井庭研B1シラバス(2023秋)「Natural & Creative Living Lab:ナチュラルにクリエイティブに生きることを支援する創造実践学研究」

2023.06.05 Monday 22:31
井庭 崇



パターン・ランゲージは、実践における「コツ」を言語化します。コツというのは、語源的には「骨」と書きます。つまり、実践を内側から支える軸のようなものが、コツなのです。パターン・ランゲージが言語化するものは、次のようなコツです。

  ?その実践における「基本の型」
  ?例外的に成功している人(「ポジティブ・デビアンス」)たちのやり方
  ?工夫や試行錯誤によって得た「グッド・プラクティス」

これらのコツを共有できれば、今うまくできずに困っている人たちや、もっとよりよく実践したいと思う人たちの手助けをすることができます。「手助けをする」といっても、一人ひとりに現場で直接的に助けるというのではありません。コツを言語化したパターン・ランゲージを届けることで、その人が自分でできるようになるのを支援するのです。

その人の内側から作用するメディアを共有することで、「支援する人/される人」という関係を超えた、「ともに生きる」ということが可能になります。実際にそのように機能するパターン・ランゲージをつくるのは至難の業ですが、だからこそ井庭研では徹底的に時間と手間をかけて、つくり込んでいくのです。

様々な実践領域でパターン・ランゲージをつくり、またパターン・ランゲージをつくる人を支援することで、ありとあらゆる領域でパターン・ランゲージが実践を支援する状態をつくっていきます。そのように整備されたパターン・ランゲージは、創造社会における「ソフトな社会インフラ」となるでしょう。人々は、そのような「ソフトな社会インフラ」の支えの上で、創造的な実践を始めることの自由度が高まります。これが、井庭研の研究で行うことです。

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