30864 返信 イラク情勢と有志連合のほころび。ライスはどれくらい強硬派か。 URL 工藤猛 2004/11/17 03:28
ドイツ、フランス、イギリスの尽力でイランのウラン濃縮問題が
円満に平和裏に解決する道筋が見えてきた。イランをロシアも中国も
日本も大事な投資対象、石油輸入国として扱っている。
国連の常任理事国の4カ国がイランよりだ。本来ならこれで決まりのはずだ。
だかしかし。不安要因はある。ライスが国務長官になる。何を考えているのか。

イラクから撤退する有志連合国が増えている。
オランダが撤退するのは日本国にとって痛手だ。
ポーランドも脱落傾向にある。東欧諸国でも脱落確定国がでた。
イギリスも国内政治事情から今以上の増派は難しそうだ。
小泉首相に決断が出来るだろうか。
集団的自衛権行使を政府声明で宣言し、治安活動に踏み切り
2000人から3000人派兵する政治決断ができるか。
来年4月以降オランダの治安維持部隊が撤退したら、イギリスが
肩代わりするしかない。レジスタンスおよびテロ活動、暫定政権反対イラク人の
武装闘争を押さえ込んでいなければサマワといえども本格的な戦場になりかねない。
治安活動しない、武力行使しない、人道支援だけする「自衛隊」派兵の虚構は
崩れる。

撤退するか治安活動まで引き受けて数千人増派するかしかない。
甘い情勢判断で「非戦闘地域」という虚構で乗り切ろうとするなら
首相を変えたほうがいい。
ライスの下で働くアーミテージに代わる人物に誰がなるかで
日本の針路が決められそうだ。日本の政治指導者が独自の判断で
決めるべきところなのだが。引きずられそうだな。

来年3月にイラク暫定政権が機能しているのかどうか。
情勢が緊迫した時、アメリカは大幅な増派ができるのだろうか。
派兵している有志連合国(米英伊豪日)に独仏が加わることはなさそうで
はなはだ心もとない構成だ。考えてみれば面白い対立構図だ。

緩やかだが独、仏、スペイン、ロシア、中国のグループ。

戦後アメリカと軍事的につながり、経済的にも緊密な関係を結んできた
米英伊豪日の五カ国。英、伊、豪、日いずれも地もとではややアメリカよりすぎて
周囲から戦後ずーと冷遇されてきた気配もありやなしや。
アメリカも付いてきている面子を見て心細い気がしていると思うのだが。
ライス主導の下、強行突破で事態を打開してゆくのだろうか。
それともイラン問題解決を機縁に独仏を加えて早期の撤退に向けて
軌道を修正するのだろうか。
イラクの戦場でアメリカの報道機関がどれだけ生の悲惨な戦場実態を
アメリカ国内で放映するかにかかっているな。ケリー支持の報道機関が
多かったのだから戦争批判報道が増えそうな気もするし、どうなるかな。
6カ国協議の行くへも定かではない。対中、対ロの関係も流動的だ。

日本の財務省の軍備大幅削減案もいまいちわからん。
どのような戦略的なすりあわせがあるのか不明だ。
そういえば最近、防衛費増額の外圧(アメリカの意向)は薄れたな。
軽量軍備で海外派兵は大胆にってか。そんな戦略はないな。
財政再建は必要だし、行政の簡素化、贅肉落としも必要だ。
社会福祉(介護、医療、年金)はどうしても増額になる。
ちまちまと直接税で増税するより消費税15%、20%にして高福祉か。
増税もいや、高福祉だけほしいといっても無理だ。
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移民労働者の問題点は欧州の経験が役に立つと思う。
制限された管理できる範囲でのみ移民労働者を認める政策しかないよ。
労働「許可証」があってかつ一定の条件を満たせば限定的に家族も呼べるといった
制限された人数しか受け入れる余地はないよ。
経済的には中間層が没落してゆく厳しい時代が相当の期間続くと思う。
昔、左翼では労働者の所得階層別賃金変動に敏感だったものだけれども
今は興味が分散していて所得分析、動向調査は流行らないのかな。
「人権」擁護運動。平和運動。戦争反対。海外派兵反対。自然を守れ。
性差解消運動。どのような運動でもいいのだけれど、基盤になる産業構造が
崩れ、所得が大幅に減少する層が著しく増えると『多くの一般労働者』「自営業」は
自身の経済生活防衛に走るよ。産業構造の変換期に、賃上げや雇用を守れと
各企業に圧力をかけても多くの問題は解決しない。(中小零細企業の話ね。先端ではなく旧来のありふれた産業や小規模商業の世界の話。多くの国民はこの層に属する。)
各種の市民運動では「腹」が膨れない時期に入っている。

時代が動いている。
各種人権運動や移民労働者擁護運動、思想的政治運動よりも
経済・稼ぎを保障する政治に国民が移動中だ。
保守化、右傾化というのとも違うと思う。
現実の生身の生活優先になっている。

各種運動の冬の時代だろうな。
「家族を守れ」がキーワードだ。
 子どもに良い環境を与えて、しっかりした教育をほどこしたい。
 心配なく親の老後の介護をしたい。
 治安の良い街に住みたい。
 65歳になったら約束の年金は受け取りたい。

 これらをうまく取り込んでいるのが自民党と民主党だろう。
 博愛主義の理想は、生活基盤が脅かされていると庶民が感じ出したら
 とりあえずは棚上げにされる。忘れているわけではない。余裕がなくなるだけだ。
 まさかこの時代に1930年代の大恐慌が再現されてもヒトラーは
 現われてこない。核兵器というのは大国間の戦争を防ぐ重石みたいな
 もんなんだろうな。1945年に日本で核爆発があったきり戦争で使用された
 ことはない。核保有国にも理性があったということか。大国間の戦争はない。
 早い話、大国間の戦争は相互の総力戦になり割が合わないことを学習した。
 身勝手な話なんだけれども事実だからしょうがない。
 それにしては問題の多い世界になっているな。
 課題の多い事件多発の行き先不明の時代だ。
 国益、自民族、日本列島の都合優先でかつ国際社会の多数に受け入れられる
 しぶとい戦略が求められている。理想論は当分の間お蔵入りだ。
 世界全体がせちがらくなっている。