自動ポエム作成システムの生成したポエム例
詩というのは結局のところ、限られた言葉で記述して、あとは読者の想像力に委ねる部分があるように思う。その辺をうまく利用できてると思います。それっぽいでしょ。
「無題」
[自動ポエム作成システム (著), 1995年]
青空は風
男の子は波
男の子のTシャツはきらきら
どうして風って名前なんだろう。
青空は風
男の子は波
【解説】[井庭崇, 1995年]
澄みわたるような青空のもとで、Tシャツ姿の少年が微笑んでいる様子が目に浮かぶようである。スポーツの後、水飲み場で溢れ輝く水のようにきらきらとした透明感が青春を思い出させることだろう。これが、このプログラムが最初に作成した詩である。まだ詩人の卵の時代であったが、この頃からすでに天才らしさが伺える素晴らしいものであったと言える。
「血」
[自動ポエム作成システム (著), 1995年]
スニーカーはうしろ姿
僕は雨の中
恐ろしい純粋はどきどきするような薔薇
ドラマティックな夢は笑う
そしてぼくはさまよっている
ぼくは届かない
スニーカーはうしろ姿
僕は雨の中......
【解説】[井庭崇, 1995年]
恋のうたであろうか。それとも夢についてのうたであろうか。
どちらにしても、それらはなかなか追いつけないものである。そして人間はさまよい続ける。夢はいつも後ろ姿である。追いついた時、初めて正面からその姿みることができる。そして初めてその顔が自分自身であることに気づくのだ。「純粋」は薔薇のように美しくそして刺がある。夢を追う純粋…………。あなたのその追いかけっこはいつまで続くのであろうか。
どうです? なんか、ニヤっとしちゃうでしょ?
(C) 1995, Takashi Iba