社会学者charlieこと鈴木謙介さんの100問100答集。
しかし、前書きにも書かれている通り、「これが答えだ!」式に、べき論を断言するのではなく、「これは答えか?」という「ある種の悩み方」を提示するような構成になっている。
そのときに、外せないのが質問に対してcharlieさんが答えを提示していくのではなく、若手評論家の荻上チキさんとの対話形式になっている点だ。読者に分かりやすく議論をまとめたり、あえて文脈をずらしてみたり、時にまぜっかえしてみたり、ダイアローグによる「厚み」のようなものが出ている。
社会学者の問答集というと固い本ではないかと構えるかもしれないが、全くそんなことはない。おそらく<社会>に関心がある中学生ぐらいから読める平易な作品に仕上がっている。質問も、僕ら後輩をはじめ、幅広い年齢層の人たちから大量に収集したものの中からピックしたもので、想定問答集ではないリアルな質問だ。テーマもそれに付随して、政治、社会、経済から、学問、性愛(そして、charlieさん自身のことも!)まで、身の丈問題から広く世の中に関する議論を扱っている。<社会>について関心がある幅広い人なら、とりあえず手に取ってみる価値があるのではないか。
個人的には、少しずらしてみれば、ちょうど大学生のシュウカツの時期でもある。ざっと世の中の動向を概観し、かつ一歩深く知るためにも最適なのではないかとも思った。

