ルール/制度/やり方の再設計のメディアとしてのパターン・ランゲージ

2012.06.09 Saturday 21:46
井庭 崇




このような現状において、組織/コミュニティ/社会 における ルール/制度/やり方/こだわり を、パターン・ランゲージとして書いていくと、これまでを踏まえた再設計ができるようになるのではないか。これが、最近僕が感じている、パターン・ランゲージの新しい意義。

つまり、ルール/制度/やり方/こだわり ごとに、それらが解決しようとしている「問題」を明文化し、そしてその問題が生じる「状況」や、問題の背後に働く力「フォース」を明らかにする(これらはパターン・ランゲージの主要要素)。

そうやって、パターン・ランゲージの形式で書いていくことによって、個々の ルール/制度/やり方/こだわり が何のためのものであるのか(設計意図)が明らかになり、それらについて議論したり、扱ったりするのが容易になる。

特に、パターン・ランゲージの強みである「記述単位の小ささ」(モジュール性)が重要で、再設計をする際に、これは捨てて、これを残し、この部分のここを変える、というような取捨選択が可能になる。また、個別の検証を並行してい行うことも可能になる。

日本社会、そしてあらゆる組織が、今後さらに、これまでの ルール/制度/やり方/こだわり を踏まえながらも、新しい ルール/制度/やり方/こだわり のデザイン(再設計)をするということに取り組まなければならなくなるだろう。それを、パターン・ランゲージという方法で支援したい。

[7] << [9] >>
-
-


<< パターン・ランゲージのつくり方:部分展開と全体構築の2つのアプローチ
NHK Eテレ「スーパープレゼンテーション」の収録に行ってきました! >>
[0] [top]


[Serene Bach 2.20R]