29695 返信 ぶったまげた朝日論説主幹「若宮啓文」氏の事実認識 URL 火の鳥草 2004/09/28 00:59
かつて、日本のある代表的新聞社が教科書検定に関し韓国の反日行動を使嗾する大誤報記事を流した。他の新聞社もその誤報に従った。正に政治問題化してしまった歴史教科書問題の火付けとなった事件だ。
(この新聞社は、いわゆる「従軍」慰安婦問題でも記事捏造をして同じく韓国の反日行動に火付けした前科持ちの新聞社だが。)

しかし、これは全くの事実無根だった。その後、政府(文部省)の抗議により、この新聞社はじめその他の新聞社も事実ではないという訂正記事を出した。

ところがこの捏造記事の内容が不思議なことにいつの間にか韓国はおろか、この日本でも事実の如く一人歩きしている。
近くは今から3年前、当時の民主党参議院議員竹村泰子の国会質疑で以下のやり取りがあった。

http://www.cty-net.ne.jp/~my5913/seikinodaigohou.htm
『今回の教科書検定が大詰めを迎えた(2001年)三月十二日の参院予算委員会で、民主党の竹村泰子氏は昭和五十七(一九八二)年の中国や韓国が日本の検定を批判した教科書問題について、「侵略を進出と書き直したことによって、アジア諸国から猛烈な批判を浴びたのではないか」と質問した。
 これに対し、町村信孝文部科学相は「当初、(文部省の検定で)侵略を進出に書き直させられたと報道があった。しかし、誤報だったこと、(侵略を進出に)書き換えた教科書はその時点ではなかったことが後々判明し、訂正報道がなされた」と答えた。』

このとき、町村大臣は当時の誤報を訂正する新聞のコピーを竹村議員に突きつけ、竹村議員は質問席でそれを見せ付けられ、以後質問がしどろもどろになり、大恥を書いたのであった。

『竹村氏はその後の産経新聞の取材に対し、「町村文部科学相の答弁には驚いた。誤報という話は聞いたことがないので、何が真実であるのか調べてみたい」と話している。』

そして、彼女は、その後自分のHPにおいて、わけのわからぬ弁明を述べる。
http://www.yasuco.com/312sanin.html
『1982年に作られた教科書検定における「近隣諸国条項」に関しての質問については、次のような問題意識と視点から言及しました。産経新聞が『侵略』から『進出』への書き換え問題についてそのすべてを誤報であるとして訂正し、その後もその責任感か、この問題についてのキャンペーンを続けていること、そして朝日など他の新聞もこの文言の書き換えというか、表現のついての誤解に基づく報道だったとしていることはわかっています。そして、この報道の結果、韓国や中国をはじめとしたアジア近隣諸国から、日本に対する懸念、警戒心、批判が高まりました。それは未来世代への責任をもつ教科書と我が国の政府、政治に対する大きな不信の表明でした。』

次の選挙で彼女は落選する。

さて、当時、各誌は次のような捏造記事の訂正記事を出した。

『産経新聞では、読者にはっきりと分かる形で謝罪記事を出すことになった。それが、九月七日付朝刊の「読者に深くおわびします」「教科書問題『侵略』→『進出』誤報の経過」という七段の囲み記事である。本文では、「日本テレビ」という実名を出さず、「X社」としたが、文部省記者クラブの「各社分担・持ち寄り制」という慣行が全社の一斉誤報につながったことを詳しく書いた。さらに、翌八日付でも、「教科書問題 中国抗議の土台ゆらぐ」「発端はマスコミの誤報からだった」という七段の囲み記事を掲載し、中国が日本の新聞報道をもとに抗議してきた四点の“検定結果”について、いずれも根拠がないことを説明した。

 一方、朝日新聞は九月十九日付の「読者と朝日新聞」という中川昇三社会部長名の四段の囲み記事で、「『侵略』→『進出』今回はなし」「教科書への抗議と誤報」「問題は文部省の検定姿勢に」と報じた。「一部にせよ、誤りをおかしたことについては、読者におわびしなければなりません」としながら、「ことの本質は、文部省の検定の姿勢や検定全体の流れにあるのではないでしょうか」「侵略ということばをできる限り教科書から消していこう、というのが昭和三十年ごろからの文部省の一貫した姿勢だったといってよいでしょう」と書いていた。

 毎日新聞は九月十日付「デスクの目」で、この問題に触れ、「当初は、これほどの問題に発展すると予測できず、若干、資料、調査不足により読者に誤った解釈を与える恐れがある部分もあった」「不十分な点は続報で補充しており、一連の報道には確信を持っている」と書いた。』

ところがである、昨日9月26日に、朝日新聞論説主幹の「若宮啓文」氏は、凝り性もなく未だに竹村泰子議員と同じ言動を吐いた。
http://www.asahi.com/column/wakamiya/TKY200409260099.html
『日韓の複雑 冬ソナとホタルを結ぶもの

 かつて韓国で見たテレビのコントをいまもときどき思い出す。

 「ウシの子はなあに」と先生。「子ウシ」と生徒が答える。「正解。ではウマの子は」に「子ウマ」。最後に「ニワトリの子は」と聞くのだが、「ひよこ」の答えに、先生は「違う。子ニワトリだ。教科書にそう書いてあるでしょ」。これぞ日本の歪曲(わいきょく)教育、という落ちだった。

 1982年。文部省の検定によって戦前の日本のアジア侵略を「進出」に、韓国の三・一独立運動を「三一暴動」に書き換えさせられた日本の高校歴史教科書が、この国で激しく糾弾されたころのことである。 』

論説主幹ともあろうものが、自社新聞の誤報(しかもそれは外交問題化させた重大な誤報なのだが)があり、そしてそれを自ら誤謬と認め訂正した事実があったにもかかわらず、ましてや、前記の竹村議員の国会赤っ恥事件があったにもかかわらず、平然と誤報を正当化する記事を書く。

驚きあきれ果てる。この新聞社、本当に大丈夫なのだろうか。