| 30850 | 返信 | Re:中国原子力潜水艦反対! | URL | タラリ | 2004/11/16 22:46 | |
| (特定の論者に対する反論ではありません) 中国の潜水艦が日本の領海を侵犯したのは不当であり抗議すべきことであった。しかし、いまの時点において中国側があえて侵略的ないし威嚇的行動をする積極的な理由はなかった。偶発的な事件であった。再発防止についてのやりとりは20日から始まる政府間交渉の場であるだろう。日本政府の対応は抑制されたものであったし、中国も軍事関係の問題としてはやや異例な謝罪をした。 ■なぜ領海侵入したか。 おそらく突発的な事故があったのであろう。inti-solさんが言うように速度も遅いし、領海を抜けて日本側の追尾が始まってからも素早く逃げず、ジグザグの航路を取っている。中国側が16日に発表した「技術的なトラブル」という説明は説得性がある。 ■日本に対する挑発、威嚇、日本の防衛能力を試したのか 挑発、威嚇であれば浮上して姿を誇示するはずである。防衛能力を試すためならば、領海に侵入することなく領海スレスレで航行して相手の出方を見るはずである。また、防衛能力を試すために中国側の航行能力を知られてはならない。中国原潜は領海をスレスレで避けて航行するような緻密な能力を持っていないことが再確認された。 ■尖閣諸島・天然ガス問題との絡みはあったのか。 大きく見れば中国海軍が東シナ海、東太平洋の海洋国家となろうとするための訓練航行であろう。その目的は発見された位置からして台湾問題であり、対米戦略に基づくものであろう。尖閣諸島の問題ではない。 ■領海侵入の事実を初めから認めなかったのはなぜか。 原潜は相手に見つかってはならない存在である。例え事故、技術的なミスであったとしても軍事上からはそのことさえ、相手国に知られてはならない。当初の段階で「日本の報道の行方を見守っている」としたのは苦渋の声明である。中国側の誤りを認め謝罪するにも事故の原因を確定し、内容によっては軍の関係者の処分も必要となることからある程度時間が必要であった。 ■日本政府・外務省は「弱腰」か? 日本国民からすると中国のスポークスマンの発言が人ごとのようであったり、大使館員の説明が靖国神社問題と抱き合わせのように語られたり、納得しない人も多かったであろう。ところが小泉首相、外務大臣もあえて、この事件を波風たたないような反応に終始した。 実は中国側からすれば軍事関係のミスとしては取りうるもっとも慎重な表現であり、他に累を及ぼさないための表現であった。日本側も中国の事情・真意は理解していた。日本側が最終的に中国の原潜と断定し、中国側としても自国のミスを認めることで決着は図られた。これらの応答ははすべて外交用語として読まなければ真意は理解できない。 ■背景 今回の背景には政冷経熱と呼ばれるような日中の政府間の没交渉があった。これには両国国民の感情も絡んで両国としても打開に苦慮するところであった。 小泉首相は9日、「中国の発展は日本にとって脅威ではなく、チャンスだ」と述べた。また、「日中間の若者による相互交流の推進をしたい」と表明している。それに対して、周第一書記も首相に賛同した。これは関係改善のためのシグナルの交換であった。中国原潜の迷走は両国にとって降って湧いた椿事であった。この20日には関係改善を図る外交交渉が始まる。そのためにも早期決着を図る必要があった。 原潜の侵犯問題は両国が抑制的で良識的な声明のやりとりのうちに終息した。これ以上、過剰な思いこみに基づく書き込みは必要ない。 |
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