<アプレットを学習する際の注意!>
Javaで新たに作成されるプログラムには、必ずクラス名をつけなければなりません。クラス名とはそれぞれのプログラムの固有の名前にあたるものです。この教材の中に登場する例題では、それぞれのプログラムのクラス名は
class クラス名 |
ないしは、
public class クラス名 |
という書式で宣言することになります。
このクラス名は、アルファベットと数字を自由に組み合わせてつけることができます。ただし、先頭が数字で始まったり、途中で空白があったりしてはだめです。
ところで、このクラス名の付け方に関して、次の二つの注意事項があります。
一つめの注意事項は、たとえばクラス名に「Abc」という名前を用いたならば、そのクラスを保存するファイルのファイル名は必ず「Abc.java」でなければならないことを意味します。この時、大文字/小文字の区別も含めて一致させる必要があることに注意して下さい(つまり、上記の例でファイル名が「abc.java」だと不一致とみなされます)。
また、二つめの注意事項は、「Javaの開発環境が用意するクラス」を多用することになる第8週(GUIを利用したアプレット)以降の学習において、特に気をつけて下さい。Javaの開発環境は、頻繁に用いられることが予想される(そしてプログラマーが自力で開発するには手間がかかる)機能を持ったたくさんのクラスをあらかじめ用意し、プログラム作成の手助けとなるように提供しています。通常、Javaのプログラムは、そのようなあらかじめ用意された”出来合”のクラスの機能を借りながら作成されます。この教材の例題も同様です。このとき、自分で新たに作成したプログラムにつけるクラス名は、この「Javaの開発環境が用意するクラス」につけられているクラス名と絶対に重ならないように注意しなければなりません。
ちなみに、この教材で登場する「Javaの開発環境が用意するクラス」のクラス名としては、以下のようなものがあげられます。
Applet, Graphics, Image, String, Integer, MouseEvent, MouseListener, MouseMotionListener, Button, Choice, ActionEvent, ActionListener, ItemEvent, ItemListener, Thread, Runnable, FlowLayout, BorderLayout, Panel, Canvas
自分で作成するプログラムには、上記のクラス名は絶対に使用しないで下さい(必然的に、Applet.javaやGraphics.javaといったファイル名をつけることも禁止事項です)。
たとえば、もしも自分で作成したクラスにChoiceというクラス名を使ったとしましょう。あとから別のプログラムの中でJavaが用意したChoiceクラスを利用するつもりで「Choice c = new Choice();」などと記述しても、同じディレクトリ内に自作のChoice.classが存在すると、(Javaが用意したChoiceではなく)自作のChoiceクラスを利用するものとコンパイラーに判断されてしまい、うまくコンパイルされないことがあります。ですから、この点にはくれぐれも注意して下さい。
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