30422 | 返信 | フランスの歴史修正主義 | URL | 前田 朗 | 2004/10/29 12:20 | |
10月29日付朝日新聞に下記の記事があります。 ************************************* ホロコースト「自由に議論を」 仏の日本研究者、大学停職処分 右翼政党No.2 [パリ=沢村亙] フランスの有力右翼政党、国民戦線(FN)のナンバー2で、日本研究者でもあるブルーノ・ゴルニシュ氏(54)が「ナチスによる死者数やガス室の有無について、自由に議論すべきだ」と発言。同氏が教えるリヨン第3大学は問題発言だとして27日、1ヵ月間の停職処分を発表した。 ゴルニシュ氏は11日の記者会見で「(ナチスの収容所における)死者数について歴史家は自由に議論し、ガス室の有無も歴史家の判断に任せるべきだ」と発言。シラク大統領が「(ホロコーストに疑義を唱える)修正論者は厳しく罰せられるべきだ」と発言するなど批判が広がった。 フランスではホロコーストを否定する言論は違法で、ペルベン法相は検察当局に予備捜査の開始を指示。今学期、ゴルニシュ氏が教える予定だった日本文化と国際法の講義も中止された。 だが、国民戦線の党員には反ユダヤ感情が根強く、同党の政治局は18日、ゴルニシュ氏支援を決議。ルペン党首も以前、ホロコーストを「ささいなこと」と述べて訴追されたことがあり、ルペン後継を狙うゴルニシュ氏が党内での地歩を固めるために行なった発言との見方もある。 *************************************** ホロコースト否定発言をすることによって刑事訴追されることが「勲章」となって組織で出世するという相変わらずの構図です。日本にも猿真似ガス室否定の幼稚な歴史修正主義者が一部にいますし、南京大虐殺や日本軍「慰安婦」問題をめぐって同じ現象がおきています。歴史修正主義によって自民族の「名誉」という妄想にしがみつき、他者を貶める排外的ナショナリズムが、世界各地に蔓延しています。 |
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