22758 | 返信 | Re:上海さんの見解への感想(社会的暴力の徹底否定) | URL | トルティーヤ | 2003/08/20 18:36 | |
>上海さん > これはその通りでしょう。戦争の物理的側面としてそう思いますが、ちょっと僕の書き込んだ > 真意が伝わっていないような気がします。 ◇申し訳ございません、これは私の文章力不足もあります。 > 二点あります。 > まずは、この話は「海外の解放軍的な援助」であって、上海の「無抵抗の方が良い」話とちょ > っと趣を異にしています。 > > 話を戻せば、「抵抗する事によって、無条件降伏よりも、国民の立場で善しとする点」が無 > いのでは無いかという議論を深めたいのです。 > 無条件降伏だから人権が蹂躙され植民地化され、抵抗したらそれが回避されるという話が > 「普遍のドグマ」である場合に限って、「抵抗戦」の評価が出来ます。 > まず、そこをしっかり論じないといけません。 > つまり、もし「ソ連に分割統治されていたら?」という話と「抵抗、非抵抗」とはまったく > 次元が異なりますから、ごっちゃにしないで進めましょう! ◇いいえ、ごっちゃではありません。国民にとって一番必要なのは自分達の基本的人権が保障されるかどうか、なのです。むしろ降伏するにせよ降伏する相手によっては国民が救われるかどうか全く条件が違ってくるからです。ソ連に統治された国は軒並み悲惨な運命を辿りました。ドイツ占領当初のソ連軍兵士は何と非戦闘員を不当殺害・暴行・略奪・放火・集団輪姦等の暴虐を働くように許され、命令されていました。 「ドイツ人の夫達が東部戦線にいる今、おまえたちは人種的優越性にひたる ドイツ女に充分陵辱を加えよ。焼き、殺し、犯すのだ!」 ―――――スターリンによる赤軍兵士への命令より 「殺せ、殺せ! ドイツ人で無実なる者はいない。 いま生きてる者にも、これから生まれてくる者にも! 同士スターリンの命に従い、ファシストの野獣をその地で踏み潰せ! ドイツ女の種族の誇りを暴力で破れ。女どもを正当な獲物とせよ! 殺せ、勇敢に進む赤軍兵士よ!」 ―――――ドイツへ向かうソ連軍の伝単(アジビラ)より ソ連軍がベルリンに突入して完全制圧した際、スターリンは兵士に対し「ベルリンはおまえたちのものだ」と言い、3日間だけフリーハンドを許可しました。ドイツ全体でレイプ被害に遭った女性は約200万件、特に農村部やオーデル・ナイセ川以東やオストプロイセンでは輪姦され斬殺された女性が相次ぎました。戦後東ドイツに於ける医師による調査でもソ連軍によるレイプが原因と見られる数百万件ものアウス(堕胎)が報告されています。避難民への暴行や虐殺も想像を絶するものがありました。ベルリンでは女性のほとんどがソ連兵によりレイプされ、連合軍に届けられたものでも13万件を越えました。また暴行による自殺者は6000人を数えたのです。またユーゴスラヴィアでも同じ惨劇が繰り返され、赤軍による暴虐にユーゴは抗議しました。しかしスターリンの返答は「相手が勘定を要求しないように、兵隊は十分に罰した!」 次に野獣の牙が向けられたのは旧満州です。ご存知の通りソ連軍はモロトフ外相になる日ソ不可侵条約破棄・宣戦布告により旧満州や南樺太、千島列島への怒涛の進撃を開始したのですが、旧満州では開拓民を守らねばならない関東軍でしたが、関東軍総司令部は「移動」と称し「各部隊はそれぞれの戦闘を継続し、最善を尽くすべし」との命令を残して退却、参謀は「本土防衛に赴く」と真っ先に逃亡したのです。本来なら前線逃亡で銃殺刑です。自分を守る軍隊を失った開拓民は奈落の底に突き落とされます。ヨーロッパ同様に日本開拓民はソ連赤軍、モンゴル人民軍、パーロ(八路軍)、中国軍(国府軍)、そして復讐心に燃えた地元住民から不当殺害、暴行、略奪、誘拐、強姦という惨たらしい被害に遭ったのです。満州で逃げ遅れた開拓民約20万人が殺されるか自殺、不法妊娠者から試算して約5000人もの女性が強姦・輪姦され、軍人・軍属を含む男性約60万人はシベリア抑留で10万人近くが遂に生きて祖国へ帰れず異国の土になったのです。これでは生きながらに地獄を味わうのと同然です。 「無抵抗」であろうと侵略者によっては無慈悲な非人道行為に及ぶ危険があります。これでは無抵抗の意味が無くなってしまうのです。可能な限り徹底抗戦し侵略意欲を喪失させる必要があります。 > 「制空権の争いすら余り無い程度で、専ら地上戦での戦闘に終始する規模とレベルの戦争」 > であれば、そのような場合はあると思いますが、上海の設定は連合国軍の侵略イメージ > (日本も含む)を中心にしています。 > 但し、どちらにせよ、「闘った方が良い」とはどちらの場合も言えないと原則考えます。 > > 次に、中国ーベトナム戦争もコソボ−ユーゴ内戦もアフガン内戦も全ては強国の代理戦争です > から、この場合は勝とうが負けようが「明日」は無いです。イラクのフセインが良い例で、 > 対イランの為にせっせと援助と訓練を受け、用が済んだらこんどはクウエート侵攻をそそのか > された挙句、息の根を止められました。一体、何のために戦争したのか・・・・? > ナチスについては、アメリカが全力で支持、育て上げた政治勢力です。ナチスに欧州景気の > 回復と市場の拡大の重要な任務を期待したのはイギリスとアメリカでした。 > ナチスは強国政治が生み出した鬼っ子であり、ナチスのみを「悪魔呼ばわり」する評価には > 反対します。「うまく立ち回った本当の悪魔」はアメリカ、イギリス、フランス、ドイツ > でしょう。 ◇しかし侵略側の攻撃をそのまま放置するのは非常に危険であると思います。侵略軍にとり今後の占領統治にあたって敵国民を従順ならしめる為には、非戦闘員に対する徹底的な無差別攻撃によって戦意を奪い去る必要があるからです。これが皮肉な逆説という形で現れたのが今次イラク戦争です。連合軍はピンポイント攻撃に終始した為にイラク国民は重大な敗北感を噛み締めていません。その為イラク国民の抗戦意欲や反発心が旺盛で、各地で連合軍や国連施設に対する攻撃が相次いでいます。太平洋戦争で本土を焼け野原にされた日本とは全く正反対です。 ナチスのみを…とありますが、実際にユダヤ人虐殺を行ったのはナチスそのものです。責任原因を検証するのはよいのですが、侵略を実行に移すかどうかは侵略者そのものである事に何ら変更はありません。またうまく立ち回ったのは旧ソビエト連邦も同様です。何せ東欧諸国を衛星国にする事に成功し、バルト三国を奪取し、フィンランドの一部を奪取し、南樺太と千島列島を奪取し、ポーランドを移動させてウクライナを無理矢理広げました。文字通り“革命の輸出”が出来たのですから。むしろ戦勝国の大部分がうまく立ち回ったと言えるのではないでしょうか?中国は好き勝手に侵略に侵略を重ね跳梁跋扈していた外国勢力を追い出す事に成功したのです。 > この不条理を不条理では無い様にしたいのが、議論の目的なんです。 ◇ん?不条理を無くすのが目的では?細かくて済みませんが。 |
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