27897 返信 Re:日露戦争に於けるロシア兵捕虜虐殺 URL ノンポリ 2004/05/20 23:38
主題から外れた横レスですいません。本日の朝日夕刊の論説より。

日露戦争に於ける日本軍は捕虜を人道的に扱ったというのが通説になっていますが、最近の研究によって捕虜虐殺の事実が明らかになりつつあるそうです。
たとえば日露戦争に従軍した日本兵の手紙の中には、サハリンでのロシア兵捕虜虐殺についての言及がありましたが、今まで有力な記録は発見されていませんでした。しかし最近北海道大学の原輝之教授がロシアの軍事史資料館で生き残ったロシア兵捕虜の証言を探り出したそうです。調査によると1905年8月、日本軍はサハリン南部でロシア兵捕虜を銃殺や銃剣による刺殺によって130人を虐殺したそうです。
東京で布教していたロシア正教宣教師は、この事件の模様をロシア兵捕虜から聞き、「外国人記者がいなかったため、日本人は本性を現した」と日記に記したそうです。(日清戦争のときの旅順虐殺事件の経験を踏まえて、西洋のジャーナリズムにはナーバスになっていたのでしょう。この時期の日本軍は南京大虐殺の時よりも幾分節操があったようです)

・・・・昭和天皇裕仁が十五年戦争に於ける日本軍の残虐行為をリアルタイムで察知していたのか知りませんが、「日露戦争のときの日本軍とは違うようだ」と漏らしていたそうです。「日露戦争のときの日本軍は行儀が良かった」というのは私も含めた日本人一般の共通認識でしたが、どうやら改めなければならないようです。それもそのはず、日清戦争、シベリア出兵、間島出兵と、残虐行為を(しかも民間人に)続けていた日本軍が、日露戦争のときだけ完全に人道的に振舞っていたとしたら不思議な現象と言えるでしょう。実に甘い認識だったようです。


(ちなみに、原暉之教授の「シベリア出兵――革命と干渉」は非常に勉強になりました。読破してませんが ^ ^;)