2009年5月アーカイブ

本書はフローレンス代表の著作。79年生まれとあるから、かなり近い先輩筋に当たる人だ。残念ながら、在学時期は重なっていないが、この著作のある種の雰囲気から、入学した頃のSFCを懐かしく思い出した。

彼は「フローレンス」という有名なNPOの代表だが、しかし本書はNPO論ではなく、ワークライフバランス論である。ざっくりまとめると、1)がむしゃらに頑張ることは意外と効率が悪いことが多くて、2)自分の周りの環境(特に「個人の幸せ」のようなもの)を自ら悪化させている、3)そこで、見える化とか在宅勤務とかその他合理化の手法を使って生産性を向上させることで、4)多様な生き方を可能にすることで、業務効率の改善と個人の幸せの追求を両立させよう(viva! ワークライフバランス)、ということを、主に自身の経験をベースに語られている。

この「合理化によって、業務改善と個人の幸せを両立させよう」という発想などとても共感する(しかし、やけに最近多くの論者が「ワークライフバランス!」と言うことに、なにか違和感を覚える)。

ワークライフバランスは間違いなく重要である。が、その前提のもとで、ワークライフバランスを導入するためには、その前段階として(願わくば、取り返し可能な段階で)、1)、 2)を経験する必要があるのではないか。そうでなければ、ワークライフバランスの必要性を内面化して理解することはできないだろう。最初から徹底的に合理化された環境では、うまく説明しにくいが、人はキャパシティを拡張できないのではないか。不合理な環境で暗中模索した到着点として、合理的な環境が整備されることが必要ではないか(しかし、合理的な環境が整備できるとは限らないから、言っていて空恐ろしい。というのも、今、自分が1) 2)の状態にあるように思うからである(笑))。

ところで思い出したのが、charlieさんの『カーニヴァル化する社会』である。第3次ベンチャーブームの頃に、「カーニヴァル化」を内面化したごく一部の世代(というか、そういう島宇宙があった)がいる。僕もその末端にいるといえるかもしれない。こうした雰囲気を内面化した世代は、ともすればとどまることを知らない自己啓発のスパイラルに巻き込まれ、ある種の自己啓発中毒になることがある、というようなことがcharlieさんの約5年前の「予言」だった。そうした雰囲気はあっという間になくなってしまったが、ある意味ではカーニヴァル化の果てに辿り着いたところが「ワークライフバランス」なのかもしれない。



以下、本年度お手伝いさせていただいている平塚商工会議所青年部20周年事業「平塚スタイル創造プロジェクト」の告知です。

平塚商工会議所青年部はこちら ↓
http://www.hiratsuka-yeg.jp/


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平塚商工会議所青年部 20周年記念イベント

「平塚スタイル創造プロジェクト 公開ディスカッション」

平素は平塚商工会議所青年部に対して多大なご支援を頂き誠にありがとうございます。
この度当会20周年記念事業において平塚の街の活性化に繋がればとの想いから、記念イベントを開催することとなりました。

つきましては今回開催させて頂く企画を一人でも多くの皆様にご覧頂きたく、下記に詳細をご案内させて頂きます。皆様におかれましてはご多忙かと存じますが、是非ご来場頂けますよう御願い申し上げます。


【20周年記念イベント概要】 

~地域ブランド創造プロジェクト スタートディスカッション~

「地域ブランドの創造」をテーマに置き、過去・現在を踏まえた未来の平塚を大学生と共に企画し、平塚経済発展へと繋げていきます。今回はスタート企画として「食による地域ブランド創造」に取組みます。
湘南ベルマーレ社長の 真壁 潔 氏 をコーディネーターに迎え、エネルギー溢れる大学生の「食による地域ブランド創造」企画を発表します。

【開催日時】
平成21年 6月 6日(土) 入場無料
12:15~ 開場  12:45~ イベントスタート(14:20終了予定)

【開催場所】
      平塚市 中央公民館
      平塚駅西口から徒歩 15分
〒254-0047 平塚市追分1-20 ℡0463-34-2111

【出演者】
司会(ナレーター) ・・・  田子 千尋 氏
http://www.antnet.tv/~tago/index.html

コーディネーター ・・・ (株)湘南ベルマーレ 代表取締役社長  真壁 潔 氏

コメンテーター  ・・・  平塚商工会議所青年部 21年度会長 髙橋 健二 氏
              平塚商工会議所青年部 21年度理事 相山 洋明 氏

協力大学(五十音順)・・・  慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス
               産業能率大学

TAをやらせていただいている土屋大洋先生の授業、「グローバルガバナンス(基礎)」で紹介されていた。この授業は、研究とは何か? どのように研究するか?、ということについてのGRプログラムの(主に学外から来た)M1向けの授業。

土屋先生は、かねがねSFCと「プロフェッショナル・スクール」について言及されている。つまり、大学は大別すると真理の探求に邁進する「アカデミック・スクール」と問題・発見解決を目指す「プロフェッショナル・スクール」に分けることができる。この区分は、例えば、ハーバード的なものとMIT的なものに区別できるということだそうだ。

言うまでもなく、SFCは後者を射程に置いている、ということで、とても共感できる。そして、問題発見・解決のためには、コンサルの論理的思考法は意外と使えるよ、という文脈で紹介されていたように記憶している。で、Amazonを即座にクリックしてみたのだった(笑)

若干、個人史と自己啓発的なものが、入ってきてそこら辺がひっかからなくもないが、「フレームワーク力」とか「論理的思考やリスクテイキングが重要だよ」的な勝間和代とかとほぼ同じようなことを言っている(歴史的にいえば、こっちが先だろう)」。さすがに、元マッキンゼーのボスだっただけのことはある。読みやすくて、大変分かりやすい。内容は「男版 勝間和代」と思っていい。勝間さんより自己啓発の色合いが濃いかもしれない。

しかし、ビジネス書の業界では、つまるところ、「すごいキャリア」の人が至極当然のことを自己啓発のスパイスで調理するという営為が代々受け継がれているように見える。なんだか、人は違えど、言っていることはだいたい同じに見えてきた。もちろん、これはそれなりにビジネス書に目を通すようになってきたから言えるわけで、ビジネス書が役に立たないと言っているわけではない。

そういえば、R.ライシュの『暴走する資本主義』の中でも大前研一が引用されていたような気がする。  


先日、主に認知系、デザイン系の人たちが集まっている大学院の研究会で地域活性化などいまやっていることをプレゼンし、ディスカッションさせてもらう機会があった。今学期、縁あってこの研究会にお邪魔させていただいているのだが、異分野の人と触れ合う貴重な機会でとても勉強になっている。

普段、どうしても社会科学をバックグラウンドにする人と話す機会が多いのだけれど、感じたことは工学系の人たちのほうが発想が柔軟かもしれない、ということ。例えば、そもそも「地域活性化とは何かについて明確な定義が存在しておらず、従って定量化が困難で、学術的な研究にするのが難しい」という話していると、即座に「無理な定量化とか必要ないんじゃない?」というコメントをいただいた。

社会科学は、伝統的にいつも「本当に科学か?」という問いにぶつかってきた歴史がある。よく考えれば、工学も似たポジションにある。実学志向もあるが、先行する、強固に数量化、理論化された他の自然科学と比較される工学にとっては、社会科学よりも、ずっとシリアスな問いなのかもしれない。

今回、同時に「結果が全てになるよね」という厳しいコメントもいただいた。面白いことができるか否か、結果が全てということである。

この発想 ー 工学的な知やコンセプト? ー は、例えば土屋大洋先生がよくおっしゃるようにSFCが「プロフェッショナル・スクール」を目指すのならば(特にSFCの社会科学部門がソーシャル・デザインを志向するならば)、もっと前面に打ち出してもいいのではないかと思った。

刺激的な時間だった。

箱根町観光協会は5月26日、スタジオカラーおよびガイナックス監修のもと、ヱヴァンゲリヲン新劇場版とタイアップした観光パンフレット「ヱヴァンゲリヲン箱根補完マップ」を、6月11日より箱根主要施設で1万枚配布することを発表した。
CNET JAPANより 

箱根町観光協会 ↓

http://www.hakone.or.jp/blog/announce/index.html?page=821


もうすぐエヴェンゲリヲン劇場版の続編が公開されることとも関係あるのだろうか。
最近、「らき☆すた」「かんなぎ」といったアニメの聖地巡礼と組んだまちおこしが各所で見られる。本件もそのひとつなのだろう(そういえば、福嶋亮大さんもプチ聖地巡礼したよ的なエントリをあげていたような。)。

ヱヴァは僕も90年代リアルタイムで見ていたくらいの有名なアニメの古典でありとても興味深いのだが、果たしてこの件はうまくいくのだろうか?

一点気になるのは、主にヱヴァ目的の新規顧客と従来の箱根のリピーターとのバッティング。「らき☆すた」の埼玉県鷲宮神社でも、聖地巡礼が始まった当初こうした問題が見られた。しかし、箱根町は近年人気が低迷しているとはいえ、おそらく鷲宮神社とは比較にならないほど有名な観光地で、古くからの常連客も少なからずいるはず。

一般的な見方でいえば、ヱヴァと箱根の従来のブランディングに魅かれていた顧客とはバッティングする可能性がある。もちろん、コスト ー ベネフィット的な問題や文化資本的な問題など多様な問題があって一概には判断できないので、経過を見守る必要がある(というような理由で、配布日に用事がなければ、箱根までちょっと小旅行してもいい気がしてきた(笑)先日、箱根まで本気で走ればほぼ1時間で行けることが判明したことを思い出した。)。

例えば、護国寺の武将萌えでは、こんなニュースも...↓

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090514-00000658-san-soci

ただ、このような問題は、鷲宮町でもどうも聖地巡礼が始まった当初にいろいろと軋轢が生じたが、すぐに解消したらしく、大した問題でもないのかもしれない。なにせ、聖地巡礼は、鷲宮町に2007年には13万人、2008年には30万人、2009年には42万人(正月三が日)の集客をもたらしたというから半端じゃない。
http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/local/area_promotion/

...ということを書く為に、ちょこちょこ検索していたら、北海道大学と鷲宮町商工会の共同研究の成果などに基づいた各種研究を公表している北海道大学文化資源マネジメント研究会のサイトを見つけた。北海道大学の山村高淑先生が主催されているみたい。アニメの聖地巡礼による町おこしを「アニメ聖地巡礼型まちづくり」と名づけてモデル化しようとしているようだ(ダウンロードしたので、あとで読む)。↓

http://www.bunshiken.org/washimiya_paper.html

鷲宮町商工会 ↓

http://www.wasimiya.org/

いずれにせよ、このように、地域活性化のためにいろいろな方法が柔軟に試行錯誤されていくことはとても重要である。そのためのきっかけは、おそらくアニメであってもいいし、アニメじゃなくてもいい。一つ言えることは、アニメが流行ったから、うちもアニメで、食が流行ったから、うちも食で、という前例主義的発想は、地域活性化とは対極にある発想である。

『思想地図』vol.3がAmazonに登場していました。

もうすぐ予約も可能になることでしょう。

先日、僕も読了しましたが、特にcharlieさんのモチベーションとアーキテクチャに関する論考、藤村さんの批判的工学主義、超線形プロセスの解題、東さん、北田さん、原武史さんによる『東京を考える』再考対談が印象に残っている。


公式サイト↓

http://www.nhk-book.co.jp/books/nhk_books/shisou/


昨日放送のプロフェッショナル仕事の流儀が興味深かったので、簡単にメモ。

学者のライフハック(笑)

http://www.nhk.or.jp/professional/backnumber/090526/index.html

出演は、材料科学者の細野秀雄さん。

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・テーマは決めるけど、方法は任せる。

・知の現場に、上下なし。

・いつも議論してる。

・お互いに刺激を与えあう。

・大学の先生が若いのは、いつも若い人の血を吸っているから(笑)。

・エンジョイだけでは勝てない。エンジョイ+勝てる分野で勝負する。エンジョイだけ だとただの愛好家。結果を出してこそ、プロの科学者。

・真剣勝負の中から生まれる新しい発想。

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藤沢周平による小林一茶の生涯を描いた時代小説。

小林一茶といえば、「やせ蛙 負けるな一茶 これにあり」など、いつかに国語の授業で習った素朴なイメージを持っていた。だが、そうした素朴な一茶観を一掃してくれる一冊。

小林一茶は信州出身で幼い頃に義母との関係が悪化し、江戸に奉公に出される。その中で、歌を知り、旅の中で学んで行く。生涯に実に2万もの俳句を残している。

また、遺産相続の問題で争うなど、当時の状況の中で、俳諧師という「浮いついた職」で食べて行くためにしたたかに、たくましく生きて行く方法を暗中模索する様が描かれている。

どこまで史実に基づいているのかは定かではないが、「自分の名前」で食べていく、生きていくことの厳しさと、したたかに生き抜いた一茶の強さが印象的である。

ちなみに以下のサイトで小林一茶の俳句がかなりの数公開されている(残念ながら、プロジェクトは未完で終わったものと思われる)。


「一茶発句全集」
http://www.janis.or.jp/users/kyodoshi/issaku.htm


NPOと県の恊働のTips集を神奈川県が公開している。細かい条例の話から制度の話、インタヴューまでこれは便利。

こういうものが存在していることはもっと広く告知されていいのではないだろうか。とても詳しい。

http://www.pref.kanagawa.jp/osirase/02/0223/kyougi/kyodosupple.pdf

home.jpg

高校時代からの旧友の結婚式で帰郷中。

ところで、トップの写真を見てどこの写真か分かるだろうか? 確かにイオン・ジャスコ的、郊外ニュータウン的空間は日本の各所に存在していて、それらは一瞬入れ替え可能なファスト風土に見えなくもない。しかし、その空間は、ある種の地域住民の動線や生態系に組み込まれており、そこで生じているコミュニケーション(そして、そこにある個々人の生も)は入れ替え不可能といっていいだろう。そのことを改めて。

気づいたこと。

・テナント自体は首都圏郊外のモールと変わらない。

・人の歩く速度が遅い。

・本屋は、新刊の配本状況が少し古いものの、棚には意外に古くても良書が残っている(≒多分、かなり考えて棚が作られている。)。

・ビジネス書の棚面積が小さい。

・ナンパ文化健在(笑) ショッピングモールでナンパとか関西ならではじゃなかろうか。

・普通にマスク着用率低い。別にパニックは生じていない。

・静かである(特に厚木基地が近くて、常に近くに飛行機の音が聞こえる神奈川とくらべると、なんと静かなことか!)。

・車の年式が古い(その代わり手入れは、比較的よくされている模様)。

昨日、SFCの社会貢献活動や社会起業に関心がある修士と学部の学生さんたち4人と食事を含めて3時間程話す。

いま、どうやらSFCの公共セクターを対象とするサークルは、一様に存続の危機に陥っているらしい。どうも上の世代からの引き継ぎがうまくいっていないというのが原因のようだ。学生団体は、人的流動性が極めて高いため(4年で完全にメンバーが入れ替わる)、システム作りに成功するか否かが存続に大きく影響する模様。

加えて、目的ー手段図式、言い方を変えれば、目的プログラムと条件プログラムの設定、というか切り分けに難がある模様。どのようにして参加者の自己実現と団体の活動をうまく組み会わせるかが腕の見せ所ともいえるだろう。

うまく人的リソースとネットワーク、ノウハウを駆使すれば、なんとかなりそうな気もするけれど、さて、昨日の集いはthe Strength of Weak Tiesとなりうるのだろうか?

『思想地図』vol.3、ご恵投にあずかる。

ちょっと薄くなったみたいだけれど、随分豪華な書き手の論考が揃っている。

東さんのはてなによれば、今週末には書店に並ぶそうです。


shisotizu3.jpg

社会起業論の仕事がいくつかあるので、シュンペーター関連の文献に目を通している。その中でも本書は、飛び抜けて魅力的かつ平易に、新結合の経済社会学者シュンペーターその人と仕事、歴史的背景を描いている。

特に道具としての経済学の定式化を目指したケインズと、実務経験を介して、経済学の限界を理解し科学としての経済学の定式化を目指したシュンペーターの仕事を比較しながら記述することで、格段に両者に対する理解を容易にしている。

根井先生といえば、各種の経済学解説書でも有名だが、これは比較的若い時の仕事のよう。そして、若いといえば、シュンペーター本人の処女作『理論経済学の本質と主要内容』を出版したのは、なんと彼が25歳のとき。

最近読んだ本で一番刺激を受けた。
もっと勉強しなければならない。


5月14日に第1回神奈川の恊働を推進する県民会議が開催された。

正式な議事録等はいずれ県のサイトなどで公開されることだと思いますので、以下は私見であるということを断っておきます。

僕も含めた25人の委員が参加していて、議題は座長、副座長の選出、県民パートナーシップ条例の検討報告、フォーラムの案内。

まず、大変スムースに座長が決定され、その座長の指名で副座長が選出されて会議が進行。

次に県の職員の方から、県民パートナーシップ条例の概要報告があった。この条例は大変先駆的な問題意識を持っているが、県と民間のパートナーシップをめぐる条例であるということが名前からは分かりにくい、などの課題も出される。

次に25人の自己紹介と事前に知らされていた1)県民パートナーシップ条例(仮称)に関する報告書についての意見、2)恊働型社会の実現に向けてNPOに期待すること、3)恊働型社会の実現に向けた県民意識づくり、4)恊働の活動事例の紹介を3分(!)で。短いといえば、短いけれど25人の委員がいて、初回であることを念頭におくと現実的といえば、現実的だろう。

会議で僕が話したことをメモしておく(事前に3分だと知っており、プロットをつくって参加したので、話した内容が手元に残っているのです。)。

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1.自己紹介
 ・慶應義塾大学政策・メディア研究科の後期博士課程に在学中。

 ・EcoSurferの戦略担当。今年は平塚商工会議所青年部20周年事業の企画にも携わって  いる。

 ・唯一の公募委員に僕が選ばれたということは若い人間の意見も聞こうという姿勢を
  感じてとても期待している。

2.県民パートナーシップ条例(仮称)に関する報告書についての意見
 ・既に恊働に積極的に取り組んできた神奈川県らしい、先駆的な理念を持つ取り組 
  み。

 ・しかし、報告書を読むと企業との恊働の概念が後退しているように見えなくもな
  い。「基本的施策」の6番目の項目がもっと強調される必要があるのではないか。

3.恊働型社会の実現に向けてNPOに期待すること
 ・自分たちに帰ってくる言葉にもなるが、NPOの理念に照らせばもっと新しい方法や
  ユニークな方法を試して、パフォーマンスをあげ、それを告知していく必要があ 
  る。

4.恊働型社会の実現に向けた県民意識作り
 ・神奈川県は先駆的な取り組みを行っているが、若者にその情報がリーチしていな 
  いので、新しい人材と多様性の確保には新しいチャンネルの開発や告知が必要。

 ・その意味でも、Social Entrepreneur教育を大学や高校と共同で取り入れてはどう 
  か。

5.恊働の活動事例の紹介
 ・EcoSurferや平塚商工会議所もユニークな恊働の事例だと思うし、ウェブも充実させ  ているので、EcoSurferか西田亮介で検索してみてください。

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やはり三分でこれだけのことをしゃべるのはきつくて、20秒程オーバーしたように記憶している。

全員が3分話した後、座長の総括があり(一応全てログをとってはあるのだけれど、人の意見を僕が書くのはあまり好ましくないように思うのでそれはやめておく)、その後「ボランタリー団体等と県との恊働を推進する」フォーラム(案)の案内と事務連絡があって終了。

次回は、6月上旬に開催される予定。

僕も日頃より愛用させていただいている波情報サイト『波伝説』さんに第4回ビーチマネー交流会の案内を掲載していただいています。

http://www.namidensetsu.com/top2/cate_envi/index.php?no=r547


詳細を再掲しておきますので、皆様お気軽にどうぞ。


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〜第4回ビーチマネー交流会の詳細〜
日程:2009年5月25日(月曜日) 19時30分〜21時30分
会場:モト・ロッソ(ビーチマネーショップ)http://b-h-m.com/motorosso/access.html
住所:平塚市夕陽ヶ丘3-5(JR平塚駅南口から徒歩8分)
連絡先:0463-21-6001
会費:1人3,000円(ドリンク2杯+食事付き)
内容:ビーチマネーショップの交流
持ち物:名刺、筆記用具など
その他:会場には専用の駐車場が3台ございますが、数が少ないので、
電車、バス、自転車、徒歩などでお越しください。
※予約は不要です。参加を希望される方は、直接会場にお起こしください。

当日、ビーチマネーを運用・管理しているエコサーファーの代表をはじめ、
ビーチマネーショップのオーナーやスタッフの方々、ビーチマネーを普段より
使用してくださっている一般の方々などが来てくださります。

年に2回の数少ない交流会なので、海好きの方は、
ぜひ、この機会に足を運んでみてください。

birthday2009.jpg


大学院プロジェクト「インターリアリティ」の先生方とメンバーが懇親会で誕生日を祝ってくれた。ちょっと日が経っていたし、誕生日を教えたこともないので完全なサプライズでびっくりしました。

同期の1人が、たまたまやりとりした書類の中で、僕の誕生日を目にしたことがきっかけのようでした。ありがとう! 

EcoSurferの活動と先日のかながわボランタリー活動奨励賞受賞の報を現在発売中の『サーフィンライフ』誌6月号に掲載していただいています。

先日、堀さんと松沢知事から賞状をいただいたときに撮った写真も使っていただいていますね。

EcoSurferのユニークな点のひとつは、行政や企業など、他のアクターと対立するのではなく、うまい恊働の可能性を模索しながら活動している点だといえるでしょう。「実効性」を念頭におくと、恊働は各アクターにとって最も現実的な方向ではないでしょうか。

ちなみに『サーフィンライフ』とロングボーダー向けの『ON THE BOARD』はよく手に取るのですが、今回はミニボード特集が組まれていてミニボード好きとしてはとても興味深く読みました。5'5の小さい板を一本持っているので、来月号のハイパフォーマンス・ミニボード特集も気になります。


平塚商工会議所の件で一緒に動いている連くんは、建築士を目指しながら、社会評価の方法も研究・開発している面白い人である。

まだ、細かいことを書く段階ではないと思うから詳細は伏せるが、建築系の考え方と手法を使って、社会分野にも使用可能なユニークな恊働プラットフォームの開発をしている。しかも、全部オープンソースの媒体を使って、というのもweb2.0的だ。

建築士を目指しつつそのスキームを用いながら、社会分野での開発、実践を行うというのはとてもSFCらしいんじゃないだろうか。

とても刺激を受けている。


連くんのblog→
http://yren.jugem.jp/

EcoSurferの企画「湘南C-Xに備えた辻堂駅南口地域と北口地域の商工事業者共存のプラットフォーム構築事業 ~ビーチマネーと辻堂駅南口活性化ミーティングのネットワークを活用して~」が藤沢市公益的市民活動助成の1次審査を通過しました。


http://www.city.fujisawa.kanagawa.jp/content/000278020.pdf


藤沢市も、比較的ボランタリー活動への取り組みが積極的です。6/6にプレゼンがあって、それをクリアすれば助成決定です。助成金なんかの書類は大抵僕がつくっているのですが、助成金の企画書作りのコツもだいぶ分かってきました。

芹沢一也さんと荻上チキさんが主催するメールマガジンαSYNODOSに「社会起業は<社会>をかえることができるか」を寄稿させていただきました。

http://synodos.livedoor.biz/archives/695924.html

少しひさびさの執筆の仕事になりました(いや、実はひたすら書いてはいるのですが...)。

αSYNODOSは、ちょうど一年くらい前、僕が商業出版系の仕事を手がけるきっかけをつくってくれた媒体で、しかもほぼ同時期に創刊。ちょっと原点回帰のような気がしました。

思えば僕がこうした仕事をするようになって一年しかたっていないということに、自分では少し驚きでしたが、まだそんなものなのですね。まだまだ勉強しなければならないことが山積みです。

いま、媒体の縮小やリスクテイキングを嫌う業界の気配があって、新人が執筆系の仕事を手がけるのがなかなか難しい時代ではないかと思うのですが、僕は今回の芹沢さんの巻頭言にとても勇気づけられました。

ぜひ、みなさま、お買い上げのうえご一読ください。

http://synodos.livedoor.biz/archives/695924.html

次の執筆系の仕事は、再来月、もしくはその翌月に少し大きな媒体でみなさまにお目にかかることができそうです。その次は...ちょっとまだ分かりませんが、また間が空いてしまうかもしれません。

先日お知らせした、平塚商工会議所青年部20周年事業におけるSFC、産業能率大学の学生による恊働事業への参加者募集の案内を『SFC CLIP』さんでも配信していただきました。

http://sfcclip.net/message2009051503

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「平塚商工会議所青年部20周年事業におけるSFC、産業能率大学の学生による恊働事業への参加者募集」

この度、平塚商工会議所青年部の20周年事業として、「平塚スタイルの創造」というコンセプトのもと、平塚市内の商工事業者とSFC、産業能率大学の学生(その他複数の湘南地域の大学も参加予定)のコラボレーションによって、食による平塚の地域活性化事業に取り組むことになりました。

商工事業者さんたちのサポートのもと、ディスカッション、実際の商品開発、販売まで
携わることができます。

ソーシャル・イノベーション、地域活性化、社会起業などに関心があり、研究だけではなく実際にコミットしてみたいと思っている人を広く募集します。関心のある方は、政策・メディア研究科後期博士課程 西田亮介 ryosukenishida★gmail.com(★を@に変えてください)までご連絡ください。ただし多くのアクターが関係する事業ですので、実際に参加される場合は責任をもってコミットすることが求められます。

第4回ビーチマネー交流会の日程が確定しました。今回から広く、一般の方のご来場も受け付けます。

下記に詳細がございますので、関心のある方はお気軽にいらっしゃってください。

モト・ロッソさんは、平塚駅すぐの、まるでイギリスのパブを思わせる内装で、湘南ベルマーレのファンが集うかっこいいお店です。

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■第4回ビーチマネー交流会の詳細
日程:2009年5月25日(月曜日) 19時30分〜21時30分
会場:モト・ロッソ
住所:平塚市夕陽ヶ丘3-5(JR平塚駅南口から徒歩8分)
連絡先:0463-21-6001
会費:1人\3,000(ドリンク2杯+食事付き)
内容:ビーチマネーショップの交流
持ち物:名刺、筆記用具など
その他:会場には専用の駐車場が3台ございますが、数が少ないので、電車、バス、自転車、徒歩などでお越しください。
※予約は不要です。参加を希望される方は、直接会場にお起こしください。

『思想地図』vol.3の表紙、巻頭言が公開されています。それにしても、豪華なメンツで楽しみですね。

http://www.nhk-book.co.jp/books/nhk_books/shisou/info02.html

東さんのはてなでも紹介されています。

http://d.hatena.ne.jp/hazuma/


今日は第一回神奈川の恊働を推進する県民会議。詳細については時間があるときに書くけれど、実にいろんなアクターの人がいる。若干企業関係者と研究者が少ない気がしたけど、面白くなりそう。

帰ってきて、超急ぎの仕事をいただく。このご時世、僕のような若い人間にとっては仕事をいただけるだけでありがたい。思うのだけれど、僕らの年代ではチャンスは選べない、というか千載一遇でチャンスをもらったら、それらを全て全力でメイクするしかないということである。いわば「頑張る」しか選択できないダイアログみたいなイメージ。そして、ひとつひとつの仕事の担い手は自分でなくても良いのかもしれないけれど、あるときふと後ろを振り返ってみたときに、自分だけのオリジナルの仕事(の軌跡)が存在するようにみえる、ということではなかろうか。「0ベースからつくるオリジナルの仕事」も存在するのかもしれないが、それはきっと天賦の才がある人のやる仕事で、おそらく僕が目指すべき仕事像ではない。

明日は平塚商工会議所の件を連くんと打ち合わせ@SFC → 編集者と打ちあわせ@渋谷。いろんな人と会ってぜんぜん違う問題を考えるのは頭の切り替えが難しいけれど、とても楽しい。

今日の午後、第一回神奈川の恊働を推進する県民会議が開催されます。

昨日打ち合わせをさせていただいたときに気づいたのですが、公募からの委員は僕だけのようで、しかも確実に一番若い(笑)

昨日の打ち合わせの印象では、神奈川県はいわゆる市民活動との恊働にとても積極的で、さらに幸いなことに自治体の方々(少なくとも担当の方々)が「もっと良くしなければならない」という意識をお持ちでいる。

今日は、若い世代で、恊働を考えている人間の一人として発言してこようと思っています。

SFCの学生向けの告知になります。

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「平塚商工会議所青年部20周年事業におけるSFC、産業能率大学の学生による恊働事業への参加者募集」

この度、平塚商工会議所青年部の20周年事業として、「平塚スタイルの創造」というコンセプトのもと、平塚市内の商工事業者とSFC、産業能率大学の学生(その他複数の湘南地域の大学も参加予定)のコラボレーションによって、食による平塚の地域活性化事業に取り組むことになりました。

商工事業者さんたちのサポートのもと、ディスカッション、実際の商品開発、販売まで
携わることができます。

ソーシャル・イノベーション、地域活性化、社会起業などに関心があり、研究だけではなく実際にコミットしてみたいと思っている人を広く募集します。関心のある方は、政策・メディア研究科後期博士課程 西田亮介 ryosukenishida★gmail.com(★を@に変えてください)までご連絡ください。ただし多くのアクターが関係する事業ですので、実際に参加される場合は責任をもってコミットすることが求められます。

昨日、昔からの仲間たちと新橋で飲んだ。面白いもので、昨日集まったメンツはほとんどがサラリーパーソンではない職に就いている。博士課程の院生はいないけれど、他分野のライターやメディア関係など遠からず、近からずの関係が心地よい。直近の利害関係にはないけれど、なんとなくお互いの業界の話は分かるよ、みたいな感じ。

組織論では生産性におけるインフォーマルなコミュニティの重要性や転職におけるStrength of Weak Tiesなどが言われているけれど、それよりもっと深いところでそうした利害関係と直結しない関係性が存在することが、うまく言えないけど大切な気がした。思えばフォーマルなコミュニティが存在した頃よりも、そうした印象はずっと強くなった。

全く関係ないけれど、明日は朝から神奈川県恊働推進課のかたと打ち合わせ。インフォーマルなコミュニケーションと信頼関係が築けるといいのだけれど。

金曜日に平塚商工会議所青年部の20周年事業の打ち合わせがあった@平塚商工会議所。

この事業では平塚の商工事業者さんと6月の第1弾イベントでは、産業能率大学、慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)の学生がコラボレーションする。で、慶應側の折衝に僕が当たっている。いろいろと背景の違う人間が集まっているので喧々諤々なものになっているけど、イノベーションには異質な人間がいることが重要だと言われていることでもあるし、これが本当にアイスブレイクできたときに面白いことができるのではないだろうか。

日本ではいわゆる住民と自治体の間の中間組織が機能不全に陥っている、もしくは新しくつくってもうまく機能しないことが多いといわれているけれど、よく考えれば商工会議所は地域のハブになっている地元の商工事業者さんたちのハブにもなっているわけで、さらに伝統的すぎず、人為的すぎず、いい具合の正統性も有していて潜在的に地域活性化に関する大きなリソースを持っていると思う。印象的だったのは、青年部会会長の方が自信を持っておっしゃっていた「商工事業者が80人集まれば大抵のことは実現できる」という言葉。こういうやる気のある商工事業者さんとご一緒できるのは、僕にとっても他の学生にとってもきっと刺激になることだと思う。「平塚スタイル=平塚を本当のクリエイティブ・シティに」というメッセージを勝手に僕は読み取っているのだけれど、芸術消費の文脈の異なるイギリスの例をまねて芸術家を集めて箱モノをつくってみるような「クリエイティブ・シティ」ではなく、今回の平塚商工会議所の事業が大学との恊働のもと形になれば素晴らしい。

これは内輪向けのアナウンスになるのだけれど、もし僕のブログを読んだSFCの学生で今回の事業に関心がある方はお気軽にご連絡ください(「カテゴリ」の「about me」からたどってください)。


少し前に出た、今や超有名フリーマガジンになった『R25』事業のゼネラルマネージャーによる創業秘話というか楽屋物語。

『R25』はそれまで雑誌を買わないとされていたM1層をメインターゲットにして、大成功を納めた。特に印象的だったのは、M1層がマーケティングデータを見たときに市場として「空いていた」こと、M1層にインタヴューしていく中で「定型的な質問では、彼らの本音を見抜くことができていない」ということを見抜いた描写。

つまり、「M1層は活字を読まない」という固定概念にとらわれず定量データを見ながら市場の空白を探し出し、さらにグループインタヴューでさらに対象が表層的な答え方しかしていないことを見抜き、居酒屋でのインタヴューや肯定し徐々にラボール(≒信頼関係)を形成しながら徐々に彼らの語る表層的な「ウソ(というか見栄)」を見抜いている。それが今の『R25』の誕生につながっている。

...とこの辺りまで読んだときに、思い出したのが宮台先生の『制服少女たちの選択』。女子高生たちに対する表層的なインタヴューでは、彼女らは世間に期待される「女子高生」という期待像に沿った話し方をするのだが、いざ信頼関係ができたうえでインタヴューしていくと...というものであった。

思えば当時女子高生だった世代が、今のM1〜2、F1〜2層と重複する。本書のような記述を読むにつけても、「定量データをもとにしているからエビデンスがある!」というわけにはいかないということを強く意識させられる。ちょっとした社会調査やマーケティングを単に仕掛けることはネットの普及で簡単になったが、「本音」を見抜くのはずいぶんと難しい時代になったものである。


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先週土曜日、平塚商工会議所さんとの打ち合わせを兼ねて神奈川フードバトルinあつぎに行ってきました。小雨の中、ものすごい人! 家族連れが多かったのでしょうか。もちろん、シロコロホルモンや富士宮焼きそばなどネームバリューのある「B級グルメ」の効果かフードイベントだからかということは厳密には特定できませんが、これだけの人が集まっているとは全く予想できませんでした。シロコロホルモンなどは、僕が見たときには3時間待ちと表示されていました。一人暮らしが長い自分にとっては、このような市場についての想像力が十分ではなく、気がつかないうちに環境によってアイディアが固定化されるといるのだをいうことを反省しました。加えて、実際に現場に足を運んでみることの重要さも。大事なことですね。

打ち合わせを終えて、やけに充実していた厚木の有燐堂で何冊か本を購入していたら、なんとM先生と偶然お会いして、お茶をすることに。他大の先生だが、専門の宗教史のみならず、マーケティング、地域活性化にも造詣が深く、先生の引き出しの多さにとても驚くとともに刺激的な時間を過ごさせていただきました。

今日は、そんなM先生もいらっしゃるはずの平塚商工会議所の件の打ち合わせ。何ができるのか考えよう。

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お願いしていた新しい名刺ができたとEcoSurfer代表の堀さんから連絡をいただき、今朝波乗りした帰りに受け取ってきました(個人情報にはボカシを入れました)。

ケナフ紙を使った、シンプルだけどいい名刺です。

このようにEcoSurferでは、名刺やチラシ等の作成も引き受けております。

関心のある方は、僕かemail★eco-surf.com(★を@に変えてください)まで、ご連絡いただければと思います。

最近いろいろな人に会うので、あっという間に名刺がなくなります。

地域活性化や社会貢献活動の活性化に関する僕の主張は割とシンプルで、ざっくりいうと創意工夫と試行錯誤、適切なリスクテイキングを促す環境の醸成の三つしかない。というよりも、大抵のことはこの三つでなんとかなると思っている(笑)

地域活性化も社会貢献活動もドメインが重複するところが多いのだけど、いかんせん参加しているアクターが少なすぎる。これはちょっと語弊があるけれど、お年寄りが占める割合が高すぎる。いや、正確にはお年寄りが多いことより、若い人間がいないことが問題なのである。助成金の説明会に言っても、自治体の説明会に行ってもとにかく若い人間がいない。少ないではなくて、どちらかというと僕の経験では、若い人間がいない、に近い。

最近、社会起業家が広く注目されている。社会貢献の文脈のみならずビジネスの観点でも注目されているようで、最近『週刊ダイヤモンド』でも『週刊東洋経済』でも特集が組まれていた。だが、実はどの特集でもとりあげられている事例の大部分が重複している。このことはおそらく、日本でも社会起業家と呼ぶことができる成功事例が多く見て数十成立したということを意味しているにすぎない。社会起業家を揶揄するつもりは毛頭ない。重要なことだし、後続の世代のロールモデルとしても極めて重要である。けれども、社会貢献活動支援や地域活性化支援を考えるとき、まだまだプライオリティの高い支援対象ではおそらくない。

個人的には平行して、もしくは優先して自治体と中間組織の効率化と改革、恊働の促進を行う必要があると考えている。現代の日本では、これらのアクターが中心になって社会貢献活動に取り組んできた歴史があり、さらに多くの暗黙知とリソースがあるにも関わらずこれらのアクターが機能不全を起こしているのは明らかだからである。

「創意工夫が重要だ」、「試行錯誤が重要だ」、「適切なリスクテイキングが重要だ」というのは簡単だし、既に各所で言われている。で、自分も含めて凡人は「リスクテイキングが重要だ」と言われたって、冒険はできない。そこで、「この三つを促進する環境の醸成」が必要になってくるわけである。つまり、落としどころは用意しとくから、安心して冒険してね、という環境づくりのことである。

この環境づくりができなければ、卓越した少数の人間が参加するだけで多様性の確保もできない。つまり地方自治体というのは数多くあり(確か2000弱)、「普通の人」が普通に参加できる環境をつくらないと地域活性化や社会貢献活動の活性化が時間的に間に合わないのではないか、などと思うわけである。もちろん今あるリソースを活用して、こうした環境をつくっていくのが既得権の問題もあったり難しいことも自明のことで、研究だけではなくて一点突破全面展開的にいろんな実践活動をやっていくつもりではいる。

しかし、「試行錯誤」という概念が融通が聞くのは試行錯誤する環境をつくってみて、だめだったらその改革をやめてみるというのも試行錯誤なんだよね、などという節操のない議論も可能なところである。まあ、これはちょっとひどい例ではあるけれども、未曾有な事態に対していろんなアプローチを多層的かつ柔軟に仕掛けていくことは、前例主義よりはるかに大事なのではなかろうか。

神奈川県の恊働を推進する県民会議の委員になることになりました。
何ができるのかはまだ良く分かっていませんが、神奈川県がNPO等との恊働を推進する先駆的な県となるべく微力ながら貢献できればと思っています(実は神奈川県は既に基金21や県民活動推進センターなどいろいろと恊働に関する新しい取り組みを行っているのですが)。

おそらく僕が委員の中で一番若いことが予想されます。でも、これはポジティブに考えれば、若いやつが言ってることも少しは聞くよ、という意向があるとも捉えられるのではないでしょうか(笑)。

最近社会起業家やコミュニティ・ビジネスが、地域活性化の担い手として期待され広く注目も浴びています。間違いなく、こうした新しい取り組みはとても重要で、特に近年の社会起業家の方のビジネスモデルには驚嘆させられることも少なくありません。

ですが、政策の観点からみると社会起業家はまだまだ少数で希有な事例にすぎません。それよりは、大規模なリソースと旧来からの暗黙知の蓄積がありながらも、うまく活用できていない、もしくは機能不全を起こしている自治体の取り組みを総合的な観点から再検討し、他のアクターとの恊働によって機能させるほうがやるべきことが明確で即効性があるのではないかと考えています。

さらに、僕の乏しい経験に照らせばですが、最近の自治体には民間から転職された方も多く、また若い世代には「自治体も変わらなければならない」という問題意識をお持ちの方も少なくありません。そうすると、方法がわからない、枠組が存在しない、ということがネックになっているにすぎないように思えるわけです。だから、そこにアプローチしたいと考えているし、このような問題についても今回の会議でいろいろ発言していきたいと思っています。

遊橋様献本御礼。

地域活性化を川崎フロンターレの事例や中心市街地活性化、そしてなんとビーチマネーの事例などを用いつつ、理論的に捉え直そうとする意欲作。

事例併記、もしくはひたすら事例の讃美が続く著作も少なくなく、辟易することもある地域論の分野の中で、社会ネットワークやシステム理論などの枠組を使いながら抽象化を試みている。

実は著編者の遊橋さんとは、去年イギリスで開催されたNetSci'08での学会発表から帰ってきた直後に知人を介してコンタクトいただき、ネットワーク・サイエンスの動向と僕のビーチマネーの研究を紹介させてもらって以来、やり取りをさせていただいている。本書でも先日の論文も引用していただき、『思想地図』Vol.2や論文などで述べてきた「しなやかな地域活性化」といった概念も取り上げていただいている。

全体を通して、地域活性化について単体のアクターの問題よりも様々なアクターの連携や恊働、コラボレーションを取り上げている点が印象的で、僕の問題意識とも広く通底する。とても参考になった1冊である。

ところで、去年から出版社の方とお仕事をご一緒させていただく機会が増えたからか、本をいただくことがとても増えた。自分の関心を越えて広く勉強になるし、なかなか直接関係しないテーマの本に手が出しにくい修行中の身にとってはとてもありがたいことである。

資料として購入。

ガラパゴス島は、南米の小さな島だが大陸と隔離されているため、そこではその土地の状況に合わせた独自の生態系が発展していることが知られている。誰しもウミイグアナの話などを一度はメディアで見聞きしたことがあるのではないだろうか。そこから転じて、日本のようにある程度の規模の国内市場が存在しその市場に特化していくことで、いわゆる「グローバルスタンダード」と異なるビジネスの生態系が構築されている様のことを表現するときに使用される。

さて、本書では「ガラパゴス化」の是非を直接論じるというよりは、主に東アジアの新興企業のグローバルスタンダードへの適応戦略を参照することで、日本企業のガラパゴス化に伴うグローバル化への対応の遅れの危機を指摘しているのだが、論理的には徹底的にガラパゴス化を促進して独自の市場に適応してやっていくという方向性もあるはずであるが、そちらにはあまり言及されていない。おそらく開きつつ、閉じるガラパゴス化が必要なのだろう。もちろん、「必要だろう」ということは簡単で、何を開いて、何を閉じるか、もしくはどのように開いて、どのように閉じるかが難しいのだが。



追記

ガラパゴス化については、しばらく前に出た「futurex」という雑誌の特集が詳しかった。ちょっとSFC贔屓すぎるのではないかという記述がなきにしもあらずなのだが、SFCと関係ある媒体なのだろうか。

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