CNSでのパスワードの変更 -- (yppasswd)

CNS では3か月に1度パスワードを変更しなくてはいけません. 期限を過ぎて,変更するように警告された後もパスワードを変更しないと, 安全のためアカウントが一時的に停止され,ログインできなくなるので, パスワードは必ず期限内に変更してください.

パスワードを変更するには, シェルで yppasswdコマンドを実行します. 古いパスワードを入力した後, 新しいパスワードを2回入力します. この際,安全性を高めるためにパスワードは入力しても 結果は画面に表示されません.

CNS のパスワードは次のルールの中で ユーザが自由に設定できます.

% yppasswd <ENTER>
yppasswd:  Changing password for t00000tf
Enter login(NIS) password: <ENTER>        ← 古いパスワードの入力 
New password: <ENTER>                     ← 新しいパスワードの入力
Re-enter new password: <ENTER>            ← 確認のための入力   
NIS passwd/attributes changed on ns0
% _

`NIS passwd/attributes changed on ns0' というメッセージが表示されるとパスワードが変更されます.

パスワードの変更は,有効となるまで多少時間がかかります. パスワードの変更後,しばらく待ってください.

メール設定コマンドの利用 -- (mailseup)

CNS にはmailsetupコマンドというメール設定ツールが用意されてい ます.このツールを使うと,APOPパスワードの変更やメールの転送設定ができま す.対話形式で設定ができるので,ユーザの操作ミスで誤った設定をする心配が 少なくなり便利です.

メール設定コマンドの実行

mailsetupコマンドは起動すると,メニューを表示する言語を指定 するよう求めてきます.英語の場合e, 日本語の場合jキーを押して,<ENTER>を押してください.

% mailsetup <ENTER>
----------------------------------------------------------------------
[Mail environment setup: Language Setting]
----------------------------------------------------------------------
Please choose language
    j: Japanese (EUC-JP)
    e: English
    q: Quit
----------------------------------------------------------------------
If you can't read Japanese messages described below (by "MOZIBAKE"), 
you have to use English mode or set your terminal to EUC-JP mode.
----------------------------------------------------------------------
利用する言語を選択して下さい。
    j: 日本語 (EUC-JP) 
    e: 英語
    q: 終了
----------------------------------------------------------------------
Please type "j", "e" or "q" key and ENTER>

次の例からは日本語を選択した場合で説明します. 言語を選択すると自動的にCNS のメールサーバへのログインが行われますので, パスワードの入力を求められたらCNS パスワードを入力します. ログインが成功するとメインメニューが表示されます.すでにメールサーバへロ グインしている場合はCNS パスワードの入力は必要ありません.

----------------------------------------------------------------------
メール環境設定を行なうため,CNSのメールサーバに ssh ログインしています.
しばらくお待ち下さい.

次の行で,「CNSログイン用パスワード」の入力を要求される場合があります.
----------------------------------------------------------------------
t00000tf@mail.sfc.keio.ac.jp's password:

次のようにメインメニューが表示されたら,実行したい機能の文字を 入力します.

コマンド:
1:      メール受信用APOPパスワードを設定/変更する
2:      メール転送設定を行う
q:      終了
コマンドとENTERキーを入力してください>

APOPパスワードの変更

メインメニューで1を選択すると,画面の指示にしたがって APOPパスワードを設定できます.

Changing only APOP password for t00000tf.
Old password: (今まで使用していたAPOPパスワード) <ENTER>
New password: (新しいAPOPパスワード) <ENTER>
Retype new password:  (新しいAPOPパスワードをもう一度入力) <ENTER>

メール転送設定

メインメニューで2を選択すると,画面の指示にしたがって メール転送設定を行えます. `picasso@guide.ac.jp'に転送設定をする手順の例を次に示します.

----------------------------------------------------------------------
[メール転送設定]
----------------------------------------------------------------------
あなたのメール転送設定ファイルは "/var/forard/t00000t" です.
現在,メール転送設定ファイルはありません.
コマンド:
a:      転送先メールアドレスを追加する
d:      全ての転送設定を削除する
q:      Quit - 終了 (メインメニューに戻る)
コマンドとENTERキーを入力してください> a  <ENTER>
転送先メールアドレスを入力して下さい: picasso@guide.ac.jp <ENTER>
picasso@guide.ac.jp: このアドレスでよろしいですか? (Y/N): y <ENTER>

ファイルの使用制限と不必要なファイル

ファイルの使用制限

CNSでは, 各自のホームディレクトリ以下の利用できるファイル空間が最大 1GByteまたは100000ファイルに制限されており, どちらかの制限を超過した場合はログイン時に警告が表示されます.

ユーザは警告から1週間以内に制限以下にファイルを減らさない場合, ログインができなくなります.

また, 使用制限以下であっても, 不必要なファイルは削除してください. CNSでは複数のユーザが ファイルサーバといわれるコンピュータでファイル空間を共有して使用しています.

また, 編集中の動画ファイルなどの容量が大きいファイルは, 一時的にメディアサーバにファイルを保存できます.

現在の使用量の表示 -- (quota -v)

現在のファイル空間の使用量を知るには quotaコマンドで -vオプション を指定して実行してください.

% quota -v <ENTER>
Disk quotas for t00000tf (uid 29000):
     Filesystem   usage   quota   limit   grace   files   quota   limit   grace
     /a/fs0601a 1136883*1024000 1536000   6days   12100  100000  150000

ファイル空間の使用量 (usage) はKByteで表されています. この例では, ファイルの使用制限1GByte, 100000ファイル に対して, 約1.1GBytes, 12100ファイル 使用しています. そのため後6日以内にファイル使用量を1GByte以下に減らすよう 警告(`*')が表示されています.

自分のディレクトリを, 他のユーザからも書き込みを許可するような 保護モードに設定することがあります. 他のユーザがそのディレクトリにファイルを作成する場合, CNSでは100KBytesしかファイル空間を使用できません. たとえ自分のホームディレクトリ以下が使用量制限に達していなくても, `disk quota exceeded' というエラーメッセージが表示されます.

不必要なファイルの種類

Emacs (*) や LaTeX を利用すると, 自動的にバックアップファイルや処理経過を記録するログファイルが生成されます. これらのファイルは, 処理中にだけしか参照されないので, 特に必要がなければ消去してください. また, C言語などのプログラムのソースをコンパイルしたときや, LaTeXを利用した際にも, `a.out' などの実行ファイルや拡張子が`.dvi'のファイルが生成されます. これらのファイルは, ソースファイル (`file.c'や`file.tex') があればいつでも再現できますので, 長期間使わないときには消去してください. 表1 に消去すべきファイルの一覧を示します.

表 1: 消去すべきファイル
ファイルの種類 意味
#ではじまるファイル Emacsがファイルを編集作業中に作成するファイルで, 何らかの原因でEmacsが異常終了したときに残される
~で終るファイル Emacsが編集前の状態を保存しておくファイル
.logで終るファイル LaTeX処理時に生成されるファイル
.auxで終るファイル LaTeX処理時に生成されるファイル
.dviで終るファイル LaTeXの出力ファイル
.oで終るファイル プログラムコンパイル時に生成されるファイル
a.out プログラムコンパイル時に生成される実行ファイル
core プログラムが異常終了したときに作られるファイル

作業ファイルの中には, 一定期間経過すると, 自動的に消去されてしまうファイルがあります. これらのファイルを保存する場合は, mvコマンド (*) を実行して, ファイル名を変更しておく必要があります. 表2 に自動的に消去されるファイルの一覧を示します.

表 2: 自動消去されるファイル
ファイルの種類 消去までの期間
#ではじまるファイル 3日
core 7日
a.out 7日

`core' ファイルは, アプリケーションが異常終了したときに作られるファイルです. `core' ファイルはプログラムが異常終了したときの主記憶装置の状態が保存されています. これを解析してプログラムの異常の原因を調べるために利用しますが, 特に解析する必要がない場合には消去してください. またホームディレクトリの.cshrcファイルに, 次のような1行を記述すると, coreファイルが生成されなくなります.

limit coredumpsize 0