ミニ講義:変数って何ぞや?!

 

変数とは,日常用語で言えば,目の付けどころ(シャープのかつてのコマーシャルのような).

我々の目につくということで,それは「属性」とでもいえばいいのかもしれません.


この授業の目的は,全員が,まちをつぶさに語れるようになることです.

諏訪と加藤はまち観帖研究で1年半でその能力を進化させました.

語れるようになるためには,まず語彙を手に入れなければなりません.

語彙の基になるのが,まさに変数なのです.


まち観帖の型ことばを各自,14日までによーく読んで来てください(14日にはチームにひとつ配ります).

諏訪と加藤がまちのなかの,どんな「属性」に眼を向けているかを明確に認識してください


例えば,舗装してある道の,道幅方向が平坦ではない なんて記述があったりします.

数学風,変数チックに言えば,「道幅方向の平坦さ」が変数で,変数値が「平らではない」となります.


まちに/自然環境として,どんな「もの」があるか,それがどんな属性/性質を有しているかをつぶさにみていくと,無限に変数がみつかります.

それがみつかって初めて,まちをその変数を意識して語ることができる.

それが語彙を手に入れるということです.


皆さんの元々の紹介文には,そもそも,ひとを語るばかりで,まちを描写する文章がない.

集まりつつある文章のなかには,まちを描写はしていても「変数」という細かいレベルで捉えていないものも,まだ見受けられます.


例えば,まちのなかに興味を惹かれるお店があったとしましょう.そこを「少し奇抜でユニークな場所」と描写するに留まるとすれば,それはお店の全体の「雰囲気」を表現したに過ぎない.

そのお店にどんな「変数」があるから,そういうユニークで奇抜という雰囲気が生じるのか?

そういうレベルでまちをみれば,変数レベルで意識できているということになります.


そういう眼で,我々の型ことばを読んでみてください.

すくなくとも,まちの様々な物理的な属性や,ものとものとの位置関係などが語られています.

これは我々の例なので,あくまでもまちを観る参考であって,これに従うべきものではありませんが..

2012.8.13)