未来へのお守りになるような希望を書く:『こころ揺さぶる、あのひと言』を読んで

2018.03.03 Saturday 23:05
井庭 崇



僕は、そう考えて、ポジティブなランゲージを日々つくっている。人によっては、その言葉が、お守りのように、自分の人生を支えてくれているという人がいう。そこまでいかなくても、ちょっと勇気がいることも、実践への背中を押してくれるような言葉だという声も聞く。なんとかして、希望が持てる言葉を編み上げて行く。僕らがつくっているのは、そういうランゲージであろり、僕らが取り組んでいるのは、そういう研究なのである。

『こころ揺さぶる、あのひと言』の本の話に戻ると、この本には、なんと、我らが同僚の村井純も書いていた。彼の心に残っっている言葉は、「世界のために働け」(p.36)というキルナム・チョン先生の言葉だという。他にも、夏樹静子さんの「筆をおかずに、ひたすら描き続けてください。続けていれば、必ずまたいいものができるでしょう」(p.88)という言葉、他にも、内山章子さんが姉・鶴見和子さんから言われた言葉「あのね、易しいことはつまんないの。すぐ出来ちゃうから。難しいことはね、ああかな、こうかなって考えて、いろいろ工夫してやるから、すごく面白いの。難しいことに出あったら、面白いと思ってすることね」という言葉など、僕の心にも新たに残るような言葉がたくさん紹介されている。素敵な言葉の宝石箱みたいな本だった。

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