30380 返信 歴史教科書における「聖徳太子」と「ナザレのイエズス(イエス、イェシュア、ヨシュア)」について URL 森永和彦 2004/10/27 09:57
まずはこれを読んでいただきたい。「新しい歴史教科書をつくる会」が他社の教科書を非難しているものである。

「新しい歴史教科書をつくる会」の教科書が捏造に満ちたものであり、歴史学と無縁であることはわかりきったことであるが、比較的ましな教科書とされる日本書籍(現在は日本書籍新社)の教科書にすら「聖徳太子」が載っている!

厩戸皇子は実在の人物だが、「聖徳太子」は捏造だし、17条憲法も捏造である。どうしてこんなものが教科書に載るのか。まだ捏造説が多数派でないから残っているのかもしれないが、仮に多数派が「聖徳太子」を認めているとしても、確実性に欠けるのであるから外すべきである。

『「聖徳太子」伝説』という小記事でも載せて、「聖徳太子の業績として...が伝えられた。だが、実在については疑問視される。」と書くべきではないのか。

良心的歴史学者による「新しい歴史教科書」が教育の場に持ち込まれることに反対する緊急アピールは、「新しい歴史教科書」の記述をこう批判している。

聖徳太子が日本の文化のあり方についてどのように考えていたかを知りうる史料は存在しない。執筆者の希望を述べたにすぎない。

この批判自体は正しいが、どうして「聖徳太子」の実在には踏み込まないのか。

「『聖徳太子』が実在の人物かどうか、知りうる史料は存在しない。」と言うべきではないか。

また、「ナザレのイエズス(イエス、イェシュア、ヨシュア)」についてについての記述も気になるところである。私の記憶では、世界史や倫理の教科書に「ナザレのイエズス」が事実として載っていた。しかし、かの人物の実在を証明する史料がまったくなく、捏造であることがほぼ確実なのであるから、そのように記述すべきである。「架空の人物を救世主と仰ぐキリスト教が広まった。」のように記述すべきではないか。

手元に教科書を持っている方、どのように記述されているか教えてください。