国立公文書館「大正時代」展(7月28日)

国立公文書館(竹橋)で開催中の令和5年特別展「大正時代」の監修を担当させていただきました。

 2018(平成30)年に明治150年を記念して行われた特別展「躍動する明治―近代日本の幕開け」をご記憶の方も多いと思います。ひときわ目立つポスターにはじまり、展示、記念講演、体験型イベント、プロジェクションマッピングと華やかに行われ、数多くの方が来場された特別展で、私も、(おカタいイメージのある)国立公文書館で、こんな華やかなイベントができるのか」と驚きつつ、華やかな印象をまとった明治を、大正時代を主たる対象とする研究者としてうらやましく思ったものでした。

https://www.archives.go.jp/exhibition/haruaki_30_aki.html

 そうしたところ、関東大震災100年となる今年、大正時代をとらえなおす特別展を行いたいとのご連絡をいただきました。私のキャリア、実力で監修を担当するのは明らかに役不足の重荷でした。ところが、担当はあの明治150年特別展を推し進められたSさんだというではないですか。これは面白いものができそうです。なにより、研究に行き悩んでいた修士2年の私を救ってくれた同館にはどれだけ恩返しをしても足りません。ということで、蛮勇をふり絞ってお引き受けしました。

 会期の前日、おそるおそる下見に伺ったところ、さすがSさん、ともすると地味になりがちな大正時代を、(予算も限られているなかで)活き活きと描き出してくださっていました。館員のみなさんから提供されたモノ関係の写真などもあり、Sさんの人徳がうかがえます。すばらしい。

 ごあいさつを済ませて、帰り際に受付を眺めてみました。「明治」展では、クリアファイルやチケットファイル、あのポスターが表紙になったリングノートと、グッズも充実していたけれど、大正は、、、と思ってみると、なんと、またマニアックなグッズがあるではないですか!

大正期の首相の花押をデザインしたペーパークリップ!

 これは驚きました。監修の範囲外です(笑)。なぜこの3人なのか、なぜ大隈が入っていないのかは、私にもわかりません。さっそく5つ購入させていただいて、その日の夜に会った政治史研究者のみなさんに差し上げました。みなさん、ぜひ学生さんを連れて見に行ってくださいね。しっかりした図録も作っていただきました。

 翌週28日には、記念講演をさせていただきました。35度を上回る猛暑のなか、定員を超える70名の方にご参加いただきました。ありがとうございました(終了後のビールがおいしかったことはいうまでもありません。お付き合いくださったTさん、Yさん、ありがとうございました)。

 8月10日からは終戦の詔勅(実物)も特別展示されます。常設展には平成の書、令和の書もあります。ぜひ竹橋まで足を運んでいただき、大正、昭和、平成、令和を感じていただければ幸いです。

 展示会のサイトはこちらです https://www.archives.go.jp/exhibition/

 


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