スルモノニハ宮内大臣年月日ヲ記入シ内閣総理大臣ト倶ニ之ヲ副署ス其ノ大権ノ施行ニ関スルモノニハ内閣総理大臣年月日ヲ記入シ之ニ副署シ又ハ他ノ国務各大臣ト倶ニ之ヲ副署ス ------ と,ありますが、徳川義寛元侍従長の記述のよれば、実際にはこうなります。 ----- 　天皇の詔書は、まず内閣から上奏書類として来て、陛下が裁可の小さい印を押されると、いったん内閣に戻される。そして詔書原本が届けられると、それに陛下が御名を署名される。これを、侍従が内大臣秘書官に届けると、そこで御璽が押されて内閣に戻され、大臣副書に回るのです。 [「侍従長の遺言　昭和天皇との５０年」(朝日新聞社,1997年)P100] ----- これは、「終戦の詔書」の説明にあたって記述されているのですが、この場合の「内閣から上奏書類」は、天皇の「聖断」によるものです。この手順から分るように、天皇の裁可がなければ書類は次には進まないのです。当たり前だと思いますが．．．いったん内閣に戻されてから、原本に天皇の署名がされ、御璽が押される。そこで初めて「大臣副書に回る」ことになるのです。「大臣副書」にどういう力があるというのでしょうか？御璽までもらった書類に「副書」しない大臣がいるなら見ものです。渡辺投稿：＞ > > > > 同様に、国務大臣は天皇を補佐しているのですから、職務の責任者として「副署」をするのです。 > > > > 逆に「副署がない場合」というのは、具体的にどういう場合なのでしょうか？「例示」していただけませんか？「例示」は、できなかったようですね。　　　　　　　　　　　天皇が、だれそれを大臣にせよと言えば、そうなったのは実例で示しました。人事は制約など受けません。手続きとして、上奏、親書、御璽、副書が必要になるというだけのことです。渡辺投稿：＞ > > 「明らか」と言うだけで、全然「副署がない場合」を「例示」していただけないんですね。 > > 国務大臣がアドバイスに従うと、なぜ「制約を受ける」ことになるのかも、よくわかりません。一体、どちらが主人なんでしょうか？ルキュさん：＞ > 　国務大臣の発案していない、国務大臣の副署を経ない国務が法的効力を持たない根拠があるからです。天皇の裁可や御璽がないと法的効力を持たないのですが．．．ルキュさん：＞ > 　憲法には、天皇が大臣等の副署を受けないいかなる権力の保有も書かれていません。つまり、「大日本帝国ハ万世一系ノ天皇之ヲ統治ス」を担保する条文がどこにもなく、それが単なる修辞であることが分かります。 > 　そうでないなら、「大日本帝国ハ万世一系ノ天皇之ヲ統治ス」が具体的に何をやることを言うのかおっしゃってください。「大権の総攬（大権を掌握して統治すること）」し、大権を行使したのではないのですか？内奏、奏上に対し下問し、奉答や復奏を求めることができます。また、裁可を与えます。天皇が統治しているからこそ、天皇の名によって軍に命令が出せたのですが．．．関東軍が満鉄の鉄道周辺とその施設を超えて、軍事行動をするには天皇の命令が必要だったはずですが、大臣が何かしたんでしょうか？ルキュさん：＞ > 　公式令のことを既に書きました。あれはメモランダムやガイドラインではなく、法的効力を持った法律です。これが存在していること自体、「公式令違反」を問うことが出来ることを意味します。 > 　さらに、今回は「副署なき場合は弾劾の根拠足りうる」実例を参議院の公式サイトから持ってきました。 > 　反証の提示をお願いします。「メモランダムやガイドライン」などと言ったことはありません。「書式」を定めたものだと言っているのです。内閣総理大臣の副書が必要なところ以外は、憲法に書かれていることと同じで、何が問題なんでしょうか？「副署なき場合は弾劾の根拠足りうる」って、天皇が弾劾されるんですか？むしろ、天皇の御璽が押されたら「副書」をしなくてはいけないはずです。「副書」より時間的にも御璽が先に来るのですが、御璽が押されるかどうかは天皇の判断ではないのでしょうか。＜続く＞