24582	返信	角良晴証言を信じる人がまだいるなんて	URL	ヒデ	2003/12/03 12:05
ｉｎｔｉ―ｓｏｌさん、ヒデです。＞＞ご要望云々の問題ではありません。論文などを書くときの基本です。（ヒデ）＞掲示板の書き込みは論文ではありません。（ｉｎｔｉ―ｓｏｌさん）どのような場であっても（それが学会誌であろうと、掲示板であろうと）、自分の考えを理解してもらうには、引用文献、及びページをつける必要があると私は考えています。自らの判断で、引用本、文献、孫引き等々の内容を取捨し、その一部を明示するわけですから、自らの考えを補完するもののみにかたよりがちになるのは、どうしても避けられません。どれを取り入れ、どれを捨て去ったのか、どれだけ正確に引用しているのか等々を他の人々が検証できる情報（引用文、引用ページ）を記載するべきです。尚、これは投稿するときの私の考えであり、あなたに強制するつもりはありません。長中佐の独断「ヤッチマエ」命令の裏付けとして、角良晴氏を出されましたので、私の反論および貴方のお答え、私の再反論の形で以下に記載させていただきます。以下引用文は、「本当はこうだった南京事件　板倉由明著　日本図書刊行会　角良晴証言の全貌 p288~290　角の書簡数通（昭和５８年末より）及び編集長・高橋登志郎氏との問答（昭和５９年１１月）から、簡単に要約、からです。＞＞１．南京大虐殺は確かにあった。それは自分の証言するこれ一つだけで、他はすべてウソである。絶対に他言してはならない。（角証言）＞１については、ご本人の信じるところを語っただけですね。（ｉｎｔｉ―ｓｏｌさん）はじめから問題にする文章ではありません。＞＞２．日本軍入城時、城内には一般住民は一人も居らず、城内での虐殺は無かった。（角証言）＞２は、角氏の知見の範囲内では知らなかったことを示しています。（ｉｎｔｉ―ｓｏｌさん）ｉｎｔｉ―ｓｏｌさんは、中支那方面軍司令官松井石根隊長の副官である角良晴少佐が、南京城内の安全地帯のことを知らなかったし、また南京に入城しても、安全地帯の一般住民を全く見なかったし、知らなかったとおっしゃるのかな。＞＞３．日本軍来襲以前に、住民二十五万人はすべて下関（揚子江の渡船場）に集まり、対岸浦口（角はホウトウと言う）に渡ろうとした。（角証言）＞３「すべて」というのは、角氏の主観ですね。（ｉｎｔｉ―ｓｏｌさん）＞＞４．揚子江に面した西側城壁はキレイに取り除かれ、挹江門は木の枠だけ残っており、避難民の城内から下関への通行は自由であった。＞４．特にコメントなし（ｉｎｔｉ―ｓｏｌさん）論点は「すべて」という言葉ではありません。安全地帯に一般住民は一人も居らず、揚子江に面した西側城壁キレイに切り除かれ、挹江門は木の枠だけ残っており、避難住民（二十五万）は下関に集まっていたと述べている点が問題なのです。「城壁などキレイニ取り除かれた事実」はなく、挹江門がどのような状態で、城壁から何が沢山ぶら下がっていたか、城壁の下に何故多くの死体があったのか、挹江門内には何故多くの死体があったのか、ｉｎｔｉ―ｓｏｌさんも当然ご存じでしょう。ご自分に都合が悪くなると、コメントなしは、いただけませんね。＞＞６．結局ほぼ半数、十二、三万の住民が渡航できずに下関で第六師団に捕まった。＞特にコメントなし（ｉｎｔｉ―ｓｏｌさん）第六師団の戦闘に関しては、沢山の本に詳しく書かれておますが、仕組まれた“南京大虐殺”大井満著　展転社第三章　第六師団の激戦p39~81より、下関での戦い(p74~78)が参考にしました。第六師団の歩兵第１３連隊（熊本）、歩兵第４７連隊（大分）、歩兵第２３連隊（都城）は、中華門の攻撃にまわり、歩兵第４５連隊（鹿児島）が城の西側にある湿地帯を北進しました。（１２月１２日）１２月１４日、下関で第二大隊（成友藤夫少佐）は、第六中隊山本隼人大尉とともに、ほぼ五千人の中国兵を釈放しています。（有名なお話）その後第六師団は、水西門および江東門に後退し同地区に駐屯しており、１７日頃には下関にはおりません。＞＞７．十二月十七日朝、第六師団から首都飯店の軍司令部情報課に電話があり、下関の支那人十二、三万をどうするか、と聞いてきた。課長・長勇中佐は簡単に「ヤッチマエ」と命令した。（角証言）＞７から１１までは、前掲の「私の見た南京事件」の内容と同じです（ｉｎｔｉ―ｓｏｌさん）「内容が同じ」ではなく、その内容について検討しなければ意味がありません。「首都飯店の軍司令部情報課」は、１７日に南京城内の首都飯店にあったのですか。・・・・以下引用・・・・南京戦史資料集Ⅱ　偕行社　松井石根大将戦陣日記p1~182より　p141　十二月十六日　（前略）　湯水鎮に在り。此地は蒋介石別荘のありし有名なる温泉場なり。同別荘は焼失して跡なきも娯楽部の建物残存し一同久振に入湯して気分を能くす。南京城内外掃蕩未了　殊に城外紫金山附近にあるもの相当の数らしく　捕虜の数既に万を超ゆ　此くて明日予定の入城式は尚時日過早の感なきにあらさるも　あまり入城を遷延するも面白からされば　断然明日入城式を挙行することに決す　十三師団の一部は鎮江より幕府山附近を経て南京城外に来着す　（以下略）十二月十七日　此日南京入城式　　午前○半自動車にて出発　一時二十五分中山門外に着　両軍司令官以下幕僚の出迎を受け一時半乗馬にて入城式を施行す・・・・以下引用終わり・・・・ちょっと調べれば簡単に答が出ます。中支那方面軍は、１６日は南京より25kmの湯水鎮にあり、１７日は自動車で南京に向かっています。南京についたのは、１３時２５分です。第六師団は、下関に１７日はいない。中支那方面軍は１７日首都飯店にいない。でもｉｎｔｉ―ｓｏｌさんは、「長勇中佐は簡単に「ヤッチマエ」と命令した」ことを信じていらっしゃる。＞＞１０．十七日、十八日、十九日と角は三度下関を視察したが、挹江門から揚子江に出て（中山碼頭）右折し、五十メートルから下流二キロにかけて幅三百メートル、ギッチリじゅうたんのように詰まった数万を下らない死体があった。（角証言）角良晴副官以外に、同様の目撃情報をおさがしになって、提示してみせていだだければ勉強になります。＞＞１１．二十日、松井軍司令官は角と自動車で下関に行き、右折して河岸道の死体の上を静かに二キロ往復した。松井はホロホロと涙を流した。・・・・以下引用（南京戦史資料集Ⅱ　偕行社　松井石根大将戦陣日記p145）・・・・十二月十九日　休息第一日なり　此日午後幕僚数名を従へ清涼山及び北極閣に登り・・十二月二十○日朝十時発　挹江門附近下関を視察す　此附近尚　狼藉の跡のままにて死体なと其儘せらる　今後の整理を要するも一般に家屋等の被害は不多　人民も既に多少宛帰来せるを見る　とん船（ハシケ）　桟橋等大部分焼棄せられあるも多少の修繕を施せは使用し得る見込　現に第十三師団の渡江部隊、国崎支隊の阪南部隊の渡江は続々実施せられあり但浦口の桟橋は一個を残す外尽く焼棄せられ　停車場の如きも全く焼失して用をなさすと云う　今後津浦鉄道の北尚利用は相当の困難あるものと認めらる・・・・引用終わり・・・・１７、１８、１９日と「ギッチリじゅうたんのように詰まった数万を下らない死体があった」というのに、２０日にはもう「人民も既に多少宛帰来せるを見る」とあります。すばらしき逞しさかな。＞「見た」という証言はそのまま事実の存在を証明しますが、「見なかった、聞かなかった、知らなかった」という証言は、その人が見なかった、聞かなかった、知らなかったことを証明するだけで、事実が存在しなかったことを証明するわけではありません。更に言えば、事件から５０年も経って、９０才を超えた老人の記憶ですから、細部に記憶違いや矛盾があるのは当然のことだと思いますが、それは証言の信憑性を否定することにはなりません。私の反論をお読みになって、「細部に記憶違いや矛盾があるのは当然」　「証言の信憑性を否定することにはなりません」とおっしゃるのであれば、それはそれで資料に対する貴方のご姿勢ですから、なにもいいません。ただ私と貴方がこれ以上の話は続けることは意味がないでしょう。