自己啓発トークラジオSURViVE第27回

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若手の批評集団筑波批評社さんの「自己啓発トークラジオSURViVE第27回」を拝聴させていただきました。というのも、知人に、「『思想地図』vol.2の特集をやってるよ」と教えてもらったからです。

http://d.hatena.ne.jp/tsukubahihyou/20090117/1232176521


そもそも僕の力量不足か地域というテーマが一般的には地味だからか、それとも「思想」とはちょっと異なるテーマだったからは分かりませんが、『思想地図』vol.2についてのリアクションをあまり発見できずちょっと寂しかった矢先に、2時間にも渡って『思想地図』や僕の論考に言及していただき嬉しくなったので、こうしてリアクションしてみているわけです。

そういえば、筑波批評社の皆さんと直接の面識はないのですが、動画の中でも言及されているようにklov君とは昨年の宮台ゼミの忘年会で隣席になってお話したことがありました(klov君がいた時間帯はまだ比較的まともな話をしていたような朧げな記憶があります...)。

まず、率直な感想から言えば、筑波批評社さんたちのような僕と同じ、若しくは近い世代の読み手の方に、議論の大筋を理解しある程度は共感していただけるということを大変嬉しく思いました。僕は座談会でも言及したとおり、主体の意識の問題と<社会>水準の問題は別水準で議論する必要があるという(ある意味では至極オーソドックスな)立場ですが、どうもこのような立場は昨今のある種の論壇的な議論の主流を占める「物語」的な立場ではないこと、またある年代以上の「知識人」的な階層にも生理的に受け入れ難いものであることを感じていたからです。

さて、ちょっとだけ言い訳めいたこともしておくと、「SURViVE」の中で『思想地図』vol.2の僕の論考がフィールド研究の中でどのような位置づけなのかといった話題が出ていましたが、実際には半構造化インタビューという手法で質的データを収集しており、それらを集計した定量的なデータもちゃんと手元にあって、これから学会関連(いわゆる「学会誌」ってやつですね)にそうしたデータと理論を使ってがちがちの理論系の論文と事例研究系の論文を投稿したいと思っています。ですが、他方で『思想地図』は多くの人が目にする媒体なので、従って事例の詳細よりもそこから得られるある種のインプリケーションをまとめたわけです。だから、「研究」という意味では、インタヴューに行ったり、理論を参照したり、もしくは(「中範囲の理論」的な)理論構築を試みたりと結構「普通」なやり方で研究自体は進めています。

全体を通して社会批評や社会学的なものの議論についても議論されていましたが、文脈を共有しない同世代の方の問題意識のようなものの片鱗に触れたようで大変興味深く拝聴しました。とにかく筑波批評社の皆さんが、熱くなって楽しそうに議論されていたのがとても印象的で、機会があればどこかで直接お話してみたいと思いました。

最後に、「社会学の「流れ」を俯瞰できる本が良く分からない」という話題が出ていたので、そのような本を何冊か紹介しておきます。ただし、僕は社会学専攻ではないので、よくご存知のものを挙げていたら重複すいません。

『クロニクル社会学』は社会学の定番教科書で、まさに年代ごと人ごとに焦点をあててエピソード風になっていて、ざっと社会学史を概観できます。余談ですが、以前は小熊英二さんの社会学講義「現代と社会システム」の教科書にも指定されていました(今は分かりません)。

社会学の比較的新しい理論と方法を紹介している教科書。『クロニクル社会学』が社会学史を紹介するのに対して、対象読者層は同じだがこちらは現代社会学の理論と方法を俯瞰する、といった感じになっています。

『講座』シリーズの一冊目。これも社会学の比較的現代的様相を俯瞰したものだが、上2冊と比べるとちょっと難し目。

パーソンズが知識社会学中心に社会学の系譜を振り返っている。パーソンズの著作の中ではかなり薄い部類で読みやすい。

上記の本同様に、こちらはルーマンが社会学の理論構成を概観している。個人的には、ギデンズの『社会学』とかよりは勉強になった気がしているけど、最後2冊は個人的趣向に限りなく近いのでスルーしてください。

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