SFC 清水唯一朗研究室

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2008年8月25日
頂きもの―西川賢『ニューディール期民主党の変容』

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 西川賢『ニューディール期民主党の変容』(慶應義塾大学出版会、2008年)
「ニューディール期、地方レベルの政党組織に生じた変容が全国レベルの民主党に与えた影響を、ペンシルヴェニア州の事例を中心に実証的に解明する。利益誘導政治の位相の転換を、これまで地方に埋もれていた一次資料を駆使して論証し、マクロ・レベルの政治的変化を解明した研究。」(出版社サイトより)
 大学・大学院の同期・西川賢氏の著作が刊行されました。ご恵贈、ありがとうございます。
 学業を共にして、刺激を受け続けてきた同志の成果が世に出たことは、なんだか我がことのようにうれしいです。
 あとがきを読むにつけ、自分は同氏のもつ理論的な視野の余慶を受けてきたのだなぁ、と実感します。瞠目すべき、現地原資料のあくなき渉猟と分析による歴史的叙述はもちろんのこと、副題にもあるとおり、政党組織、集票行動、利益誘導といった政党の行動原理に迫る理論的なインプリケーションは、同君ならではと感じます。
 かつて読ませてもらった博士論文からの発展を楽しみに、読ませて頂きます。
 以下、目次です。
 序 章 課題と視角
 第一章 ペンシルヴェニア州における共和党一党支配体制の形成と展開
 第二章 共和党一党支配体制の崩壊とペンシルヴェニア民主党の躍進、一九三二―一九三四年
 第三章 失業救済事業と利益誘導政治の位相転換、一九三六―一九三八年
 第四章 ニューディール期のペンシルヴェニア州における第三政党運動の蹉跌
 第五章 ニューディール期における民主党の組織的変化に関する一考察
 第六章 比較検討作業
 結 論