COINs2010 (Collaborative Innovation Networks) 学会報告 その4

2010.10.13 Wednesday 00:57
井庭 崇


The Second International Conference on Collaborative Innovation Networks (COINs2010) の3日目は、Paper Sessionということで、研究発表のプレゼンテーションが次々と行われた。

そのなかで、僕も発表してきました。今回は、昨年のCOINs2009で発表した「創造システム理論」(Creative Systems Theory) にもとづいて、創造プロセスを記述するための記法「創造システム・ダイアグラム」(Creative Systems Diagram) を提案。まだまだ出来たてほやほやなので、version 0.10。

そして、「カオスの足あと」の研究の最初の段階の創造プロセスを、実際にこの記法で記述してみた(当時の創造プロセスについて、いろいろメール・インタビューに答えてくれた、しーもとはかせに感謝)。この分析と記述、とても面白かったし、このダイアグラムが使えそうだという実感ももてた。

これまで「創造システム理論」は、単に理論しか存在しなかったので、どんなときにどう使えるのかさっぱりわからなかったが(聞いている人も僕自身も!)、これでようやく、何か使えそうだという気がしてきた。コーヒーブレイクのときに話した感じだと、オーディエンスの反応もなかなかよかったようだ。

このダイアグラムを考案するにあたり、モデル図をいくつかのビューに分けるところなどで、大学院生のときに学んだ UML (Unified Modeling Language) の知識が役に立った。こんなところでこんなふうに活きるとは思わなかった。結局、僕はモデリングの人なんだなぁ、と再認識。「創造」を理解し、それを支援するってことを、僕がやるとこうなるんだねぇ、と。面白い。


  • Takashi Iba, "Autopoietic Systems Diagram for Describing Creative Processes", The Second International Conference on Collaborative Innovation Networks (COINs2010), 2010


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