近代社会研究

                (Studing Modern Society)

 

              担当者 小熊英二(総合政策学部)B型

 

1、主題と目標

 この研究会は、履修者が自分の研究テーマについて発表し、それについて担当者のコメントと関連講義、そして全体の討論を行なうという、いわば通常の大学院などでよく行なわれるゼミ形式で進行させる。

 ここSFCでは卒業論文を必修とはしていないが、大学4年間で一つのテーマを研究し完成させる経験をもつことは、その後にどんな分野に進んでも役にたつ。研究テーマについては各自の関心によるものでよいが、近代社会および近代国民国家の問題点を問う社会科学的なテーマであることが望ましい。担当者は社会学・思想史・歴史学などの分野では指導できるが、昨年の研究会でどのような研究発表がなされていたかは、研究会ホームページを参照してもらいたい。

 ここでは具体的なテーマについての報告と討論によって、近代社会の問題点を多角的に問い、関連の社会科学の知識を増大させることを目標とする。あわせて、研究の進行のさせ方、論文の書き方についても指導を行なう。あまり大人数でないメンバーで、時間をかけた相互のコミュニケーションと討論がはずむ研究会にしたい。

 

2、受講条件

 原則として、過去に担当者小熊の研究会を一つ以上履修ないし聴講し、具体的な研究テーマについて報告を行なえる者に限定する(優秀で熱意のある者なら例外はありうる)。希望者があまり多数の場合は面接などで選ぶ。四年生の場合は、卒論を提出。三年以下は可能なかぎり長期的な研究につなげて、受講者が卒論として研究成果を作成できるようなかたちにしてゆきたい。後者で今後も研究を継続する者は、中間発表レポートを提出させる。研究会履修者は、30名を限度とし、できれば20名以下が望ましいと思っている。

 

3、日程・評価方法など

 受講者の集まりにもよるが、一回めから報告を募る。とくに卒業制作などを行ないたい4年生の者は、早めに報告したほうがよい。