井庭研 新規履修の追加募集について(防災、政策、経営、Webアプリ、映像)

2013.01.29 Tuesday 22:12
井庭 崇




(1) Survival Language Project(大地震で生きのびるためのパターン・ランゲージの作成)
関東や東海での大地震が予想されているように、地震大国・日本ではこれからも大きな地震が起きることは間違いない。大地震はいつ起きるのかは事前には予測できず、突発的に起きる。しかも、起きたときにはその場で各自が意思決定をしなければ命の危険もある。そうであるにもかかわらず、日常生活のなかでは大地震への意識は徐々に薄れていき、備えも疎かになりがちである。そこで、本プロジェクトでは、大地震の際に生きのびることを支援するメディアとして、「大地震が起きる前の備え」、「起きたときにどうすべきか」、「発生後に何をすべきか」の知恵・教訓をパターン・ランゲージとして記述・制作する。そして、それがコミュニティ/社会に根付く「生きたランゲージ」となる仕組みづくりにも取り組みたい。過去の大地震から得られた教訓や知恵をイメージするためには、『地震イツモノート』(渥美 公秀 監修, 地震イツモプロジェクト 編)や『人が死なない防災』(片田 敏孝)などを読んでみてほしい。[2013年度からの新プロジェクト]

(4) Policy Language Project(政策デザインのためのパターン・ランゲージの作成 & 新しい政策形成の仕組みづくり)
これからの社会のあり方を考えるとき、政治システムだけに頼るのでは立ち行かないということが近年明らかになってきた。社会デザインのアイデアが枯渇している状況においては、「すべてを一部の人に任せて、承認だけする」というかたちではなく、自分たちでアイデアを出し、具体化し、政策にまとめていくことが必要となる。つまり、自分たちで自分たちの未来をデザインするためには、単に「要求する」のではなく「政策をつくる」まで行うことが求められるのである。しかし、政策をつくる上での様々な発想・思考については、共有されているわけではない。そこで、本プロジェクトでは、「社会の構造・仕組み」「政策」「政策形成プロセス」の観点から、政策デザインの秘訣をパターン・ランゲージとして記述する。この政策デザインのパターン・ランゲージを「政策言語」(policy language)と呼ぶことにしたい。そして、そのような政策言語の形成と活用を踏まえた政策立案プロセスを構想する。政策言語の考え方については、「竹中平蔵×井庭崇 対談:「政策言語」の提案とプロトタイピング(まとめ)」とその映像[前半, 後半]を見てみてほしい。[2013年度からの新プロジェクト]

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