2010年4月アーカイブ

今学期から、東洋大学経済学部の「コンピュータリテラシィⅡA」という講義(水曜1限)を担当させていただいている(後期の「コンピュータリテラシィⅡB」と連続講義)。

この講義は、いわゆる情報処理系の選択科目で、担当講師が自由に内容を設定して良いということになっている。

僕は「クラウドコンピューティング」をテーマにし、以下のように授業のミッションを設定した。

 1.) 情報発信共有環境の 1.)概念 2.)社会 3.)ビジネスモデルの変化を知る。

 2.) 2010年代の情報環境のもとで、各種ツールを実際に使いこなす。

 3.) 対象は、白山周辺の地域情報とする。

  サブテーマ: 生産的なグループワークを学ぶ

テクノロジーの変化と、それに伴う社会の変化を理解し、演習を通してある目的のために(今回は東洋大学がある白山周辺の地域情報の発信共有を設定。個別テーマはグルワで決める)、実際に複数のツールを有機的に使えるようになることを目指している。そのついでに、最近就職活動でも必須のグループワークとブレインストーミングもやってみるという仕様だ。

社会科学系の学部なので、多くの学生はプログラマーになることを目指しているわけではない。経済学部なので統計の講義は他に多数設置されている。そこで、僕の講義では、今巷に、無料で使えるものだけでも、あまりに数多く存在していて、実は実際に効果的に使いこなすことが難しいこれらツールを使いこなすことを主眼においている。いわば、ロバート・ライシュが述べるところの「シンボリック・アナリスト」の育成かもしれない。

これは、例えば平塚スタイル創造プロジェクトや、project.reviewで、僕自身が培ってきたノウハウを惜しみなく投入する、という意味でも、情報の専門家ではなく社会科学が専門で、若手に当たる僕がやる意義があるのではないだろうか(...と自己正当化してみるw)。

小さいところでは、例えばサークルの新勧告知やゼミの学習用サイト、もしくは何かのアピールに活かして欲しいし、大きなところではインタラクティブに設計している授業の中で就活でのコミュニケーション力やPR力を体得して欲しい。

東洋大学ではこうした講義は珍しいようで、学生たちから初回の講義の感想にいろいろとコメントをいただいている(SFCでは結構普通だったと記憶しているけれど、ほかの大学ではどうなのだろうか?)。これからの講義にフィードバックしていきたい。学生たちの企画が動き出したら、また続きのエントリを書きたい。

※各回概要(予定)

 第1回 ガイダンス(4月14日)
 第2回 イントロ
     〜クラウドコンピューティングを理解する 1(4月21日)
 第3回 クラウドコンピューティングを理解する 2(4月28 日)
   〜クラウド時代の社会・ビジネスの変化
    グループワーク作成
 第4回 ツールの使用方法を体得する 1. Google編(5月12日)
 第5回 ツールの使用方法を体得する 2. twitter編(5月19日)
 第6回 ツールの使用方法を体得する 3. ブレインストーミング編(5月26日)
 第7回~第9回 情報発信共有演習(6月2日〜16日)
    ゲストレクチャー、中間プレゼンテーションを挟みます。
 第10回~第12回 コラボレーション演習 (6月23日〜7月7日)
    進捗プレゼンテーションを挟みます。
 第13回 総括プレゼンテーション (7月14日)
 第14回 まとめ(7月21日)

.review×TTR連続トークセッション「コミュニティの過去・現在・未来」シリーズ第1回のお知らせです。





毎月第4木曜日、20時〜は、少し知的な時間を過ごしに、TSUTAYA TOKYO ROPPONGIへ!


(西田)


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.review×TTR連続トークセッション「コミュニティの過去・現在・未来」シリーズ第1回


「日本の新しい公共とその担い手 〜社会起業家とはなにか」


4月22日(木)20時〜 @TSUTAYA TOKYO ROPPONGI  入場料無料


民主党政権は「新しい公共」を提唱し、NPO税制改正の問題を中心に話題を呼んでいる。
しかし、「新しい公共」の定義は未だ明確ではない。
論理的に考えれば、日本における「新しい公共」を考える際には、
まず現状のビジョンと課題が広範な文脈から徹底的に検討され、そのうえでそれに変わるビジョンと処方箋が提唱されるべきではないだろうか。
また、「新しい公共」の文脈では、「社会起業家」というステイクホルダーが頻繁に登場する。
社会問題の解決を事業化によって実現し、持続可能性を担保する社会起業家は、
「新しい公共」の問題系のなかに、どのように位置づけられるのだろうか。
「新しい公共」円卓会議構成員で映画評論家の寺脇研氏と、
NPO法人カタリバの今村亮氏をお迎えして徹底的に議論する。


ゲスト:
寺脇研氏: http://members.jcom.home.ne.jp/mutumituko/k-top.htm
今村亮氏: (NPO法人カタリバ: http://www.katariba.net/ )


project.review: http://dotreview.jp/

先週末をもって、一ヶ月間続いてきた「ジュンク堂池袋本店4F.reviewフェア」が終了しました。





終了前日の10日には社会学者の高原基彰さんと「現代日本の国家とコミュニティを問い直す」というトークセッションも開催させていただきました。現場に近い、しかし、ベタな「人間」への信頼から距離をとる僕と、マクロの社会と東アジア各国に造形の深い一方で、比較的「人間」を信頼する高原さんのスタンスの違いも明確になりつつ、終始生産的な形で議論が進行しました。経済学者の飯田泰之さんや、社会学者の浅野智彦さんにも予期せずご来場いただき、僕にとってはとても刺激的な場となりました。


なお、当日の模様は


松永英明 @kotono8さんが「「現代日本の国家とコミュニティを問い直す」高原基彰×西田亮介 メモ #commu2010」 http://www.kotono8.com/2010/04/12newpublic.html 





また、チーム.reviewの塚越くんと小野塚くんがtsudaってくれたものをトゥギャっていただいたものもこちらに。
http://togetter.com/li/13724


後日、加筆修正ののち、.reviewのコンテンツにさせいただくことが決定しておりますので、そちらもお楽しみに。


...という宣伝もさることながら、今回のフェアでは大変多くの方のお世話になりました。


まず、なによりもジュンク堂池袋本店人文フロア担当の後藤さまをはじめとするスタッフのみなさま。


なんの実績もなく、出版業界の慣習にも無知な僕らの(無茶な)提案を快く受け入れ、ずっとサポートいただきました。ジュンク堂池袋本店は、まさに書店の老舗中の老舗ですが、懐の大きさに驚嘆いたしました。


改めて、厚く御礼申し上げます。


また、実は後藤さんを紹介してくださったのは、NTT出版の半田さん。彼のコーディネーションがなければ、
今回の一連のイベントは実現不可能でした。


さらに、今回のフェアでは多くのコラボレーション企画を実現させていただきました。
まず、TBS文化系トークラジオLifeの皆様には選書、黒幕こと長谷川裕氏の週替わりインタヴューをいただきました。


長谷川さんにはお忙しい中、毎週のインタヴュー直しにお付き合い下さいました。Lifeのような挑戦的な
企画を実現するうえでの隠れた苦労が垣間見える素晴しいインタヴューになっています。
こちらも、いずれ、残部とあわせてコンテンツにさせていただきますので、お楽しみに。


また、表象文化論学会2009共感覚パネルの方々には選書とPop作成でご協力いただきました。
おそらく、最も売れたのは、共感覚の方々の選書ではないでしょうか。ジュンク堂の方々も驚いていらっしゃいました。


さらに、「ミニコミ2.0」を標榜する『界遊』のみなさま。彼らも、全く.reviewの形がない段階で、関心を
もってくれ、一番最初にインタヴューを収録してくれたのでした。これからも.reviewと界遊は、文フリを
はじめ、多くのところでコラボ企画を仕掛けていきます。お楽しみに!


また、「ブックサロンオメガ」さまには、アンダーグランドカルチャーの片鱗を紹介するパンフレットの配布をさせていただきました。実は、店長の吉川さんのインタヴューを収録させて頂いていて、現在編集中です。
アンダーグラウンドカルチャーはいまどうなっているのか、「わたしたち」と違うのか否か、考えるうえでも、
興味深い仕上がりになっています。こちらも乞うご期待。


ほかにも、.reviewの執筆者のかたがたからも選書をいただきました。いままで、書店でこのような
ネットの盛り上がりを実装するような試みが行われたことはなかったのではないでしょうか。お力添え
ありがとうございました。


twitterでも大変多くのかたにRTしていただきました。注目してくださった皆様の
おかげです。本当にありがとうございました。


今回良かった点、悪かった点、いろいろとありますが、2つとても重要だと思っていることがあります。
1.コラボレーションの力
2.リスクテイキングを理解し、支援する人たちがいること


僕らはそれをまさに実感しました。これからも、.reviewはいろいろと仕掛けていきますが(今後三ヶ月以内に、
大きなもので三つ新しい企画をご紹介できると思います)、同時に持ち込み企画も随時お待ちしております。
僕らの側のニーズとしては、スポンサー、コンテンツの掲載場所があります。


提供できるものとしては、後日またアップしますが、
現状でも月間3500人のユニークユーザー、12000pvという、「知的なものに関心がある人達」の
広いコミュニティと、もう少し小さく、しかし密に顔を合わせる特に人文社会科学出身の博士〜学部生の
院生のコミュニティがあります。これらをうまく活用しながら、全てのステイクホルダーにメリットがある
企画を考える準備もできています。随時、提案、企画の持ち込みお待ちしております。


西田: ryosukenishida[at]gmail.com([at]を@に変えて下さい)


どこにいくのかは僕らも分かりません。僕らには、「新しい研究者や書き手(とそれらの予備軍)の
社会的認知のきっかけをつくること」「あらゆる知のハブになること」という明確な2つのミッションが
あるだけです。


そのうえで、偶有性をうまく活用していくことにこそネットの可能性があるのではないでしょうか。


改めて、全ての皆様に厚く御礼申し上げます。


(西田)











既に4月に入って随分日がたちました。

私事ですが、昨年度末で慶應の助教の任期が終了しました。

慶應助教は研究専念だったのですが、いい意味で背伸びさせていただきました。関係の皆様に厚く御礼申し上げます。

そして、4月1日付けで独立行政法人中小企業基盤整備機構のリサーチャーに就任いたしました。ソーシャル・ビジネスや社会起業家、事業型NPOを含めた広義の中小企業の調査・研究を行います。

広義の中小企業はまだまだ知らないことが多いのですが、少し勉強しただけでもあまり研究の進んでいない、しかし、これからより重要度が増す分野だと直感いたしました。なので、とても楽しみにしております。

また、同じく今年度一年間東洋大学経済学部で非常勤講師も務めることになりました。情報発信・共有ツールを用いて、地域情報を発掘するようなグループワークの授業にする予定です。昨年度何度か東洋大学でゲストレクチャーをさせていただいたのですが、熱心な学生のかたが多く、こちらもとても楽しみにしております。

これからもどうぞよろしくお願いいたします。

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