第62回 A級


優勝:早稲田
[小澤・萬年・池田・石丸・塚田]
1回戦 2−3 九州大学
2回戦 3−2 大井川高校A
3回戦 5−0 お茶の水女子大学A
決勝戦 4−1 東京大学A

 早稲田の3連覇は間違いない、と見られていた今大会であったが、小さな波 乱があった。まず早稲田は幹事長でありエースでもある福原が大学の研究の都 合で欠場し、塚田がその補強に抜擢された。小澤・萬年・池田・石丸・塚田の 布陣で挑む。
 1回戦。早稲田−九州大は意外な展開となる。早稲田石丸と九大溝手のホー プ対決は溝手が11枚で圧勝。悪くても接戦を期待していた早稲田は歯車が狂 い塚田が橋本に、萬年が中島に敗れ3敗。早稲田は3期ぶりに勝点を落とした。  2回戦。5年ぶりの決勝進出・初優勝に向けて優位に立った九州大学、しか し何を思ったかお茶大戦では「3N」こと、九大スター選手の1人長澤をメン バーからはずす。果たして主将西が相手主将中村に、中島がB級和田選手に不 覚をとり完敗。痛い痛い星を落とした。この時の3敗が結果として尾をひ き、星一つの差で決勝進出は早稲田大学となった。
 もう一方のブロックは東京大学が大井川・早稲田・東北大をくだし13勝で 余裕の決勝進出。
 決勝戦。組み合わせは以下の通り。
塚田−小林
小澤−浜村
石丸−山崎
池田−横田
萬年−川村
 石丸−山崎戦が注目された。山崎は東大を初優勝に導いた時からのレギュ ラーで団体戦に強い「勝利の女神」。石丸は次代の早稲田を背負うことを期待 されたホープ。しかし石丸、1回戦大会の汚名返上とばかりに持ち味のキレの ある集中力のかるたで13枚と1抜け勝ち。石丸の勢いに引っ張られ早稲田完勝、 福原の欠場を補い嬉しい優勝。少々危ない場面もあったがこれで3連覇となった。 エースを欠いても層の厚さで補い、ベテランに加え若手2年生ホープ・石丸と 池田が加わり、穴のないように思えた早稲田大学だった。
しかし若手が力をつけているのは他のチームも同じであった。この日、東京大 学Bチームは2年生のみのチームでB級を圧勝した。その早東このメンバーが これからの職域の主役となる…。

       (田口貴志氏による観戦記)