「課題研究3(日本とアメリカ)」

4. 政治(1)(5月14日)

  1. 議院内閣制

    内閣が議会(とりわけ下院)の多数に基づいて組織され、その信任下に活動し、議会(とりわけ下院)に対して責任を負う制度。閣僚は原則として下院に議席をもつ。

    英国でウォルポールの時代(18世紀中葉)に慣習化され、内閣の連帯責任制、政党内閣制、議会多数勢力の意志反映などを特色とする。日本では戦前は十分な発達をみず、新憲法下で初めて制度的に確立。

    総理大臣は議会に対して責任を負う。議会を解散できる。

    戦後の総理大臣

    鈴木貫太郎、東久邇稔彦、吉田茂、片山哲、芦田均、鳩山一郎、石橋湛山、岸信介、池田勇人、佐藤栄作、田中角栄、三木武夫、福田赳夫、大平正芳、鈴木善幸、中曽根康弘、竹下登、宇野宗佑、海部俊樹、宮沢喜一、細川護煕、羽田孜、村山富市、橋本龍太郎、小渕恵三
    議員数

    衆議院500(任期4年)、参議院252(任期6年)、計752人(16.7万人に1人)
  2. 大統領制

    広い意味では大統領を元首とする統治形態。狭い意味では行政府の首長である大統領が、立法府とは無関係に直接国民によって選ばれる統治形態。

    大統領:共和国の元首。選挙により一定任期就任するのが通例。選任方法は議会による選挙(ドイツ)、国民による選挙(米国)、内閣の互選(スイス)など多様。

    共和制:一国を代表する象徴あるいは元首が、人民の中から一定の任期間選ばれる国家の体制。君主制の対。主権が人民にあることから民主制と同義語に用いられる場合があるが、実質的には独裁的統治が行なわれる場合も少なくない。

    アメリカも直接選挙ではない。

    選挙は西暦の偶数年。大統領選は四年ごと閏年。下院選は2年ごと。上院選は2年ごと3分の1ずつ(任期は6年)。大統領選挙がないときは中間選挙。
    戦後の大統領

    ルーズベルト(D)、トルーマン(D)、アイゼンハワー(R)、ケネディ(D)、ジョンソン(D)、ニクソン(R)、フォード(R)、カーター(D)、レーガン(R)、ブッシュ(R)、クリントン(D)
    議員数

    上院100(任期6年)、下院435(任期2稔)、計535人(50.5万人に1人)
  3. 議院内閣制を取りながら大統領も併置している国

    フランス、ドイツ、イタリア、スイス、オーストリア

    フランス大統領(独自):非常事態における強大な権限、首相の任免権、議会の解散権、条約の批准権

  4. 55年体制の成立と分裂

    1955年10月、それまで左右両派に分裂していた日本社会党が統一

    11月、自由党民主党の両保守党が合同して自由民主党結成:二大政党制?、1か2分の1政党制?

    社会党から民社党分裂(60年)、公明党結成(64年)、共産党台頭(60年代末から)

    日本新党結成(92年5月)

    自民党から新党さきがけ、新生党分裂(93年6月)

    細川連立内閣成立(93年8月)

    村山「自社さ」連立政権(94年6月)

    新進党結成(94年12月)

    橋本政権(96年1月)成立。日本社会党は社会民主党へ改名

    さきがけと社民党離脱者から民主党結成(96年9月)

    「社さ」与党離脱(98年)