「世界の現代を知る4(政治)」

7. 日本政治論(1)−政治家−(6月4日)

  1. 日本政治のイメージ
  2. アンケート

    金権、スキャンダル...

  3. 政治家は「えらい」か?
  4. 政治家になる理由:改革をしたい、跡目を継ぐ、有名になりたい、権力が欲しい...

  5. 政治家とお金
  6. 収支は闇の中

    たかり、たかられ、の体質

    選挙と金

    政治家の特権

  7. 族議員と政策
  8. 族議員は悪か?

    政策形成過程における政治家の役割

    議員立法と閣法

  9. 圧力団体政治

  10. 議員:国家代表か、地域代表か。

    圧力団体:プレッシャーグループの訳。政府や政党に圧力をかけて自己の利益を擁護しようとする社会団体。労組、農民団体、婦人団体、財界など。今日の日本では地方公共団体もはいる。現代社会特有のもので、公共の利益の立場から、政党政治を危うくするものとして問題視されることもある。

    ロビイスト:議員が院外者と面会する控室lobbyをおもな舞台として、特定の圧力団体の利益のために議会に働きかけ、請願や陳情を仲介する院外運動団体の運動員。米国の議会用語として生まれ、各国でも用いられている。立法、法制、議会運営等に精通した者が多く、しばしば腐敗政治の源泉ともなるので、米国では1946年連邦ロビイング統制法が制定され、ロビイストは上下両院事務局に登録することが義務づけられた。

    族議員:特定の政策分野について、フォーマル、インフォーマルにかかわらず、強力な影響力を持つ議員。

    鉄の三角関係:共通の利害によって結びついた利益(圧力)団体、行政、議員の間の強固な関係。

    NRA(National Rifle Association:全米ライフル協会)

    会員350万人。憲法修正第2条「よく統制された民兵は、自由な州の安全に必要であるから、人々の武器所有・携帯の権利は侵されてはならない」

    アメリカには2億丁を超える銃器。キング、ケネディが暗殺された1968年に連邦銃規制法が発効。94年にはブレイディ法(短銃規制法)が発効。

  11. 選挙制度
    1. 大選挙区制

      一選挙区から複数の議員を選出する

    2. 中選挙区制

      大選挙区制の一種。一選挙区から3人ないし5人の議員を選出する。1925年から1994年以前の衆議院議員選挙(1946年を覗く)

    3. 小選挙区制

      一人一句制。国の全域を総定数に等しい数の選挙区に分割する。

      メリット
      1)二大政党制を実現しやすい
      2)候補者をよく知った上で投票できる
      3)候補者の乱立が防止される
      4)選挙費用が縮減できる

      デメリット
      1)政治に反映しない大量の死票が出る
      2)各地域の個別的利益が優先され、国全体の視野に立った意見が政治に反映されにくい
      3)選挙に買収などの不正行為が多くなる

    4. 比例代表制

      各政党に対し得票率に比例した議席を配分する選挙制度。→死票を無くす(議会を国民の意見の分布の縮図にする)。1983年から日本でも参議院選挙に取り入れられる。
    5. *ドント式
      ★定員を6人とした場合、当選は商の第6位まで。
      ■政党名簿(数値は得票数とその商数)
      ●A党
      ・除数(÷1) 当選(1) 150万票
      ・除数(÷2) 当選(3) 75万票
      ・除数(÷3) 当選(5) 50万票
      ・除数(÷4)      37万票
      ●B党
      ・除数(÷1) 当選(2) 80万票
      ・除数(÷2) 当選(6) 40万票
      ・除数(÷3)   26万票
      ・除数(÷4)      20万票
      ●C党
      ・除数(÷1) 当選(4) 70万票
      ・除数(÷2)   35万票
      ・除数(÷3)   23万票
      ・除数(÷4)      17万票
      ●D党
      ・除数(÷1)  30万票
      ・除数(÷2)    15万票
      ・除数(÷3)   10万票
      ・除数(÷4)       7万票
    6. 小選挙区比例代表並立制

      有権者が一人二票を持ち、総定数の一定部分を小選挙区で、残りを比例代表区で別々に選挙する制度。

      総定数が500人で、小選挙区に300人、比例代表区に200人が配分されている。比例区では政党に投票し、全国一一ブロックに分けて集計される。これまでのように候補者や政党の名前を書く方法ではなく、投票したい政党や候補者に〇をつける記号式が採用された。×をつければそれは無効票となる。当選者は、小選挙区選挙では第一の候補者、比例区選挙では政党の届けた名簿の中からドント式によって定される。

      名簿届出政党になるためには、〈1〉国会議員を五人以上有すること、〈2〉直近の国政選挙で二%以上の得票率を獲得していること、〈3〉名簿登載者を定数の二割以上有すること、のいずれかの条件を満たす必要がある。

    7. 小選挙区比例代表併用性

      第二投票の集計結果に基づき、得票率に応じて各党に総定数が比例配分され、第一投票で各党が既に獲得した議席数を差し引いた数の議席が、各党の候補者名簿での登載順位に従って定される。