近代社会研究
 

                Studing Modern Society)

               担当者 小熊英二(総合政策学部)B型

 

1、主題と目標

 この研究会は、履修者が自分の研究テーマについて発表し、それについて担当者のコメントと関連講義、そして全体の討論を行なうという、いわば通常の大学院などでよく行なわれるゼミ形式で進行させる。

 ここSFCでは卒業論文を必修とはしていないが、大学4年間で一つのテーマを研究し完成させる経験をもつことは、その後にどんな分野に進んでも役にたつ。研究テーマについては各自の関心によるものでよいが、近代社会(明治以後から現代まで)の問題点を問う社会科学的なテーマであることが望ましい。担当者は社会学・思想史・歴史学などの分野については指導できるが、例年の研究会でどのような研究発表がなされていたかは、研究会ホームページを参照してもらいたい。

 ここでは具体的なテーマについての報告と討論によって、近代社会の問題点を多角的に問い、関連の社会科学の知識を増大させることを目標とする。あわせて、研究の進行のさせ方、論文の書き方についても指導を行なう。あまり大人数でないメンバーで、時間をかけた相互のコミュニケーションと討論がはずむ研究会にしたい。

 

2、受講条件

 原則として、過去に担当者小熊の「ヴィジョンと社会システム」および研究会を一つ以上履修ないし聴講し、具体的な研究テーマについて報告を行なう意欲のある者に限定する(研究内容が優秀で熱意のある者なら例外はありうる)。可能なかぎり、春学期の研究会のみにとどまらず、秋学期も含めた通年指導につなげて、受講者が年度末に一年をかけた研究成果を作成できるようなかたちにしてゆきたい。研究会履修者は、20名を限度とし、できれば十数名が望ましいと思っている。

履修希望者は2006年3月末までに

oguma@sfc.keio.ac.jp

まで、担当者の科目・研究会の履修経過と、自己の研究テーマを書いたペーパーを添付して申告すること。ペーパーはA4版1〜2枚程度でよいが、長くても良い。研究テーマが定まりきらない者は、現在考えている漠然とした構想でもよい。履修希望者が多数すぎる場合は、過去の担当者の研究会などの履修程度や、研究内容の具体性などで選抜する。履修希望が多すぎて選抜から洩れた者に対しては、四月初めまでにメールにて連絡する。

 

3、日程・評価方法など

 受講者の集まりにもよるが、できれば一回めから報告を募る。とくに4年生で卒業制作などを行ないたい者は、早めに報告したほうがよい。一年以上かけて研究したい者は研究の進行状況を記した中間レポート、今学期のみの者は最終論文を期末に提出させる。なお並行して開講される「テクニカルライティング」をまだ受講していない者は、できるだけ必ず受講すること。