学習パターンプロジェクトの進捗報告
2008.07.30 Wednesday 23:50
井庭 崇
image[LearningPattern3.jpg]いま、学習パターンプロジェクトでは、「SFCにおいて、自分の目的に応じてどのように授業を履修し、学習していけばよいのかを考える」ことを支援する方法を研究・開発している。具体的には、「SFCらしい学び」のヒントを、「学習パターン」(Learning Pattern)として記述し、共有する仕組みを考えている。
この「学習パターン」という方法の背景には、「パターン・ランゲージ」という考え方がある。パターン・ランゲージは、もともとは建築の分野において、古き良き街に潜むパターンを抽出し、それを記述するために提案された。その後、ソフトウェアの巧みな設計についてのコツを記述する方法として導入され、有名となった。最近では、デザインや組織論などにも応用されている。学習パターンは、このパターン・ランゲージという方法を、学習支援に用いるという試みだ。
SFCでは、国際関係から組織・経営、人文・思想、情報技術、デザイン、建築、生命科学にいたるまで幅広い分野の専門科目が提供されている(注:一般教養としてではない)。しかも、1年生から4年生まで、学年に関係なく好きな科目を好きな時期に履修することができる。それゆえ、「どの科目をどのタイミングで履修するのか」や「どのように何を学ぶのか」という、学生自身によるセルフプロデュースが重要となる。そのための支援を、僕らは「学習パターン」を用いて行いたいと考えている。
学習パターンでは、学生の多様な状況・将来像に合わせて適用できるようにするように、「身に着けたい能力」と「そのための学習・履修計画案」の組み合わせをパターンとして記述し、まとめていく予定だ。それらのパターンをたくさん集め、カタログ冊子にまとめる。このカタログ冊子は、来年度、『SFCガイド』や『講義案内』とともに、オフィシャルな冊子として学部生全員に配布されることになっている。
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