井庭研 夏休みの課題2009
2009.08.05 Wednesday 02:27
井庭 崇
今年の井庭研の夏休みの課題は、以下のものです。Twitterも使います。
【テーマ】
この夏は、井庭研の創造性の要としての「抽象化」について深く理解してほしいと思います。
人間は、何かを把握したり、モデル化をしたりするときに、必ず「抽象化」をしています。日常生活でも学問をする上でも、抽象化はとても重要なのですが、さらにそれを押し進めると、SFCらしい、そして井庭研らしい意義に到達します。それは、各ディシプリン(学問分野)に埋め込まれてしまっている概念や理論、方法を、別の分野で活用したり、新しい発想を生み出すために使うことができるという点です。いわば、「越境の翼」としての「抽象化」です。
僕(井庭)の創造性について振り返ってみると、実は、この「越境の翼」としての「抽象化」がキーとなっていることに気づきます。みんなが井庭研にいて、僕から何かを学ぶとしたら、この能力の向上こそ本質だと思うようになりました。この能力は、すぐに身に付くようなものではないと思いますが、意識していくことで、できるようになっていくものだと思います。
物事をモデル化するということも、物事をシステムとして捉えるということも、暗黙知をパターン・ランゲージとして捉えることも、関係性をネットワークとして捉えるということも、物事を機能分析するということも、すべて「抽象化」の具体的な方法だといえます。これらのほとんどの場合、その抽象化によって、分野を超えた比較可能性を開いています。
この夏休みの課題では、「抽象化」して考えるということがどういうことなのか、ということ、そして、井庭研や自分の研究との関連でいうとどういうことなのかを考えてください。
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