29282 返信 「敗戦国」と「勝利した」連合国の戦後戦略 URL 工藤猛 2004/08/14 03:31
「敗戦国」には制約がある。
勝利した側が国際秩序のルールを決める。
「敗戦」した日本が幸運だったのは「勝利した」連合国が
1945年から1949年にかけて決定的に分裂したことだ。
ソビエトと中国共産党の両独裁政権による軍事的な対外膨張政策に
国際社会は『侵略者』という認識を日本国と共有することができた。
欧米諸国の諸植民地は独立の気運が増してきた。
旧満州を共産主義(独裁と庶民虐殺)の防波堤にしたい日本国の真意が
敗戦後に理解されてきた。『侵略者』に立ち向かう新たな連合国が出来た。
日本は新たな連合国の一員として侵略者、虐殺者ソビエトと他民族抑圧の
中国共産党と共同して対峙することになった。
東アジアでは日本の属したグループに「正義」があった。
ソビエトは崩壊し正常化の過程にある。
北朝鮮の悪徳ぶり、独裁政権下の悲惨さは全世界に知れ渡った。
中国共産党は生き残りの為に自己修正に必死だ。独裁と他民族抑圧を隠して
国際社会の一員になろうと変身中だ。


日本の軍隊に集団的自衛権行使を認め、国連の常任理事国(拒否権無しでも可)に
なって他国の軍事紛争に国際平和の為に積極的に「関与」するようになれば
「敗戦国」待遇から抜け出ることになる。
「平和」な国際状態を確保し、秩序を荒らす側に平和的な状態を「強制」する
役目が出てくる。国際社会の主流グループがめざす国際秩序に貢献する軍事力が
日本には必要になっている。時代の層が明らかに変ってきている。

日本国の憲法9条は第二次大戦に勝利した「連合国」にとっても邪魔になっている。
平和を作り出し管理する役目を日本の経済力、軍事力に期待している。
海外に各種の経済的な利権をG8諸国と共有している。
軍事力とその行使についても「共同化」を求められている。
時代は「敗戦国」日本の変容を強要しつつある。
いい方向への変化、変動だと思う。