創造社会における「未来をつくるための基本スキル」 = Fab, PL, SI

2013.03.04 Monday 23:39
井庭 崇



PL(パターン・ランゲージ)は、ようやく建築とソフトウェア以外の知を記述することのイメージができるようになり、コミュニティ内で自分たちのパターンを書くという試みも始まった。課題は、使いやすい方法論と道具立てだと思う。職人技で終わらないように、方法と道具をつくり、共有する必要がある。

SI(ソーシャル・イノベーション)は、実践が先行している分、広がりの可能性についてはイメージしやすい。課題は、イノベーションを構想し実現するための方法と道具をつくり、共有することだろう。起業家のパッションや個性はとても重要だが、そのストーリーだけで話が終わらない工夫が必要。


■「未来をつくるための基本スキル」同士の相乗効果

創造社会をつくるPF(パーソナル・ファブリケーション)、PL(パターン・ランゲージ)、SI(ソーシャル・イノベーション)は、それぞれに突き進みながら、これからお互い相乗効果をもつようになるだろうし、そういう活動をしていきたいと思っている。

PF→PLは、パターン・ランゲージなどの知が単なる言葉で終わらないために、いかに実世界にインプリしていくのかという面で関わりをもつだろう。コミュニティの言語を体現するメディアは、自分たちでつくることになる。そのメディアのなかには、物理的なモノや仕掛けも含まれる。

PF→SIは、ものづくりが近代的な工場大量生産から変わることで、都市・地方のあり方が変わり、社会的な変革を引き起こし、またそれを支援することになるだろう。ローカルな試みはローカルに実現され、そこから他の地域・コミュニティに広がる。FabLabのような場がその象徴になるだろう。

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