モバイル時代の英語力強化法:日本にいながらの環境構築(5)

2010.11.24 Wednesday 21:30
井庭 崇


2 . 3 「音」と「リズム」の習得

英語力を高める第三の方法は、コトバのもつ「音」と「リズム」を習得することである。

言葉は、単なる記号ではなく、音声として発せられ、音声として聴き取られる。だから、その言語がもつ「音」としての特徴を理解し、その音を身体的に生成できるようにならなければならない。

そして、いくつかのコトバをつなげたフレーズやセンテンスの場合は、さらに音をつなげる「リズム」が重要になる。リズムは、口先だけで生まれるのではなく、身体全体で生み出すものであるから、より身体性を意識する必要がある。

このように、「音」や「リズム」が重要なのはわかっているのだが、それをどうやって鍛えればいいのかについては、正直なところ、現在私自身も模索中である。すでに書いた「言語のシャワーを浴びる環境をつくる」や「表現のストックをため込む/使う」に比べて、まだまだ経験が浅いし、これは効果があると実感できるレベルに達していないのだ。

それでも、「音」と「リズム」の習得は、避けて通ることができない。そこで、ここでは、現在私がよさそうだと考えている方法を紹介することにしたい(つまり、上達するという保証はないが、私自身がやっているので、興味がある方はご参考にどうぞ、という話)。


「音」を知る

まず、日本語と英語では、コトバを構成する「音」の要素の種類が異なることを認識することが重要だ。子音の種類も、母音の種類も、その組合せのやり方も、英語は、日本語の場合とは異なっている。

私たちが日本語で慣れ親しんできたコトバの音の数は、英語の音の数より少ないのだ。だから、私たちは、英語のコトバを、日本語の音の要素に強引に引きつけて理解したり、発音したりすることになりがちである。本来はいくつもの異なる音であるにもかかわらず、それを日本語の「ア」にまとめてしまったり、「オ」にまとめてしまったりしている。そんなことをしていては、いつまでたっても、英語の音を聴いたり、発したりすることはできないだろう。

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