『The Nature of Order』を読む(Book 1:最初〜第1章)

2013.05.24 Friday 23:44
井庭 崇


モノに注目するのではなく、秩序に注目するということから、『The Nature of Order』というタイトルにしたということだ。

そして、「秩序」に対するアプローチについては、こう書かれている。

"We experience order every time we take a walk. … But this geometry which means so much, which makes us feel the presence of order so clearly --- we do not have a language for it." (Preface, p.9)

秩序(order)というものは、身の回りにたくさんあるけれども、それについての「言語」(language)を私たちは持ち合わせていないということだ。だからこそ、「パターン・ランゲージ」をつくったわけであり、『The Nature of Order』のなかの「センター」や「15の基本特性」などの概念を生み出すことになったのである。

この文章を読むと、僕は、マトゥラーナとヴァレラが「オートポイエーシス」(autopoiesis)という言葉をつくる必要性に駆られたのと同じだと感じる。

「生命システムに出会えばそれが生命システムであると認めることはできるが、それがなんであるかを語ることをはきないという事実を受け入れざるをえなかった。・・・さまざまの試みをつづけた結果、困難は認識論的なものであると同時に、言語的なものであることがわかった。………生命システムを、環境によって規定される開放系とみなすことはやめねばならなかった。そして記述されたシステムないし実体の特徴として自律性を保持しながら、自律的システムを記述てきるような言語が必要となった。」(Maturana & Varela (1980) p.xiv)


さて、アレグザンダーの『The Nature of Order』に戻ろう。

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