29611 返信 Re:社民党の選手会スト支持問題 URL inti-sol 2004/09/23 02:01
おっちゃん

> それでは法を根拠に言うとですね。
> 管理職でも労働組合を組織することができるわけです。

そのとおりです。個人加盟の「管理職ユニオン」というものが存在します。
東京管理職ユニオンhttp://www.mu-tokyo.ne.jp/
管理職ユニオン関西http://www.mu-kansai.or.jp/index.html
名古屋管理職ユニオンhttp://www.union-style.com/
など


> しかし、一般のほとんどの組合は管理職を「排除」しているでしょ。inti-solさんの組合もそうではありませんか?

いいえ、排除はしていないと思います。単に慣行として、管理職になったら組合をやめるものだと、お互いにそう思っているだけではありませんか。

> それはそれでいいのですよ、悪いことではない。でも、なぜでしょう?
>
> 水原さんが言うように「映画監督」や「プロレス選手」も雇われれば労働者だとすれば学校の校長(野球の監督みたいなもんでしょ)や企業の管理職も労働者なわけです。

そのとおりです。過去、学校の校長でありながら敢然と日教組の組合員を続けた方も、少数ですが存在しました。

> そこで「監督」なり「校長(管理職)」なりで組織する労働組合があるとすればですね、それは既存の一般的な労組や教員組合とは「まったく違う」「新種の労組」だと私は言っているのです。

あるとすればって、現に上記にURLを示した管理職ユニオンが存在します。確かに既存の一般的な組合と異なる部分はありますけれども、「まったく違う」「新種の労組」というほどの違いがあるようには−少なくともホームページを見る限り−思えません。

> 既存の一般労組のモノサシをあてはめられるような「労組」ではないのですね。雇用形態・契約形態も大いに異なる場合もあると思います。

もともと、既存の一般労組に所属する労働者にしても雇用形態契約形態は千差万別です。公務員と民間企業、常勤のいわゆるサラリーマンや正規職の公務員と派遣の契約社員やパート、非常勤の公務員、日雇い労働者、アルバイト・・・・・みんな、それらを対象とした「既存の労働組合」が存在します。管理職の雇用形態や契約形態が、それらと比べて大幅に異なっているとは考えられません。

> さて、プロ野球選手が組織する労働組合はどっちに近いと思いますか?

比較すれば、契約社員や非常勤公務員などの労働組合に近い性質でしょう。

> そりゃ「映画監督労働組合」ですよね。一般的な労働者と比較すればそれは随時契約(実質的には直近の実績払い)の臨時雇用みたいなものです。

東京土建一般http://www.tokyo-doken.or.jp/なども、そのような立場の建設労働者の組合です。

> これは続ければ水掛け論になりますから措いて、

水掛け論とおっしゃいますが、わずか1ヶ月の間に、90万筆の署名の大半が選手会公式ホームページ経由で集められたことはどう考えましょう。

> それでは私は国民の支持(私の意見=プロ野球ストに対する私の見解)のほうをベースに書いているわけです。普通、ネット掲示板での意見の表明なんてそういうものです。選手会の要求と私の支持もイコールでなくともかまわないですよね?

しかし、
> あなたはこれを「労働者」としての要求(年俸アップ要求や身分保証など)のためのストライキだと認識なさっているようだが大きな誤解です。(投稿29585)
というあなたの投稿は、如何に拡大解釈したところで、国民の支持をベースに書いているとは見ることができません。ストを起こす主体はあくまでも選手会なのですから。

> こういう場合、労組も国民の支持に一致しているように振舞うべきでしょう。で、古田会長はそうしているわけです。<笑>

別に、選手会側は要求に選手の雇用を守る側面もある、ということをまったく隠していませんし、世論もまた、そのことを承知した上で選手会を支持しているように見えます。
もっとも、「世論」というのは単一の存在じゃなくて、千差万別、様々な意見の集合体ですから、全員がそうだとは言いませんが。

> >もし仮に国民が「労働者」としての要求が全くないと考えてストを支持したとするなら、「大きな誤解」をしたのは国民一般である、ということになります。

> ストの争点(妥結条件)はそんなことではないことくらい国民は知っています。
> まず第一に来年セパ「6・6」でやれるかどうかでしょう。少なくとも年俸アップ云々の話ではない。

ですから、年俸アップなどという話ははじめからない。あるのは、球団を減らさないことによって選手の雇用を確保すること(そのために高額年俸選手の賃下げも辞さず)、そしてどうしても合併が避けられない場合は近鉄選手の移籍の自由を確保すること、その二つが選手会の「労働者として」の要求です。

> ストライキは球団側に対抗してやるものであっても、それを支えているのは圧倒的な国民の支持です。

そんなことは重々承知しています。

> >いわば、一部の高額所得選手の年俸を引き下げやすくすることと引き替えに、選手全体の雇用を維持しようとするのが選手会の「労働者」としての要求と見ることができます。

> メインの要求が球団合併に伴う選手の地位保全等ならばとっくに妥結していると思いませんか?

いいえ、そのためには1軍選手登録枠(現在1チーム28人)の拡大と支配下選手登録枠(現在70人)の拡大が必要ですが、NPB側がそんなことを言い出す気配は全くありませんでした。

> 選手会が年俸の分配(按分)を主張しているのならば、経営側がそれを受け入れない理由は何かあるのですか?各球団ともに年俸総額が減るのならば喜んで受け入れるでしょうに。

実は、球団経営を圧迫している本当の原因は年俸ではないから、ではないでしょうか。4年前の数字ですが、2001年、12球団の中で年俸総額が最高だったのは、もちろん巨人です。それも2位中日との差は圧倒的です。一方近鉄は12球団中10位、オリックスは最下位でともに巨人の1/3前後です。(http://www.sponichi.co.jp/baseball/kokai/2001/kyudan-nenpo.htmより)
社説で選手会を「億万長者のスト」とこき下ろした読売が、もっとも大金をばらまいているのです。
にもかかわらず巨人は黒字経営で、近鉄とオリックスは赤字経営。なぜか。
収入が少ないからです。収入が少ないといっても、観客動員そのものは、近鉄(03年143万人)は巨人(376万人)の半分強、オリックス(127万)は約1/3で、年俸総額に見合った程度の差しかない。ところが収入(売上)は巨人240億に対して近鉄・オリックスともに40億円台と、極端な大差が付く。理由は言うまでもなくテレビ放映権料の差です。

FA制に逆指名で、巨人が大金で有力選手をどんどん買い占めていくから、それに抗して強いチームにしようと思えば年俸総額は嫌でも膨らむ。オリックスのようにあえて年俸額を抑えると、最下位街道まっしぐらということになり、人気も落ちます。イチローがいて95・6年にパリーグを連覇した当時と比べて、オリックスの人気は今や見る影もないでしょう。

つまり、パリーグの経営者(の大半)にとっては、巨人との対戦カードを組みたい、それによってテレビ放映権料をというのが本音でしょう。仮に10球団で140前後試合をするとすると、1カード15〜6試合で主催試合がその半分ですから7〜8億円になります。年俸5億と言われる中村紀洋選手をお払い箱にするよりも良い儲けになる。しかも、悪いことに当の巨人のナベツネ前オーナーも球団数減、1リーグ論者ときている。
下手に年俸を圧縮して2リーグのままでいるより、球団減らして1リーグになりたいのかもしれません。

ただし、巨人戦の視聴率はこのところきわめて低迷している。いつまでも巨人戦の放映権料が1億でいられるはずがないように思えるのですが。しかし、そこは日本テレビという放送局傘下にもつ立場をフルに活用して、放映権料つり上げにあの手この手を費やすのでしょう。