【談話室】非喫煙者保護へ「四つの提案」
[1993年03月02日 東京朝刊]

 野村  41  

 (神奈川県藤沢市) 

 最近は新幹線の禁煙車両も増え、JR東日本のE電全駅が終日禁煙となるなど、嫌煙者の権利が認められてきたことは喜ばしい。しかし、歩行中やバス待ちの行列でも、平気で後ろの者に不潔な紫煙をひっかけるなど、日本のスモーカーのモラルはまだまだ低い。

 もともとスモーカーはたばこの害を承知したうえで喫煙しているのだから、たばこの害から保護されるべきは、間接喫煙の害にさらされているわれわれ非喫煙者の方である。そこで日本社会の分煙意識を高めるため、以下の提案をしたい。 (1)飲食店には必ず禁煙席を設けることを都道府県条例で義務づける。

 (2)喫煙席では灰皿代として数百円程度徴収する。灰皿を洗うためには余計な人件費がかかるのだから、これは当然の措置である。

 (3)禁煙となっている駅構内売店ではたばこを売らず、自動販売機も撤去する。

 (4)トイレなど禁煙の場所には煙感知器を設置し、たばこを吸うとベルが鳴るようにする。

 人口の半分を占める非喫煙者の権利に、ぜひ配慮してもらいたい。

(慶大助教授)

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