問題解決のツールとしての経済学

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SYNODOSでもおなじみの、経済学者飯田泰之さんと作家雨宮処凛さんの対談。

冒頭に雨宮さんから飯田さんに対する疑問が提示され、対談の後、それらの疑問に対する回答が提示されるという形式。

飯田さんの「2%経済成長論」や「ベーシックインカム(風)」の貧困対策について、『経済成長って何で必要なんだろう?』よりも、より集中的に理解できる。(ロールプレイとして?)「素朴に」感情的疑問を抱く雨宮さんとの対比で、飯田さんの議論が鮮明になる。その意味では、『経済成長って何で必要なんだろう?』の飯田さんと、戦略的に感情論を仕掛けているようにみえる湯浅誠さんの対談とあわせて読んでも、反貧困論者のスタンスの違いが明らかになって興味深い。

飯田さんの議論を呼んでいると、なんとなく「問題解決のツールとしての経済学」とでも呼ぶべきスタンスが見えてくる。「if A then B」的なというか、「Aという条件を、「経済学理論という装置」に入力すると、その出力はB」的な、というか。そして、それゆえに、他の論壇経済学者の議論よりも信頼できる気がする。それは、経済学という比較的主流の理論についてコンセンサスのとれた、そして数学的に定式化されている(数少ない)社会科学のなせる技なのかもしれない。

その他の社会諸科学はやはり、もう少し価値判断的な、今風にいえば、人間学的なものと密接に関係しているような気がする。もちろん、それがいいのか、悪いのかは、純粋にはいえない。もちろん経済学だって「経済学的に考える」という時点でひとつの価値判断を行っているのだけれど。ただし、コンセンサスのとれた形で、主流派の議論が定式化されているがゆえに、経済学を道具として使うというスタンスについてコンセンサスが得やすい、というのは羨ましい点ではある。

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