35890 | 返信 | 日本語の起源についての考察5 | URL | 山 | 2005/07/07 21:25 | |
縄文人の言語はどのようなものだったのか? 弥生人の言語はどのようなものだったのか? そしてその混合比率はどのくらいだったのか? 5で検討してみたいと思います。 これまでの検討を踏まえ、一応私の中で最も有力であろうという仮説を提示します。 縄文人はもともと、「マンモス動物群」と呼ばれる生物を追って沿海州・樺太を経て北方ルートで日本列島に入った人たちであった。 もしアイヌ語と縄文語とが同じ系統の言語だったとしても、両言語は縄文時代草創期から分岐し始めたと考えられ、現在の比較言語学の手法ではアイヌ語と日本語との類縁関係は証明不可能である。 ただ、アイヌ語も縄文語も同じSOV型の言語であったと考えられる。 10000年前から犬、6000年前からヒョウタン、リョクトウ、ヒエ、イネ等の南方系から様々な家畜や栽培植物が伝わった。 これらの伝達には、オーストロネシア語族が深く関与していたと考えられる。 縄文語は、オーストロネシア語族から多くの語彙、文法の一部を取り入れたが、縄文人はSOV型の言語を維持しオーストロネシア語のSVO型には変化しなかった。 縄文語に対するオーストロネシア語族の影響は2派あったと考えられ、フィリピンに渡って以降のオセアニア派が縄文時代後期に文化的、言語的影響を与えたと考えられる。 弥生人は、もともと朝鮮半島南部に住んでいた人々であり、中国から水稲稲作技術が伝わるや否や水田耕作の土地を求めて日本に渡ってきたと考えられる。 弥生人は、現在の朝鮮・韓国語に最も多くの語彙を提供した集団とは、別系統であるだけでなく、相互の語彙の借用もほとんど無かったと考えられる。 ただ、両者とも広い意味でアルタイ的特長を有していた。 弥生語の語彙は、朝鮮半島にはほとんど残らなかった。 従って、現在の比較言語学の手法では朝鮮・韓国語と日本語との類縁関係は証明不可能である。 弥生語の語彙の中には、縄文語と同様にオーストロネシア語起源のものが含まれていたと考えられる。 弥生語の語彙の多くは、日本語の中に取り入れたと考えられる。 しかし、日本語のどの語彙が縄文語起源か弥生語起源かを判断することは不可能に近い。 また、日本語は弥生語の影響で膠着語、母音調和になったと考えられる。 弥生語も縄文語も同じSOV型の言語であったため、縄文人も弥生語をとりいれるのにそれほどの困難はなかったと考えられる。 渡来した弥生人は最初は少数であったため、縄文人と婚姻する場合が多かったと考えられる。 弥生人と縄文人の夫婦の間で、ビジン言語が生まれ、そのビジン言語を聞いて育った 子供によってクレオール言語としての原日本語が生まれた。 このようにして縄文語と弥生語とは混合化していったと考える。 縄文語と弥生語との混合比率は、根拠はないが、一応半々としておく。 |
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