『プロフェッショナル 仕事の流儀 13』―――(1) 大きなスケールの研究

2007.08.23 Thursday 10:46
井庭 崇


「研究は本質的に、オリジナルでなければいけない。でも、ただほかと違っているだけではダメで、ユニークであり、なおかつそこに意味がなければならないんです。」(石井, p.140)

「今までの世界観が大きく変わるようなもの。新しい可能性が突然、目の前に現れてきて、楽しくて仕方がなくなったり、想像が止まらなくなったりするもの。そういったものをいっぱいつくっていきたいですね、命の続く限り。」(石井, p.161)

「われわれが世界で初めてそのアイデアを思いついたグループであればよし、そうでなければゴミなので捨てる。研究成果が世の中に喜んでもらえる、インパクトを与える、そういう方向にエネルギーを集中させる―――。それが僕の仕事です。」(石井, p.121)

 最後の、自分たちで考え出した真にオリジナルなものでなければ「ゴミなので捨てる」、ここまで言い切れるところがかっこいい。そしてこのくらいの気持ちでいなければ、本当の意味で「今までになかった新しいものをつくり出す」ことなんでできないのだ。納得。

「自分の研究がコンピュータの主流とは外れた方向に進んでいることを、とてもうれしく思っています。なぜなら、みんなが同じことをしたら、私の商売はあがったりでしょう。研究することの意味がどこにあるかといえば、世の中で誰もやっていないけれど価値のあるものを創造することです。その価値をわかる人はわかってくれる。」(石井, p.141)

「『誰も理解してくれない』ですって?最高じゃないですか。それは勲章ですよ。もしかしたら、誰も行ったことのない極致に到達できるかもしれないわけですからね。」(石井, p.159)


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