『ボナンザvs勝負脳』は、
全幅探索と機械学習を組み合わせた
有名なコンピュータ将棋のソフトの開発者と
対戦した渡辺竜王の共著本。
タイトルが流行の脳トレ的なものを想像させて、
残念だが、実際は、コンピュータ将棋の
歴史からそのアルゴリズム、特徴、渡辺竜王の
対戦の感想、2人の対談、科学論までと、
かなり奥深い。めちゃくちゃ刺激を受けた。
著者の一人で、ボナンザの開発者の保木さんを
貫いているのが、人間のすごさを認めた上で、
徹底的に反人間的な(というか全幅検索と機械学習で)
方法で、挑むというその「構え」のようなものが
とても印象的だった。
最近、いろいろなところで、気になるのが、
「シンプルなものの強さ」。
全幅探索も発想自体は極めてシンプルだが、
シンプルなものは応用しやすいし、
強力。しかも、シンプルなもので、実は
極めて複雑なことが可能だ、ということが
重要なことに思える。まあ、当たり前ですが。
そうすると、社会科学における思想というのは、
なんだか、複雑というか良く分からないというか、
どうも科学と路線が異なっている気がする。
にも関わらず、「社会の複雑さ」や「社会の本質」のようなものを
捉えられている、と思えるものも多くはない。
逆に言えば、社会科学の分野でも、
「シンプルで強力な方法」でアプローチできないだろうか。
どうなんだろう。
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