30110 | 返信 | イラク侵略戦争への世界中の加担 | URL | 工藤猛 | 2004/10/15 11:15 | |
さてどうしようか。 猫に鈴をつけたいネズミ達にはどのような手段があるのだろうか。 かってベトナム戦争の時にはアメリカに対抗して中国とソビエトロシアは 軍事援助、武器援助に励んだもんだ。 今回のイラク侵略戦争では具体的に米英に対抗して、戦争反対の国々ですら 軍事援助はしなかった。国際政治というのはいいかげんなものさ。 中国の核兵器増産は国際的に承認されているのに北朝鮮が、しこしこと 何発かの核兵器を製造所有することは国際政治の大問題になるんだと。 金正日の『不公平だ』という声が聞こえてくるようだ。 確かに国際政治は不公平だ。なんたって国連自体が不公平な組織原理で運営されている。戦勝国5カ国に拒否権を与えている非民主主義的な組織だ。 北朝鮮には六カ国協議で鈴をつけようとしている。 国力、人口、生産力を考えればささやかな猫なんだけれども。 国際政治の主流派からみたら、うさんくさい野良猫で国債管理の下で鑑札を与え 予防注射して主流派の意向に屈服しない限り国際社会に仲間として迎えることが できないんだと。 アメリカこそがやんちゃな野放しのドラ猫だろうにね。 あんまりにも強すぎて鈴をつけるネズミがいない。困ったものだ。 今後の国際政治の動向はEUが決める方向に10年後にはなっているのだろうか。 ドルが国際決済通貨としての役割、特権を徐々にそがれてきたら、アメリカの 影響力は衰退してゆくだろうな。 中国共産党の野望は東アジアの制覇だろうな。台湾と韓国と日本を勢力化において その統合された技術力、金融力、生産規模でもって、世界に「中華」ありと 君臨したいんだろうな。それは無理なことだ。韓国も古代からの歴史を誇る 他国に従属しない国柄を保持している。日本だって自国の古からの歴史は大切に している。13世紀に蒙古軍にすら抵抗し自然現象にも助けられて占領されないこと を今でも自慢している国柄なのだ。台湾にだって台湾独自の誇りと矜持がある。 近隣諸国は中国共産党の野望を許さないよ。 野望を許さないのはいいのだけれど、国際的な問題に東アジアとして結束して あたれないという弱点がある。東アジアにアメリカ軍が駐屯している。 日本には1945年以来だから60年になろうとしている。 よくこんなに長い間、維持してきたものだ。 中国共産党は祟り神かもね。 1930年代に国民党と和解して中国共産党を中国大陸から根絶やしにしなかった つけが現代にまで後を引いている。中国大陸内陸部の日本軍の存在は中国共産党に とって「天」の助けだったろうな。日本軍の存在が中国共産党を強大にしたと言える。 真珠湾攻撃でチャーチルは「これで勝った」と確信したようだし、蒋介石は 「日本軍は負ける」と喜んだようだし。一連の連鎖は無限に続いてゆくようだ。 数十年後の東アジアの将来像。 中国で共産党の一党独裁が滅びる。 北朝鮮で個人崇拝独裁政権が滅びる。 台湾やチベットや新疆ウイグル自治区は独立している。 東アジアで民主主義と言論の自由が保障された諸国で地域的な仲良しクラブをつくる。 相互に戦争しない仕組みをつくる。軍事力に過大な予算をつぎ込まなくてもよい 政治環境を作り上げる。そうなったら、いいな。 ******** アメリカに誰が鈴をつけられるのか。 アメリカ国民が選挙で自国の指導者に鈴をつけるしかあるまい。 何処の国がどこの国際組織がアメリカ国民の選んだ指導者の意向を無視して 鈴をつけれるというのだろうか。 国際政治において日本国は翼をもがれた離れ鳥さ。 だれが何処の国が実態的に日本の立場を理解し援助してくれているのか。 中国共産党かね北朝鮮の独裁者かね。ロシアの大統領かね。 国連が日本の立場を守ってくれるのかね。国連にはまだ「敵国」条項が残っているよ。 怖い条項なんだよ。解釈の次第では「日本国に戦争を吹っかけて」も国連は 例外として認めるという条項なんだよ。 アメリカが主導してイラクを侵略し占領した。 この事実に対して戦争に反対した中国、ロシア、フランス、ドイツは 国連で経済制裁でも課す決議案を安保理に提出したのかい。 国連総会で侵略者アメリカと声高に終始一貫ぶれないで主張し続けたのかね。 侵略者を国際政治から締め出せたかね。NATOから追放したかい。 イラクの前政権もアメリカもフランスも日本国も中国も自国の利害で 動いてはいなかったかい。 イスラエルは諸手を上げてイラク侵略戦争に賛成していた。 国際政治というものはいいかげんなものよ。 自国の利害をしっかりと握り締めて対応してゆかないと 食われちまう「修羅場」だよ。理想論だけでは国際政治を論じれない。 自国の利益はどこかの国の損失になるというのが、残念ながら国際政治の 現実だ。現実にある事柄には現実に適合した政策で対応してゆかないと 「道」を誤りかねないよ。 無力感をかみしめていつの日か自立した正義にあふれた国になってやると 心に秘めているしかないんだよ。 現実主義。現実追認対応主義。この観点を欠かしたら理想すら遠ざかってゆくよ。 理想に至る道は複数ある。だから妥協や「駆け引き」の巧拙が外交や政治では 問題になる。「理想」に近づく妥協や現実追認、屈服も政治の世界では 許されるのだよ。聖人君子では国家の外交や内政を適切に運営してゆけないよ。 外交は妥協のつながりだ。国際政治や国内政治だって「妥協」の繰り返しの果てに 多少の「理想」が輝いているのかもしれない、といったあいまいさが基本だ。 第二次大戦後の国際政治は第三次世界大戦を防いだ意味では成功した政治だろう。 矛盾には満ちているけれど最悪ではない現実がある。 一歩一歩階段を上り下りするしかあるまい。 中国共産党が滅びる時は東アジアの平安に大きく貢献する歴史的な祝うべき瞬間だ。 キム王朝が倒れたら在日朝鮮人はほっとするだろう。これ以上悪くはならない。 後はよくなるだけだと。 小泉首相を支持する有権者で一番多い理由は何だ。 人柄が信頼できるかではない。 政策を支持するかでもない。 支持政党出身の首相だからでもない。 「理由」は次に出てくる首相よりは、まだましそうに見えるからといった あいまいな理由からだ。 政治も外交も極めてあいまいな諸要素の絡みで次の行動、政策が出てくる。 理想論を高く掲げ、理想論で現実を裁断し、理想論に従った政策を採用しても 庶民の安寧はこないよ。確かなものにならないよ。他国を犠牲にしても 自国の利害を声高に主張しなければならない場面だってあるんだよ。 (よこっつらを張り倒してから、どうどうと援助して占領された国の再建に 協力するんだよ。理想論のままにゆくわけがない。 いくら私でもイラクを現状のままに置いといて、アメリカがイラン侵略戦争を はじめたいから日本軍を派兵してくれという提示があったら大反対する。 それでは中東大混乱でアメリカ経済自体が崩壊しかねない。 それっくらいの『常識』はもっているよ。) |
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