ビジネスの最近のブログ記事

以下の共編著、共著が発売になります。
よろしくお願いいたします。

西田亮介・塚越健司編著『統治を創造する』(春秋社)
(目次、以下Amazonより転載)
序 章:統治を創造する時代へ......西田亮介

第1部:統治とは何か
第1章:eデモクラシー2.0......谷本晴樹
第2章:政府/情報が開かれる世界とは......塚越健司
第3章:「政治」概念はラディカルに変化するか......淵田仁
第4章:ハイエクの思想から読み解くオープンガバメント......吉野裕介

第2部:創造的統治の手法
第5章:ソーシャルメディア時代の新しい社会貢献......西田亮介
第6章:"3・11"にオープンガバメントはどう動いたか......藤沢烈
第7章:オープンガバメントと著作権......生貝直人
第8章:情報の「組み合わせ」がビジネスを生み出す......イケダハヤト

第3部:もう一度、統治を考える
第9章:悪しき統治を想像する......円堂都司昭

内容紹介
東浩紀(『一般意志2.0』):情報技術が政治を変える。――夢を「現実」に落とすための必携論文集。
佐藤尚之(コミュニケーション・ディレクター):日本を変えることを諦めたくないあなたに。
駒崎弘樹(NPO法人フローレンス代表):若者が描く新たな「政治と私たちのあり方」が、ここにはある。

多角的に情報が絡み合うことで「創造」が生まれる世界の根底には何が潜んでいるのか。これからを考える上で避けては通れない「プラットフォームとしての政府」とは何か。「オープンガバメント/Gov2.0」の流れを軸に解説。現行の統治(ガバナンス)における問題点を明らかにすると共に、「政治・経済・社会(思想)」の未来像を描く。

日本を揺るがした大震災。そこで人々をつなげたのは「Twitter」や「助けあいジャパン」などにおけるSNS(ソーシャルネットワーキングシステム)だった。またウィキリークスによる機密情報のリークやジャスミン革命における「Facebook」の活躍なども連日報告されてきた。これら「支援」から「革命」までを横断する、高度情報化社会における変革の背景には何が見えるのか。一人一人が世界を変えられる時代に必要なヴィジョンとは。

出版社からのコメント
震災&ウィキリークス以降の社会変化を読み解き、高度情報化社会において、どのように「政治・社会・ビジネス」に関わっていくべきかを提案する入門書です。

遠藤薫編著『大震災後の社会学』(講談社)
(目次等Amazonより転載)

序 章 東日本大震災と社会(遠藤薫)
第1章 大震災と社会変動(遠藤薫)
第2章 グローバル世界のなかの東日本大震災(遠藤薫)
第3章 東日本大震災にみる日本型システムの脆弱性(高原基影)
第4章 地域経済復興における「セーフティネット『選択と集中』の輻輳」(西田亮介)
第5章 災害ボランティア活動の「成熟」とは何か(新雅史)
第6章 日本の防災システムの陥穽(関谷直也)
第7章 震災とメディア(遠藤・西田・関谷)
終 章 日本の明日(遠藤薫)

内容説明
「未曾有」と形容される東日本大震災は、日本の社会がいままでつくりあげてきたシステムの問題を顕在化させることになった。これらの問題とは、震災によって新たに明らかになったというより、問題点が指摘されながらも、はっきりと誰にもわかる形で露呈したという性格が強い。
政治・国家の不在、防災システムの問題、先延ばしにしてきた地域振興の問題、メディアを巡る問題、私たちはこの震災を転機として、新たな社会をよりよいものとして、つくっていくことができるのか。
本書では、編著者のもと、西田亮介、高原基彰、関谷直也、新雅史といった期待の若手社会学者がそれぞれのフィールドで、震災と社会についてレポートする。
彼らのレポートから見えてくる日本社会のシステムの問題と解決へのヒント。

あとThink The Earthさん編集の共著も同時期に発売になると思います(正式な案内が出ましたらいずれ告知します)。



お馴染みKAI_YOUの単行本、『ミニコミ2.0 ミニ・コミュニケーションとメディアの行方』が発売になります。

僕と、早稲田文学編集長市川真人氏の対談「メディアと流通の未来」も収録いただきました。書籍流通の変化やインディペンデントメディアの可能性、書き手の話など、話題は多岐に。

「メディアと流通の未来」 市川真人(批評家/『早稲田文学』プランナー)×西田亮介(研究者 /「.review」発起人)


3月に入ると、書店流通やamazonでの取り扱いも始まるみたいです。
以下、表紙とプレス(made by KAI_YOU むろん、告知の許可貰っています。)。

minicomi20_cover.png

minicomi20_cover_obi.png

mc2_gaiyo (1).pdf

KAIYOU_Press.pdf

『中央公論』2009年10月号に寄稿しました。社会論として「起業」を扱っています。社会起業やNPOなどが属する、いわゆる「サード・セクター」での起業≒社会起業についても言及しています。

西田亮介「「起業不毛社会」からの脱却はなるか?」

10日から書店に並ぶはずです。
お手にとっていただけると幸いです。 


勝間和代の新刊『会社に人生を預けるな』を読んだ。副題の「リスク・リテラシーを磨く」に魅かれたからである。奇しくも、先日『週刊ビジスタニュース』に寄稿した「"起業ブーム"はどこへいったのか?」で、「リスクテイクしないことがリスクかもしれない」と述べたように、リスク(とリスクテイクの仕方)に関心があって、このタイトルは明らかにリスクテイクに照準を当てた本に思えたからである。

ざっくりまとめるとこの本の中で、勝間は

1.人材流動性の高まっていく時代(≒フリーエージェント化社会(by D.Pink))では、個人の能力ではなく会社に依存したライフスタイルはハイリスク。

2.身の回りのリスクに敏感になろう。

3.カリキュレイテッド・リスク(計算可能なリスク)をとることから始めよう

ということを言っている。

僕は『週刊ビジスタニュース』で大学生やベンチャー社長のヒアリングをもとに、主に1.に近いことに言及したわけだけど、本書ではさらに具体的な「どのようにリスクテイクするか」というテーマに踏み込んでいる。拙稿は現状記述を踏まえた原因に関心があり、『会社に人生を預けるな』は現状記述を踏まえたオルタナティブの提示に関心があったともいえよう。

ということは、現状記述の後に「なぜ〜」と「どのように〜」のどちらに焦点を当てるかが、社会分析や社会評論とビジネス書を分岐する大きなポイントになってくるといえる。

そうだとすると、実は両者の違いはそれほど大きくない。社会科学を専門にする自分としては両方を射程に納めることができれば、仕事の幅が広くなるなあと思ったw もしくは「ビジネス書の社会学」もできるww

いずれにせよ、勝間和代や梅田望夫の言説は1990年代後半〜2000年代前半の雰囲気に強い影響を受けた僕にとっては、論理的に納得するというよりもノスタルジー(というにはまだ早いか)も含めて大変親和的である。具体的には例えば、ただの「いい人」ではなく、ある意味では冷徹に現状を踏まえた上で、あえて「オプティミスティックな態度を取る」(特に梅田は各所でそう宣言している)という姿勢だろうか(そういえば、以前id:klov君が『思想地図』vol.2の僕の論考に関連して似たようなコメントをくれていた)。

このようなことを前提とすると、彼らの主たる読者層と、ネット起業ブームや不況などの影響で、比較的他の世代よりも会社依存のメンタリティが弱く、向上心・向学心の高い僕より少し上の世代(いわゆる「ロスト〜」と呼ばれる世代ででしょうか)が重なって見えた。




先日、ソフトバンククリエイティブ『週刊ビジスタニュース』に寄稿した「"起業ブーム"はどこへいったのか?」がアップされました。

http://www.sbcr.jp/bisista/mail/art.asp?newsid=3357

切込隊長さんの連載と一緒に配信していただいたのはうれしいですね。

ソフトバンククリエイティブ文芸&学芸編集部(こちらから『週刊ビジスタニュース』の配信登録できます。)→

http://www.sbcr.jp/bisista/

ソフトバンククリエイティブ『週刊ビジスタニュース』に「"起業ブーム"はどこへいったのか?」を寄稿しました。現在メールマガジンとして配信中で、来週にはウェブにもアップされる予定です。先日アップした「どのように起業家精神を育てるのか」とも関連する内容です。併せて一読いただければ、幸いです。

なお、執筆にあたっては、現役大学生8人と(株)ソウサス代表取締役社長佐藤雅尚氏にご協力いただきました。

ソフトバンククリエイティブ文芸&学芸編集部(こちらから『週刊ビジスタニュース』の配信登録できます。)→
http://www.sbcr.jp/bisista/

http://www.ifr.ac.uk/netsci08/default.html

ネットワーク科学の国際学会NetSci08で発表してきます。

R. Nishida, M. Mori and T. Iba, "Analyzing Co-Purchase Network of CDs in Japanese Online Store" (poster)

オンラインストアとの共同研究の成果であるCD市場の分析について発表してきます。これでとりあえず博士号の要件である国際学会発表を最低限は満たすことができそうです。

NewmanやMayといった大御所も招待されているみたいなので、楽しみです。

また、イギリスに訪れるということ自体も初めてなので楽しみにしています。ロックとサッカー、ビールの街でしょうか。6/21(土)に出国予定です。

SFCでは多くのケースメソッドの授業が存在する。(ケースメソッドについては、例えばKBSを参照→http://www.kbs.keio.ac.jp/kbs/casemethod.html

主にケース・メソッドはビジネス・スクールや起業を担う人材を育成するために用いられている。ケース・メソッドの教育効果は、僕も何度か受けたことがあるが確かに高い。教師、生徒間の間で相互作用があるために、確かにマネジメントのノウハウや戦略構築をダイナミックに学ぶことができる。だが、これは本当に起業家育成につながるだろうか? 

ケースメソッドの第一の問題点は、成功事例の学習にせよ失敗事例の学習にせよ常に後追いになってしまうことだ。第二の問題点は、マネジメントのノウハウを身につけるには有用だが、新規ビジネスモデルや事業創出に結びつくようには思えないということである。

言い方を変えれば、既に1つ存在するビジネスモデルを2,3,4...と膨らませるのに、ケースメソッドは適しているように思う。様々な状況における先行戦略と意思決定を学ぶのだから。だが、0を1にするのにケース・メソッドが有効だとは思えない。そこに必要なのはコンセプトと優れたクリエイティビティではないだろうか。

その意味で、有能なマネージャー育成のためには(これはこれで大事なことだと思うけれども)ケース・メソッドが有効だが、起業家を養成するために、という文脈でケースが有効だと言われると個人的には違和感を覚える。

これが地域活性の文脈に入ってくるとますますことは複雑になる。最近、地域活性の文脈で、地域活性を担う人材の育成にケースメソッドを使う、というアイディアをしばし耳にする。これらは本当に「成功」しているのだろうか? ケースメソッドで培われるマネジメントや戦略、意思決定についてのノウハウは、何も地域活性のみならず会社やその他公的セクターでも十分使用できる能力だ。首都圏でも今や有能な人材は各アクター間で取り合いとなる。地域になればこれはさらにシビアな問題となるだろう。

そうすると高度なマネジメントや戦略構築能力を身につけた人材は、そのまま地域活性の分野に携わるだろうか?

賃金水準ではどうしても、地域活性を担うセクターと大企業では勝負にならない。

ではどのように地域活性が人材の市場で勝負していくか? このとき地域活性に重要になってくるのは、魅力的で明確なコンセプトとそれを支援する制度ではないだろうか?賃金水準では劣るけれども、うちの地域ではこういう方向性を持っているので面白いことができますよ、それを応援しますよ、という環境があれば地域も人材市場で勝負できるのではないかと思う。もちろん一部の先駆的な自治体で既にそういう環境が構築されつつあるのも認識している。

ともすれば妥当な策が出され、なんとなく盛り上がりと勢いに欠ける最近の地域活性に必要なのは、まず魅力的なコンセプトとその支援だ、と言い切ってこのエントリーを締めくくりたい。

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