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『破壊工作』の筆者、野田峯雄氏、韓国入国拒否解除を求める()
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森永和彦
2004/11/07 14:00
大韓航空機事件(KAL858便) 04.10.19.up
>『破壊工作』の筆者、野田峯雄氏、韓国入国拒否解除を求める
大韓航空機858便事件を深層取材した『破壊工作』(宝島文庫)の筆者である野田峯雄氏が、さる6月にソウル・仁川国際空港で入国を拒否された問題と関連し、韓国の国会議員と過去疑惑事件の真相究明に努力している人々にあてた文書―「ご協力のお願い」を紹介する。
野田氏はさる6月30日、『破壊工作』の韓国版出版に関して、韓国の情報機関である国家情報院が出版の差し止めを求めて提訴した問題に関して、自らの立場、見解を明らかにするため韓国を訪れた際、仁川国際空港で具体的な入国拒否の理由不明のまま入国を拒否された。
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■ご協力のお願い■
大韓民国
国会議員の皆様
民主化をさらに進め、過去疑惑事件の真相究明に努力している皆様
拝啓
皆様方におかれましては、それぞれの分野にて、ご活躍のことと拝察致します。
私・野田峯雄は、日本国の東京都に住み著作活動を行っているジャーナリストです。
このたび、突然のお願いでまことに恐縮ですが、下記の件につき、皆様の強いお力をいただければ幸甚に存じます。
去る6月30日、私はソウルを訪問すべく、成田国際空港から出発し仁川国際空港に到着しました。すると、仁川国際空港の入国審査官により貴国への入国を拒否され、強制的に2時間余り後のKE704に搭乗させられ、日本へ帰還しました。
私は過去に、観光や取材のため何度も貴国を訪問し、ソウルなどに多くの友人・知己を持っています。しかし、6月30日のような入国審査官による入国拒否という屈辱的な対応を受けたことは、まさに初めてです。思いがけないことでした。
6月30日の入国拒否の際、私は仁川国際空港の複数の入国審査官たちに対して「拒否の理由」を質問しました。彼らは「拒否の理由」をいっさい説明しませんでした。
日本帰国後の7月13日、私は東京にある韓国大使館へ出向き、同・領事部の金基河領事と会い、羅鍾一大使宛の「入国拒否の理由説明、および入国拒否の解除」を求める文書を手渡し、同時に口頭にて「入国拒否解除」を強く要請しました。
7月30日、金領事から回答がありました。
それは次のようなものでした。
「本国(韓国)から電話による回答がありました。あなたを入国拒否したのは、政府が『あなたは良くない』と判断したからです。答えはそれだけです。私にはこれ以上、具体的なことは何も言えない」
以降、貴国政府は私に対する入国拒否問題を、そのまま放置し、無視する姿勢でいます。
私は貴国の出入国管理法令集の第11条を見ました。そこには入国拒否すべき対象項目が列挙されているのですが、私はこれらのすべての項目に該当しません。
私は、貴国においても日本においても法を遵守する者であり、いかなる犯罪にも手を染めたことがありません。
にもかかわらず、入国拒否により、韓国の友人や知人に会うことができず、また仕事にも重大な支障をきたしています。
今日までに、私はあちこちで、貴国政府の私に対する入国拒否の理由を調査しました。
その結果、しだいに判明してきたのは以下の点です。
皆様、既にご存知のことと存じますが、
今春、ソウルのCHANG HAE(창해)出版社から私の著書『破壊工作―大韓航空機"爆破"事件の真相―』が刊行されました。これに対して国家情報院の関係者がソウルの裁判所に「出版差し止め」を提訴しました。その提訴がいかに理不尽のものであったか、7月1日、ソウルの裁判所が「出版差し止め」の提訴を明確に棄却したことからも明らかです。
しかし、国家情報院は、こうした提訴の流れを利用して、私を貴国へ入れないように画策したと思われるのです。
としたら、なんと小さく、かつ狭い考えでしょうか。"誇り高き国家"の政府機関の採る方法ではまったくないと言わざるを得ません。
国家情報院の関係者は私の何を恐れているのでしょうか。私は、ジャーナリストの1人でしかなく、背後に何の権威も背負っていません。もし国家情報院を巨岩にたとえるなら、私は極少の砂粒のような存在だと思います。にもかかわらず、私を入国拒否しなければならない本当の理由とは何なのでしょうか。
彼らが、仮に私のソウルにおける発言を恐れているとしたら、それはもうひとつ別の問題を顕現させます。すなわち、現在の貴国における最重要課題である民主化に逆行する「言論や表現の自由の損壊」であり、この悪しき選択の外国人への強圧的な押し付けです。
私は、そのような悪しき選択は、ジャーナリストのワンメンバーである私に対する問題を超え、もはや貴国の国民レベルの問題であると認識します。
いずれにしても、6月30日に私を入国拒否する直接的動機になったと思われる、私の著書『破壊工作』の件は、あらためて強調しますと、ソウルの裁判所において「何も問題がない」と結論付けられています。つまり、いまや入国拒否理由が完全に消滅しています。したがって、私は入国管理当局に、私に対する入国拒否を速やかに解除するよう強く要請します。
さて、皆様、しかし私ひとりの力では、残念なことに、関係当局を動かすことができません。
そこで、皆様方の強いお力をお借りしたいのです。
皆様方が各分野で、関係当局を動かすべく、さまざまな運動を展開してくだされば幸甚に存じます。
なにとぞ宜しくお願い申し上げます。
敬具
2004年9月30日
野田峯雄(ジャーナリスト)