昨日、twitterで周知し始めた媒体作成の話が、数時間でものすごい盛り上がりになって、早くもアブストラクトが数本送られてくるという展開になっている。経緯については、ハッシュタグ #commu2010を見ていただくか、僕のtweetのまとめtwilogを見ていただけるとありがたいのだが、簡単にまとめてみよう。
西田のtwilogアカウント→
http://twilog.org/Ryosuke_Nishida
そもそも事の発端は、僕が昨年夏にはじめた「現代のコミュニティ研究会」という研究会で、アウトプットの可能性を模索しはじめたことにある。この研究会は、コミュニティについて研究しつつ、緩やかに知的コミュニティを作成することが目的の研究会。現在、さまざまな大学の博士院生、修士院生、学部生、社会人がそれぞれ数名程度ずつ集まってきて、2週に1回程度勉強会と飲み会を行っている。研究もさることながら、コミュニティづくりも目的にしているので、専門分野も僕のように政策が専門の人間から哲学、建築、社会学、まちづくり等々多岐に渡っている。まだまだ小さな試みだが、若い世代が若い世代同士で、タテ、ヨコ、ナナメの人間関係を形成していければいいと思っている。聞くところによれば、かつてはこうした非公式の研究会が各所にあったらしい。でも、僕が知る限り、少なくとも社会科学系では、とても少なくなっているように思う。
こうして半年程研究会を続けてきたのだが、研究会と名乗るからには、なんらかのアウトプットを行いたいと考えるに至った。そのとき、それまでに僕自身がお世話になってきた≒育ててもらってきた、4つの新しい媒体が頭をよぎった。哲学者で小説家でもある東浩紀さんによる『思想地図』、批評家宇野常寛さん率いる批評ユニット第2次惑星開発委員会による『PLANETS』、社会学者芹沢一也さん、批評家荻上チキさんらによる『SYNODOS』、社会学者鈴木謙介さんらによるTBS「文化系トークラジオLIFE」だ。
それぞれ形式もテーマも異なるものの、皆、自分が読みたい、聞きたい情報を入手するために、そのための場を自分たちで作っていくという点が共通している。翻って、若手研究者(の卵)という自分の立場を鑑みたときに、知りたい情報とはなんだろうか、と考えるに至ったわけである。一昔前には企業CSRやメセナという位置づけの中で、学会誌と同人誌の中間にあたるような比較的アカデミックな媒体が多数あった。そして、それらはある意味では、若手の登竜門でもあった。ところが昨今の不況の中、それらの媒体が軒並み倒れ、既存メディアも潰れていき、ブログブームも一巡、もはや「若手が目立つ場所」がなくなりつつあるのが現状だ。
そのような状況の中で、若手が頭角を現していくきっかけづくりを企業や既存媒体に頼り切りという姿勢はもはや維持困難。座席数も減るばかりだ。だとすれば、むしろ機動力の高い身内と研究会で、新しくそのような場を立ち上げるほうがいいのかもしれないと思うに至ったのだった。東さんの「ならば、あなたがやればいい。」、charlieさんの「希望の話をしよう」という名言もある。
幸い電子媒体が充実しているご時世でもあり、政策系のバックグラウンドを持つ僕がいくつかの商業媒体での執筆を経て、他の若手よりほんの少しだけ一般に認知されている(可能性があるw)という背景もある。そこで、僕を起点にしつつ研究会に集まってくれている仲間と、まだ出会っていない若い連中で、新しい媒体を、新しい形式で作ってみようということになったのだった。そこが若手が目立つきっかけと、緩やかで広い知的コミュニティ形成のきっかけになれば言うことは何もない。おそらく前述の4媒体とも異なるコンセプト(≒)なので、僕個人はこれまで何度もお世話になってきたけれど、媒体としても協働したりアライアンスを組んだりしてもスケールメリットがあったり、面白いかったりするのかもしれない。
といったところで、もちろんシャチホコばった、かっこいいコンセプトについては、後日もう一度キチンと固めていくけれども、背景はこんな感じ。
さて、twitterでの発信情報の繰り返しになるけれども、簡単に形式的な募集内容のおさらい。募集するのは、論考約1万字、ノート4000字程度の2種類。 参加希望者はアブストラクト(要約)500字を西田( ryosukenishida[at]gmail.com )まで1月13日までに送付願います。アブストラクト送付の際には,あわせて簡単なプロフィールも添付願います。ペンネームは使用可能ですが、プロフィールについては実名入でお願いします。もちろん個人情報の取扱には細心の注意を払います。
テーマは、自由。 初回原稿料については現在のところなし、もしくは未定。将来的には、経費を差し引いたのち、うまく執筆者で利益をシェアする仕組みを考えたいと思っていますが、とりあえず創刊にあたっては、「一緒に面白いことをやりたい」ということに、共感してくれる人の参加希望。
応募いただいたアブストラクトを検討したうえで、追ってお返事させていただきます。近日中にブログ、後からウェブを立ち上げる予定。「テーマは自由」という表現が誤解を招いているみたいですが、それは執筆者が各自好きに決めていただいて構わないということ。また、作品や写真、ポートフォリオの応募も可能。ただし、小説については、現時点で評価・執筆できるスタッフがいないので、原則的に何らかの論考でお願いします。何かの参考までに現在のスタッフの属性は、博士、修士、学部、社会人それぞれ数名ずつ。専門は政策、哲学、社会学、建築といったところ。もちろん僕自身も執筆予定。執筆にあたっては、初学者を念頭に、背景知識を極力必要としない論考を執筆していただきたくことになります。この主旨の実現をサポートするために、修士以下の方、商業媒体での執筆経験のない方については、スタッフならびに僕と完成稿以前の段階からインタラクションしながら進めるということでお願いします。
なお、媒体は原稿の無償頒布と高付加価値コンテンツ収録のプレミアム版をオン/オフラインで有償販売予定。若手の周知と媒体自体の広報も兼ねて、通常の書き手による原稿は無償でダウンロード可能にします。ただし、あわせて随時、知名度のある方の力を借りつつ、相対的に高付加価値なコンテンツを作成・収録し、それを含むDTPを行ったヴァージョンを、ダウンロード販売やいわゆる同人誌即売会にて販売予定。さしあたり、無償版は随時完成するたびに公開し、新年度にあわあせて有償版vol.1完成を目指します。
pvがあがっていけば、将来的に媒体内広告やネット広告などを併用してマネタイズして、イベント打ったりできるようになったら面白いなどと妄想はいくらでも広がっていくわけです(笑)
...と言う感じで、少し固い感じになってきましたが、まだまだ本当にキックオフした段階です。引き続き注目してください。特にこれまでこういう「祭り」にノリにくかった地方在住の方も「参加」しやすくしているつもりなので、ぜひご参加ください。また繰り返しになりますが、とにかくtwitterのハッシュタグ #commu2010を覗いていただくと、その盛り上がりの片鱗が伝わることでしょう。
ともあれ、よろしくお願いいたします。