未成年者の飲酒は身体的にも精神的にも成長に悪影響が出ることを周知・啓蒙して いくことが肝要であることは言うまでもないが、ここでは未成年に対する教育 という観点から論じてみたい。
酒を売る側の意識が未成年飲酒防止に大きく影響すると言える。親が子供に酒を 飲ませているケースば多いと言うのは調査で明らかになっている。またコンビニなど で未成年者が酒を買う、はたまた未成年の従業員が未成年の友人に売るといった ケースも多くある。この様なケースを減らしていくためには従業員に対する周知・ 啓蒙を進めることが肝要であり、それが学校などでの未成年者に対する直接の教育 と結びつけばより効果が上がると見られる。
しかし致酔性飲料という酒類の特性から例え成人でも自己責任を求めるのは難しい という指摘もあることから、より良い飲酒環境を作っていくのに消費者、業界の 責任に完全に任せるのは困難だといえる。このことから酒類の販売には社会的管理 が必要であると考えられる。
事業者側から見ると消費者への的確な情報の提供が社会規範的に見た酒の販売を
より良いものにしていくために必要である。しかしこれにも様々な問題が見られ、
改善が必要と考えられる。広告については最近の酒販業界内での競争の激化は
過剰な広告につながっている。未成年者に影響の強いメディアを利用した広告では
配慮が必要である。「お酒は20歳を過ぎてから」等の表示も大きさ、露出時間、
音声の付与などを検討すべきである。