11396 | 返信 | Re:アメリカはなぜ1939年に参戦しなかったのか?&ユダヤ人話続編 | URL | にゃにゃにゃにゃにゃ | 2001/11/21 21:23 | |
こんにちわ
> そして1939年にドイツがポーランドに侵攻し英仏と開戦した時点では、アメリカが参戦する大義名分が十分に成り立ちます。アメリカが参戦しなかったのは、共和党など保守派の反対が根強かったから、ルーズヴェルトにも押し切ることができなかったのが最大の理由です。 後に、アメリカ大統領になる民主党トルーマンは、独ソ戦争勃発に際して「我々はソ連が負けそうになったらソ連を、ドイツが負けそうになったらドイツを支援して、両者が共倒れになるようにすべきである」と言っていたらしいですね。 > アメリカの工業資本にとって、ハデに戦争をやってくれるドイツとイタリアは重要なお客さまでもありました。 > > 冗談みたいな話ですが、フォードはアメリカ参戦後もずっとドイツの工場で作ったトラックをドイツ軍に売っていました。アメリカ空軍はこの工場を爆撃しないように命令されており、“誤爆”で爆弾を落としてしまい、戦後政府がフォード社に賠償金を払っているのだそうです。 悪名高き偽書『シオンの長老の議定書』が世界で広まったのは、ロシア革命以後ですが、アメリカでこれを広めたのは実は「自動車王」のヘンリー・フォードです。彼は『国際ユダヤ人』と題して、自費で英訳を出版しています。この『国際ユダヤ人』は1993年8月に徳間書店から『国際ユダヤ人−現代によみがえる自動車王ヘンリー・フォードの警告』として日本で再版されています。ちなみに、ヘンリー・フォードは後に自分の誤りを認め、ユダヤ人に謝罪、『国際ユダヤ人』を絶版しています。 > 無論、反ユダヤ主義の右翼は、自由・平等・博愛を国是とするおフランスでだってけっこう権力を振るっていたわけですが。ヨーロッパの社会主義者にはけっこうユダヤ系が多いですね。スターリンは露骨に反ユダヤ主義者だったけど。 カール・マルクスをはじめとして、社会主義者のなかにユダヤ系が多かったことが、「マルクス主義者はユダヤ人の手先」「ロシア革命はユダヤ人が引き起こした」「ソ連はユダヤ人が支配する国」というトンデモ・デマが発生する原因となったようですね。ヒトラーも『我が闘争』に、そんなことを書いています。つまり、反ユダヤ主義と反共主義は密接な関係があるわけです。 呆れたことに、この国では「反原発の教祖」とされる広瀬隆も『赤い楯』のなかで「ロシア革命はロスチャイルドが引き起こした」とかいう趣旨の主張をしています。 それと、フランスの場合、とくに驚かされるのは歴史的な反ドイツ感情が存在していながら、第二次大戦当時は実に多くの対ドイツ協力者を生み出したことですね。そもそもナチスに軍事的に征服された国で(ドイツとの合併に、100%近い賛成票が投じられたオーストリアを例外とすれば)、フランスほど多くの対ドイツ協力者を生み出した国は他にないのではないでしょうか? ヴィシー政府自体、フランス人が自分達の手で作り出したものですし、ヴィシー政府の発足に際してはフランス植民地はみなヴィシー政府への忠誠を宣言した。あれほどまでに「反ドイツ」を呼号していた「アクション・フランセーズ」などの右翼団体も、こぞってヴィシー政府への忠誠を宣言した。レジスタンスも、独ソ戦争勃発にともない、フランス共産党が本格的なレジスタンスに踏み切るまでは、全く不活発だった。「レジスタンスの英雄」とされた故ミッテラン前大統領が、レジスタンス運動に参加する前は、ヴィシー政府の協力者だったことが、その死の直前に判明したことは、戦後「連合国」の一員とされたフランスの「もう一つの姿」を示すもののように思えます。 普仏戦争敗北後にフランス国内で燃え盛ったフランス・ナショナリズムと、それにともなう対ドイツ報復感情はドレフェス事件に示されるように、反ユダヤ主義と結合していきます。もちろん、ドレフェス擁護に回った反ドイツのナショナリスト=クレマンソー(第一次大戦当時のフランスの首相であり、ヴェルサイユ条約ではドイツへの徹底制裁を主張して、ウィルソンやロイド・ジョージと対立)のような例外もあったとはいえ、フランスにおける反ユダヤ主義の本格化は、まさに反ドイツ感情と結びつく形で、極右勢力のなかで本格化するわけです。 その反ユダヤ主義が、敵国ドイツがユダヤ人迫害を始めると、ドイツと協力してでもユダヤ人迫害を貫くという形で暴走していくわけですね。 |
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