ボナンザvs勝負脳

『ボナンザvs勝負脳』は、
全幅探索と機械学習を組み合わせた
有名なコンピュータ将棋のソフトの開発者と
対戦した渡辺竜王の共著本。

タイトルが流行の脳トレ的なものを想像させて、
残念だが、実際は、コンピュータ将棋の
歴史からそのアルゴリズム、特徴、渡辺竜王の
対戦の感想、2人の対談、科学論までと、
かなり奥深い。めちゃくちゃ刺激を受けた。

著者の一人で、ボナンザの開発者の保木さんを
貫いているのが、人間のすごさを認めた上で、
徹底的に反人間的な(というか全幅検索と機械学習で)
方法で、挑むというその「構え」のようなものが
とても印象的だった。

最近、いろいろなところで、気になるのが、
「シンプルなものの強さ」。
全幅探索も発想自体は極めてシンプルだが、
シンプルなものは応用しやすいし、
強力。しかも、シンプルなもので、実は
極めて複雑なことが可能だ、ということが
重要なことに思える。まあ、当たり前ですが。

そうすると、社会科学における思想というのは、
なんだか、複雑というか良く分からないというか、
どうも科学と路線が異なっている気がする。
にも関わらず、「社会の複雑さ」や「社会の本質」のようなものを
捉えられている、と思えるものも多くはない。

逆に言えば、社会科学の分野でも、
「シンプルで強力な方法」でアプローチできないだろうか。
どうなんだろう。

ボナンザVS勝負脳―最強将棋ソフトは人間を超えるか (角川oneテーマ21 C 136)

トラックバック(0)

このブログ記事を参照しているブログ一覧: ボナンザvs勝負脳

このブログ記事に対するトラックバックURL: http://web.sfc.keio.ac.jp/~ryosuke/cgi/mt/mt-tb.cgi/8

コメントする

最近のブログ記事

技術の進化と社会の進化
通信と放送の融合法制関連のイベントの編集…
葉桜
あんなにきれいだったSFCのτ横の桜も散…
お話を伺ってきました。
茅ヶ崎のスポーツクラブパルボルさんから …