今までの話しの展開ですと、比較的に「彼女」の方が一方的に惚れて
いるようなので、「彼女」の方の思想と価値観の転換をするのは難し
そうです。ですから、まず副主将のほうにアプローチをかけます。
「彼女」のすばらしい見かけよりも、もっと他の価値観を重視するよ
うに仕向けるのです。これはかなり時間がかかります。まずは副主将
と仲良くなり、様々な女の子との出会いを演出し、副主将の好みを拡
散させます。ここで知力重視といったわざと「彼女」好みでない方向
に無理に持っていかなくても良く、少しでも拡散させる事がねらいで
す。

彼女もこの頃になると長時間プレイの事はどうでも良くなっているは
ずです。ここで「彼女」の演じる「かわいそうな一途な女」、にあわ
せて「道徳的と衝動的な要素」を合わせ持ったぎりぎりな男を演じる
事ができます。

その演じること自体は最初は「彼女」のゲームとしてはじめた事でし
たが、そのうちにそれに加えて、演じている事自体に快感を覚え、
「彼女」も居場所が確保できるという一石二鳥な状況が「彼女」に関
しては生まれる事になります。

ここで「僕」は一生「彼女」をモノにするという事はできない可能性
がありますが、長時間プレイの後には、副主将と「彼女」が駆け引き
を演じるという状況の中に、「僕」が混入するチャンスが生まれます
。そのなかで、「泣きつかれて眠った彼女」（歌詞より）にキスする
チャンスが生み出される可能性も否定できません。ですからなかなか
うまいシナリオといえるでしょう。