31653 | 返信 | パニック障害 Re:精神医学・医療と精神分析について | URL | 水原文人@パラノイア | 2004/12/24 23:55 | |
> 原因はまだ分かっていません。 「分かっている」をどのレベルに置くかによって、「分かっている」とも言えるし「分かってない」とも言えると思いますよ。 > パニック発作のメカニズムの解明も進んで来ているとは言え、 > 脳内の神経伝達物質の代謝がうまく行かなくなるために起きる > のではないか、と言われていますが、その神経伝達物質についても > ノルアドレナリン説、セロトニン説、コレシストキニン説、 > ノルアドレナリンとセロトニンの複合関係説など、諸説があり、 > まだ特定されるには至っていません。 そもそも人間が緊張状態になったときに赤面したり息が苦しくなったりその他もろもろの“症状”が出るときに、どのような脳内の神経伝達物質が具体的に作用しているのかは、完全に解明されているのでしょうか? それが解明されない限り、パニック障害だってそういう物理化学反応的なレベルでは「解明」できないですよね? でもだからと言って、人間が緊張したときに息が苦しくなったり赤面したりその他もろもろの状態になることが「解明」されていないとは、言えないのではないでしょうか? Marisさん自身がご自分のお医者さんに言われたらしい「火災報知器」のたとえはとても分かり易いし、大脳生理学の専門家の学会掲示板じゃあるまいし、そのレベルで十分なのではないでしょうか? むしろそこでなぜ具体的な脳内物質の話までしないと気が済まないのかが、正直言うと分かりません。火災報知器の例を出されたお医者さんは、少なくともその点に関してはいい先生だと思いますよ。「パニック障害」は難しい病気ではありますが、一方でごく普通にあることの延長線上にしかないのですから。そう「理解」しておくことが周囲の不特定多数の「匿名」の人々にとってもいちばん有益ですし。 > つまり、原因もメカニズムもまだ判明していない段階のようです。 でも「火災報知器」のたとえのレベルでは、「原因」は分かっているとは言えるでしょう? そこで脳内物質まで持ち出して「原因もメカニズムもまだ判明していない段階」という言い方をしてしまうことは…なんというか「雷雨を起こすのは龍神様と雷様のどっちなのかよく分からない」的な響きを持ってしまうようにも思います。 にょろさんとやり取りしている「科学もまた宗教」ということにからめて言ってしまえば、大脳生理学を基礎から勉強してそれがまだまだ未発達で解明されていないことだらけの学問であることを身を持って自覚している専門家ならともかく、耳学問の域を出ない素人レベルでは、神の名前を出されるとなんとなく納得してしまうアニミズム文化の、神の名前が科学的名称に入れ替わっただけで、心理的には同じなんじゃない、という極端なことすら考えてしまえるわけです。 そこでお尋ねしますが、Marisさんの認識として、パニック障害の具体的な症状は、なんらかのストレスに対応して出て来るものなのでしょうか、それともなんのストレスもないはずのところで出て来るのでしょうか? …と訊ねたところで実は僕の先日の歯痛の話とか、だいぶ前に書いた麻酔でバッドトリップした話がいい例なんでしょうけど、当人は「意識している」というレベルではそのストレスをまったく自覚してません−−というか、認めるのもシャクだから自分に対して虚勢を張っていることは否定できませんね。 |
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